僕の点数:4.0
見た日:00.10.29
2000
Country: デンマーク
サスペンス ドラマ
映画館で見た
キャスト | ジェニファー・ジェイソン・リー ジャネット・マクティア ロマーヌ・ボーランジェ ブルース・ディヴィソン マイルズ・アンダーソン |
監督 | クリスチャン・レヴリング |
音楽 | |
備考 | 東京国際映画祭で見てきた。ラース・フォン・トリアーらの監督集団ドグマ95の第四作にあたる本作は、話題性もあって満員であふれかえっていた。しかし、スタッフも現れず、挨拶も上映後のティーチインもなしという物足りなさを抱えたまま上映が始まった。 砂漠のど真ん中でバスがエンスト。バスの乗客達は鉱山跡のテントに身を寄せて、しのごうとする。当初は楽観的だった彼らも、次第に砂漠の恐怖にさいなまれていく。そこに俳優だったヘンリーがリア王を演じようと持ちかける・・・。 極限状態に追い込まれた人間が、文明観や理性を失い、野蛮な動物として没落していくさまを、ドキュメンタリータッチで描く。英米仏北欧からかき集めてきた名優たちの鬼気迫る演技が見物である。特に砂だらけになりながら肉欲をむさぼるだけの男女の描写は、ただただ恐ろしい。しかし、冒頭で説明をいっさい省略して、強引に舞台設定した分、いまいち説得力に欠け、感情移入が困難であった。映像的にはサブリミナルに近いラッシュをはさむなど、凝ってはいるが、その分重いテーマから遊離している。真っ正面から捕えるわけでもなく、妙なところで笑いをとってしまったり、「リア王」の絡みも後半では腰砕けになるなど、中途半端な演出が目立った。43才の若い監督ながら手慣れた作りだが、奇抜さを狙いすぎて空中分解した感がある。 |
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