| キャスト | チャン・ツィイー |
| 監督 | チャン・イーモウ |
| 音楽 | サン・パオ |
| 備考 | 東京国際映画祭シネマプリズムのクロージング作品。上映後にチャン・イーモウ監督のティーチインがあり、スペシャルゲストとして中井貴一さんが花束を持って現れるなど、大盛況だった。インタビューに答える監督のジョークに、会場もどっと沸いた。 大自然に囲まれた小さな村に、初めての学校が造られる。若い先生が町からやってきて、文盲の少女チャオは人目で恋に落ちてしまう。彼女は、先生の気を引こうと、いろいろな家庭料理を振る舞うが、なかなかうまくいかない。そんな中、先生が「町での過ち」で、町に連れ去られてしまう・・・。 主人公は現在の二人の息子。父の葬儀に訪れた彼が、若い村一番の美女であった母と、教師の父との村始まっての大恋愛を、情感豊かに語っていく・・・。 都会に住む人々が忘れかけていた人間本来の美しさ。初恋のときめき。思いやり・・・。チャン・イーモウ監督はこれまでの作風をさらに昇華して、人間の愛をつぶさに描く。映画館は感動の涙で包まれた。 チャオを演じるチャン・ツィイーのつぶらな瞳と明るい笑顔。そして、温かい家庭料理。食が人との絆を強めることは、多くの映画で語られてきたが、今回少女が作る料理は最もピュアで繊細である。そして、年老いたチャオを演じたチャオ・ユエリンは、地元の人とは思えない素晴らしい演技を見せてくれる。 音楽がやや大げさな気もしたが、チャン・イーモウ監督の確かな演出に今回もおみそれしましたと言うほか無い。 |
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