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レフ板を使えば簡単にマイケルライトを作り出すことができます


すぐに買うことができます。

マイケルライトって何?
■マイケルジャクソンの真実  
 誰もが知る、80年代のスーパースター「マイケルジャクソン」。筆者も学生のときはよくFMから流れてくる曲に耳を傾けたものでした。そんなラジオから流れてくる分には、美声とテンポのよいメロディーを味わうことで話は終わってしまいますが、彼のプロモーションビデオや番組に登場する姿を見ると、誰もが不思議に思うことがあります。それは、黒人のはずのマイケルジャクソンの顔がやけに白い、ということです。いろいろな噂が飛び交う中、整形したかどうかではなく、何回、いや何十回したか、という方が話題になるほど。その痩せこけた顔は少しかわいそうになるくらいです。  

■顔は白くできる?  
 それは真実です。例えば太陽の下で、太陽に向けて顔を向けているのを横から見ると、とてもまぶしいのと同時に顔の色が飛んでしまいます。それは太陽の光をまともに受けて、露出オーバーになっているからです。しかし、しばらく見ているとまぶしさも抑えられ、オーバーながらも少しずつ普通に見れるようになります。人間の目がある程度調整を行うからです。あまり長時間露出オーバーのものを見ていると、眼に悪影響があるので気をつけましょう。


 実は、そんな原理を使えば、簡単に顔を綺麗に撮影することができます。それが照明技術。TVのスタジオなどに見学にいくと、その明るさに一瞬唖然とします。そしてそれ専用のメイクを施せば、○○な女優も一瞬で若々しく大変身!が現実だったります。最近はそんな写真を撮ってくれる撮影スタジオもあるので、体験してみるのもよいかもしれません。
  マイケルジャクソンは、スタジオなどでインタビューを受けたり、ビデオを制作したりする際にはそれらよりもさらに2倍以上のライトを各方向から当てて、真っ白になるほどにライトを当てているのです。それがマイケルライトと言われる所以。ですが、それでは顔もなにも見えず分からずどうしようもない。そこで、露出調整をするわけです。標準の露出だと極めてオーバーになるので、それをアンダー目にカメラを調整して、顔のラインなどがぎりぎりみえるくらいに調整します。すると顔はある程度白いままで、違和感なく映ることができるという仕組みです。   

■あなたもできる白い顔(^_^)   
   実はそんなに大掛かりなことをしなくても白い顔を作ることが可能です。天気のよい日にモデルさんに逆光状態になってもらい、写真にあるような「レフ板」という道具を使って、モデルさんの顔におもいきり光を当ててやるのです。すると、モデルさんは真っ白な顔になります。それではあまりにまぶしいので、少し遠めに下がって、露出調整のできるカメラを構えて、ピントが合った後に露出調整つまみをオーバー目に調整+1とか+2とかそれぞれ変えてみてください。すると、顔が真っ白けの写真になります。    


 このような写真は、我々ポートレートカメラマンの中では、特別な効果という位置付けでない限り、失敗作として判断されます。よく露出調整に不安があるときにブランケティング(露出を段階的に変えて連射すること)を使った場合によく起こりますが、これはあくまでもその場の判断のためのものです。顔は、その場、その場のイメージと色が一致してこそ作品として認知されるものであり、無理矢理白くするのはベターではありません。それにそんな露出オーバーな写真を見せたら、逆に「しわやしみを隠すためにこんな写真を撮ってもらってるんだね」と笑いものになるのが関の山だったりします。日本人は日本人らしく顔色のよい写真を撮るのが一番です。  

■実はもっと簡単に白い顔!   
 実はもっともっと簡単に、しかもすぐに手に入る白い顔があります。それがポラロイドなどインスタントカメラを使う方法です。カメラには安いものから高いものまでたいていはストロボがついています。そして、カメラには露出を計る露出計の窓がついています。   
   通常は、その露出計が写真を撮るときに今の明るさを測り、ストロボ発光の強さを調整しています。ところが、その露出窓を指でふさぐと、カメラは「うわぁ、真っ黒でんな」と驚いて、ストロボが出せる一番強い発光(フル発光)をします。すると被写体にはとんでもない明るい光が当たるので、真っ白になるわけです。それは、インスタントカメラでも一緒なので、たとえば富士フィルムのチェキなどのカメラでも同様にストロボをフル発光にして、手軽に露出オーバーの写真をゲッツ!というわけ。ちなみにこれはあきらかに失敗作なんですが、チェキなどではありがちなミス。わざとストロボに半透明のカプセルを被せて光を弱めたり、といった工夫をしている人も結構いるんですよ!    


 マイケルジャクソンは子供の頃に、黒人であるためのたいへんつらい思いをしてきたと聞いたことがあります。今では、黒人も、白人も、我々有色人種もまったく関係なく、ひとりの人として認知することが世界的に浸透しています。どんな理由があれ、自分の生い立ちやその姿に対して誇りを持てないことこそ彼にとって最大の不幸。彼は黒人を差別するというほどでもありませんが、自分から逃げているのではないか、という気がします。いくら顔を白くしてもDNAには黒人の魂がしっかりと植え付けられているのであり、それを誇りにできない限り、いくら顔を白くしようとも彼は一生、そのことに苦しまなければならないでしょう。あくまでも写真や映像の技術としての域に留めておくこと。筆者はカメラマンだからこそそのことをひしひしと感じるわけです。すべての人はそのありのままが素晴らしいのですから。  
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