ダイナソー
Dinosaur

僕の点数:4.1
見た日:00.11.12

2000
Country: 米国
ドラマ
映画館で見た


キャスト
監督
音楽 ジェームズ・ニュートン・ハワード
備考  西部球場の試写会で「ダイナソー」を見てきた。上映前から、江角マキコら芸能人をゲストに招くわ、レーザー光線や火薬の派手な演出は使うわ、上映後もTMRevolutionがライブで歌うわで、映画だけでなくあらゆるプロモーションを兼ねた盛大なものであった。
 キツネザルの家族に育てられた草食恐竜のアルダーは、体の大きさの差異にも関わらず、彼らと平和に暮らしていた。ところが、突如の大規模な隕石落下で、森は崩壊。彼らは次なる大地を目指して、旅立つ。途中、ストーンら率いる巨大な草食恐竜の群れに遭遇し、アルダーはその妹ニーラに恋をする。アルダーは彼らとの対立や、友情、肉食恐竜の襲来や砂漠との戦いなどを乗り越えて、「命の大地」へ向かう・・・。
 全編CGを用いた壮大な映像で、恐竜の生き様を臨場感たっぷりに見せる。冒頭、卵があっちこっちに流れていく映像だけでも、観客の目をひきこむのに十分な迫力があった。「スターウォーズ ファントムメナス」とは比べ物にならないハイレヴェルのCGと実写の合成で、技術の進歩におおいに感心した。特に、キツネザルのリアルな毛の質感。CGでは困難とされたものだけに、18ヶ月を要したという今回の映像のクオリティの高さは目を見張るものがあった。
 ただ、ストーリーはというと、やはり良くも悪くもさすが、ディズニーである。愛と友情と葛藤etc.非常に計算されてバランスよく作ってある。今回、肉食恐竜が草食恐竜を襲う残酷なシーンもあったが、流血シーンは最低限に押さえられており、青少年への配慮も伺えた。恐竜達のキャラバンという発想は斬新かつ大胆で、ジェームズ・ニュートン・ハワードの壮大なオーケストラとアフリカ音楽を組み合わせたサウンドトラックが彩りを添えていた。
 話の内容は読めるものだけに、上映中でも帰る人がいた。絵のタッチも日本人には好みが分かれるらしく、アニメでやっても良かったのでは?という声も聞かれた。しかし、最新の技術を駆使しながらも、昨今の風潮に流されず、あくまで「ディズニー」を貫く本作の姿勢は大きく評価したい。

written by Hideto Miyai's "映画スタック"


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