僕の点数:4.5
見た日:00.11.2
2000
Country: 韓国
ドラマ
映画館で見た
キャスト | イ・ウンジェ チョン・ボソク ムン・ソンクン |
監督 | ホン・サンス |
音楽 | オク・ギルソン |
備考 | 東京国際映画祭コンペティション。 テレビ会社に勤めるスジョンと、画廊を経営するジェフン。二人が知りあい、恋に落ち、そして一緒になるまでを、彼女の視点、彼の視点で、「記憶」を頼りに語っていく・・・。 「記憶」というのがミソ。「記憶」は人によって相対的で、曖昧である。そのため、監督はモノトーンで二人の記憶をシンプルに表現して見せた。ジェフンにとって、スジョンの記憶は、当初彼女がヴァージンであると語ったことから、ずいぶんお淑やかなお嬢さんタイプに描かれている。それに対して、スジョンの記憶では、彼女自身、兄と近親相姦に近い関係もあったことから、自分が相当悪い女に描かれ、ジェフンは優しい男として描かれている。 「記憶」の微妙な差異。落としたのがスプーンであったりフォークであったり、些細なことは人間、結構いい加減に覚えているものである。そこを発見し、実験的ではあるが、映画の構造そのものを解体して見せたこの監督の、まるでゴダールのようなアプローチには、おおいに感心させられた。 |
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