ワン・モア・デイ

僕の点数:4.3
見た日:00.10.30

2000
Country: イラン
ドラマ
映画館で見た


キャスト ライラ・サーティ
アリ・ホセイニ
監督
音楽
備考  東京国際映画祭で見てきた。
 テヘラン。たがいを知らない男女がバスの停留所に腰掛けている。互いに何も語らぬまま、バスに乗り込み、向かい合う席に座る。こうした関係を続けるうちに、ゆっくり、しかし確実に両者の感情が高まりあう。実は男は終身刑を受けており、女と会えるのは外出許可日のみ。しかし、そんな身でありながら男はその間も、町でヤクを求めてブラックマーケットに出かける。男は女と出会える日を強く切望していくようになるが・・・。
 これを見れば、キアロスタミがいかに分かりやすかったかが分かる。映像はきわめて断片的で多くを語らない。ショットもアンゲロプロスほどでないにしろ、長回しなので、緊張が解けると眠気も誘う。男女は表情をほとんど変えない。などなど映画的面白みよりも、社会性、ドラマ性に重点を置いた極めてまじめな作品。その意味では今日この前に見た「花様年華」よりもはるかにオトナの映画。まだまだ経験不足の私には理解が及ばなかった面もあり悔しい。
 監督は34才の若手。カナダに在住するとはいえ、作った映画は純粋のイラン映画。

written by Hideto Miyai's "映画スタック"


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