デカローグ8 「ある過去に関する物語」

僕の点数:4.9
見た日:2000.9.30

1988
Country: ポーランド
サスペンス ドラマ
テレビ/ビデオで見た


キャスト
監督 クシシュトフ・キェシロフスキ
音楽 ズビグニェフ・プレイスネル
備考 デカローグ8:あなたは隣人について、偽証してはならない
 大学で倫理学を教える教授の前に、アメリカで彼女の本を出版している女性が訪れる。是非、授業を聴講させてほしいということで、喜んで承諾する。しかし、彼女が授業で発言した内容は、かつてユダヤ教徒の少女を救えなかったカトリックの夫婦の話だった・・・。
 ポーランドに今なお続く、ユダヤとカトリックの人種・宗教の隔絶。ユダヤ人をかくまっていると、自らの身にも危険が迫ってしまう。そんな状況下で、その犠牲になった少女。過去の記憶を追い求めて40年ぶりにポーランドに訪れた女性。救った人、救えなかった人、救われた人、救われなかった人。同じ人間なのに、どうしてこのような隔たりが生まれてしまうのか。キェシロフスキは疑問を投げ掛ける。ポーランドにおける、記憶と歴史の問題を浮き彫りにする佳作。1時間では無理だろうが、もう少し踏み込んでほしい気もした。
 ツェッペリンの極地探検の切手を手に入れて喜ぶ老人が出てくる。途中、デカローグ2の物語がエピソードとして登場する。デカローグ4のボートの青年が講義を聞いている。

written by Hideto Miyai's "映画スタック"


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