僕の点数:4.3
見た日:00.10.31
1999
Country: トルコ
ドイツ
ドラマ
映画館で見た
キャスト | ヒルミ・ゾーツアー オツレム・ブルーメ |
監督 | アイゼ・ポラート |
音楽 | |
備考 | 東京国際映画祭で見てきた。 トルコ出身のゲイの歌手ゼキが、久しぶりにハンブルグに戻ると、親友のマフムートの死を知る。そして、彼の忘れ形見として、11歳の娘ツェナイを預かることになってしまう。ゼキはツェナイの母を探してドイツ、フランス、トルコへと旅する・・・。 ロードムービーということで「パリ・テキサス」と比較してしまったが、こちらの方がより社会性を多く含んでいて、堅い映画である。ドイツにおけるトルコ人の置かれている状況。ゲイの社会的立場。それらがゆったりとした映像と、感傷的なペルシャ音楽で語られていく。そして、彼らは自分たちの永遠の「ホーム」を求めていく・・・。ゼキの存在感が素晴らしく、生理の始まったツェナイにうろたえるシーンや、一緒に歌を歌うシーン、トルコのゼキの母親と抱きあうシーンなど、見どころも多い。ゼキの母親が「あんたがトルコをでて15年たった。次に帰るときには私はいない」と語ったのがとても印象深い。悩むのはトルコ人ばかりではない。外にでたくて仕方ないホテルのウェイターや、東での軍役を終えて発狂して帰ってきた軍人など、ドイツ人の悲しみも多く登場する。監督の言葉通り、「トルコ人だろうとドイツ人だろうと、ゲイだろうと何だろうと、変わらない故郷」が強いメッセージとして胸を打つ。 |
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