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■サイズの大きくなる写真
 現在、筆者の愛機EOS D60は画素数が600万画素。一眼レフデジカメとしては標準的なレベルである。が、ほんの3年前までは100万画素程度であったわけで、その進歩たるや今もって考えれば恐ろしい。そして、まだ値段が高いとはいえ1000万画素機が登場。今年中にはそれで普通になっている  かもしれない。
 画素数が日進月歩で向上する中で、筆者が使っているD60での写真のサイズはJPEGで約4M前後。それを保存するメディアは1Gということで、約400枚から500枚程度入る。現在はそれで十分だが、今後、画素数が上がってきたとき、次の機種に変更したときには、このメディアでは到底足らないのではないか、という恐怖心に近いものが存在するのも確かなのである。写真のサイズが大きくなることは悪くない。が、それが負担になってしまうのでは大きくする意味がないといえなくもないのだ。

■メディアを買い足すか否か
 で悩んだユーザーも多いだろう。筆者も現在1Gを2枚持っているが、現在の機種でこれ以上は必要ないと考えている。なぜなら、1日で400枚x2を撮る撮影など非現実的だからだ。しかし、世の中には恐ろしくたくさん撮影をするユーザーもいるので、むやみやたらとメディアを買い足しているユーザーも少なくない。
  そこで登場したのが、データを退避させるためだけに作られたメディアスロット付のハードディスク。当初、たいへん便利だと言われていたが、実際にはバッテリーが持たず、使い物にならない機種がほとんどであることが判明。結局、あきらめてメディアを買い足すユーザーが多数存在しているようだ。小型携帯にするためにバッテリーを削る?それはおかしいぞ?
  しかし、それでもメディアを買い足すことには”否”をつけたい。

■大きくてもよいからノートパソコンだ
 実際に撮影会などに行かれる方で大量に撮影する場所は限られていて、その代表が”スタジオ”。白い壁をバックにモデルさんがポーズを撮れば、思わず無意味でもシャッターをたくさん切ってしまうのがカメラマン心というものだ。そのため、メディアもすぐに一杯になってしまう。そこで、もっていくのがノートパソコンだ。
 最近はコンパクトで軽いものも多く、下手なレンズより軽かったりするから恐ろしい。そのノートパソコンにデータを対比させればよいのだ。たとえば、マイクロドライブならPCMCIAカードアダプターに差し込んでカードバスに挿せば、あっという間に転送してくれる。それはUSB2よりも早いくらいだ。もちろん、バッテリーも十分に乗せている。液晶がついているから画像の確認もできてしまう。  
 それで事足りるならば、別に最新の機種でなくとも中古でもよい。筆者はマイクロドライブ1枚分の値段で昔のノートパソコンを購入して使っているのだ。帰ったらそれをデスクトップで吸い上げてCD-Rに焼く。ハードディスクは空きスペース2Gと少ないが、それでもマイクロドライブ2枚分。十分ではないか。  

 ■遅れるメディア側の進歩
  現在、CFで1G程度まで容量は大きくなっているが、値段は”プラチナ”がつくほど高価だ。まだまだ普通のユーザーに手の出せる金額ではない。それを考えると、しばらくはマイクロドライブが重宝されることになると思うが、このメディアが登場したのはおよそ3年前。値段は徐々に下がってはいるが、進歩は止まっていると言っても過言ではない。
   これから必要になるであろう大容量メディアだが、デジタルカメラの最大のネックになる日も近いことだろう。とりあえずはバックアップ機としてのノートパソコンの意味が大きくなると同時に、ノートパソコンへ直接データを送る、もしくはそれ専用の外部機器が登場するのも時間の問題である。実際、EOS1DとソニーのVAIOをつなげて直接データを書き込ませているユーザーも存在するのだ。が、コンパクトハードディスク機が前述のように悲惨なものしか今後も登場しないとすれば、さらに一眼デジカメのヘビーユーザーの悩みも深くなるのは必至であろう。
    軽くなくともよい。小さくなくともよい。長持ちして、安くて、ほどよく使いやすいこと。ヘビーユーザーは使い勝手さえあれば、重いとか、でかいとか、格好悪いとか、そんなものは問題にはならないのだ。それよりもしっかりターゲットを絞った製品が登場すること。それこそ最も今、求められている製品であろう。
    2003.1.4 Issey Ouishi

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