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ベイビー・オブ・マコン 1993
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Rating: 4.9 Genre: ホラー ドラマ I watched : on TV or Video Country: 英国 |
Cast:
ジュリア・オーモンド レイフ・ファインズ Directed by: ピーター・グリーナウェイ Music: |
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Comment: 劇なのか現実なのか、まったく分からない狂気のグリナーウェイの問題作。前作、「プロスペローの本」でハイ・ビジョンを駆使した斬新な映像を用いたが、今回は舞台装置を文字通り「舞台」とし、時折オーディエンスも顔を見せる。シンメトリーで毒々しい赤を用いたグリーナウェイ美術はここに来て最高潮に達している。 処女懐胎をしたという女(実はその母親が産んだので、本当は弟)は赤子をだしに、大もうけをたくらむ。折しも、収穫が最悪の年。出産も大幅に激減していたため、人々は彼女の下に集まり、安産を願ってお布施を持ってくる。調子に乗った彼女は、司教や町の大公を出し抜いていく。ある日、彼女は司教の息子を誘惑し、処女を捧げようとした。すると赤子が突然、超能力を用いて、巨大な牛の角で、男を惨殺してしまう。息子を殺されて激怒した司教だったが、町の権力を一手に握った彼女の前では歯が立たない。しかし、赤子は自分の死が近いこと、彼女に悲惨な運命がおとづれルことを予言する・・・。 クライマックスのグロテスクな表象の数々。死体や強姦、けばけばしい美術、奇妙な料理。思わず目を覆いたくなる。まさに、グリーナウェイらしい作品。キリスト教のタブーをいっさいがっさい覆している。音楽は賛美歌やバロック調の音楽を多数用いていて、メロディが明るいだけに映像の気持ち悪さがいっそう際立つ。R指定。 |
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Copyright © 2005 Hideto Miyai