■ T.M.R.は誰のモノ? 

 

私の「TMRの在り方」についての見地は、たぶんprogressツアーでの、お前らが俺を呼んでくれ発言あたりから始まります。

この時は、とにかく動こうと思い、確固たるものを持たないまま友達と署名系サイトをオープンしたのですが、

当時の主なムーブメントとなっていた、ドーム署名には少し疑問を抱いていました。 大きい会場イコール「ドーム」→署名、とは少々短絡的なのではないか、

本当に皆もドームを望んでいるのか、 何より西川くんの発言の真意は、単なる参加希望者集め(署名等)ではなく、別のところにあるのではないか、と。

そこで私と友達は、署名的な意味を含む記名式を取りながら、どの場所(会場)で、どんな形式のライブに呼びたいのかを 記入して貰うことにしました。

ライブの形態は結果 によって考えていこう思ったのです。 集まった回答数は100ちょっと。男性、女性、社会人、学生、親子…「地元に来て」に始まり、

「ライブハウスで」「コス限定で」 「ライブ未経験だけど近くなら行きたい」「子供と一緒に行きたい」そして「ドームで」…動機や希望は様々でした

 

西川くんのインタビューは何度も読み返しました。何より1番核となる、西川くん自身の真意を汲取るために。

そして、やはり必要なのは漠然とした署名ではなく、1人1人が発起人となる力、ライブを作りたいという意志ではないか と思うようになったのです。

そこでアドレスを入れてくれた全員にメールを送り、私達の解釈の説明とともに、実際の具体案を募りました。

返事をくれたのは10名弱。もちろん地域もバラバラで取りまとめも儘ならず、正直ここに来て行き詰りを感じました。 しかし何らかの痕跡は残せたはず、と信じて

実行に移す決定打はないまでも、一連の流れを全てレポートにして 中間報告として西川くん宛に郵送したところで、サイトは閉鎖しました。

文末には「これで終わりではなく試行錯誤しつつ現在進行形です。西川さんからのお返事は如何なものか、 正解があるのか無いのか。

ご報告を楽しみにしています」と結びました。

 

それから約8ヶ月後、私的に西川くんからの明確な答えを見つけられないうちにB★E★S★Tツアーが始まりました。

なんだったのかな〜と思わなかったといえば嘘になります。そもそも私自身は、喧嘩上等!と息巻いている西川くんが好きだったので

単純に「全楽曲がTMRの王道かぁ…」という思いもありました。TMRを続ける以上、西川貴教は見れないのかな、と少し寂しくもありました。

そんな思いを抱きつつ、自分達の提出したレポートを読み返しているうちに、西川くんの答えは返って来ていると思ったのです。

結局何も結果はなくて「皆の気持ち」状態だったレポート。 地域もバラバラいっぱいあって、子供と行きたいとか、まだ行ったことないけど行きたいとか様々な声があって。

今のTMRは、まさにそれだと思ったのです。西川くんはちゃんと応えてくれている。 奇しくも、まとめた本人(私自身)が望んでいたカタチではなかったようだけれど(笑)

そうか、TMRは「みんなの」TMRなんだ。西川くんはここでもコール&レスポンスしてくれてたんだ。

そして私の中での西川くんに対する信頼感と、リスペクトはまた大きくなりました。 思い込みだよ、と言われるかもしれません。

でもお互いがより良い関係を築くためには、リスペクトは不可欠だと思うのです。 それを思い込みというなら、私はこれからも思い込んでいたい思います。

 

■■ 第2期 

 

B★E★S★Tツアーについて西川くんは、雑誌のインタビューで「今までのTMRから次に行く為に必要な禊」的な意味を持つ と話していました。

私はその「次」という言葉の意味するものが、プロダクツ全ての変革を意味するとは思っていませんでした。

それはたぶん自分自身の経験から、表面 的な変化が必ずしも真の変化とは限らないと、おのずと考えていたのだと思います。

西川くんとしては… TMRを始めて6年、1つの「型」のようなモノが出来て、それは不変となりつつあり、

新しいものを求めたい、呈示しなければならない=変わらなければいけないという義務感と、

会場で目の当りにした今までのTMRに対する (変わらないTMRを求める)オーディエンスの反応との挟間で、悩んだのではないでしょうか。

そして考えに考えた結果 、「欲張り」にその両方を叶えよう! と決めたのだと思います。

「欲張り」…これは西川くん個人が、自分の願いを叶えたいという思いだけでなく、TMRを求めてくれる全ての人や

プロダクツ(その顕著なケースが今回のガンダム制作チーム!)の思いも叶えたいということだと思うのですが。

私個人としては、西川くんがそう決めた時点で、次の段階… いわゆる第2期にスライドしているのではないかと思います。

 

つまり、今まで築き上げてきたものと、これから築いていく新しいものの共存こそが新TMRなのであり、

新しいものとは、必ず未知の部分を含んでいるから「第2期はこういう形で、こう進めて行きます」と具体的に明言できるものでもない。

求められるということに関してもケースバイケースであり、したがって今回のガンダムとのコラボが今後の全てを示唆するものでもない。

そしてたぶん、私達は…そう、ライブで後ろで見ていたはずなのに気付いたら1番前だったというように、 いつの間にか西川くんに思いがけない場所へ導かれて

いるのかもしれませんし、その実、私達が西川くんを導くのかもしれません。

TMRが既成観念で求められる答えを目指すのではなく、みんなで創造していくものである以上、 その時々、様々に形を変えながら進化していくのは当然だと思うのです。

 

■■■ 私もTMRなのかな? 

 

ここまで語ってきてなんなんだ?と思うかもしれませんが(笑)私は西川貴教さん1個人のFANです。 したがって西川くんがTMRである限り、私もその一員となると思います。

しかし少なくとも今現在、TMRで、私の「西川くん的衝動」(笑)は満たされません。でもその辺りはいずれ 西川貴教さんが満たしてくれると思うので、

私は私なりにTMRに尽力出来たら、と思っています。 なぜこんなことを言うのかというと、いや、そもそも今回なぜこんな長文を書いたかというと、

最近いろいろなサイトの書込みなどを読んでいると「あれ?」と感じることが多々あるからだったりするのですが…

今回のリリースに関して西川くんの考えとコンセンサスが取れないとすれば… それは自分の気持ちの押付けになってはいませんか?

どのような背景(ガンダムが起こしてきたムーブメント、今回の制作チームからのオファーの意味、西川くんがツアー中に感じた 諸々など)があって辿り着いたか

自分の考えのみならず客観的にリサーチしてみましたか? 

今だ懐疑をぶつけたい気持ちがあるとすれば… もし自分が、考えに考えて方向を決め、進み始めていることに対して、

傍からなおも疑問を投げかけられたとしたら、それを愛情と呼べますか?

TMRに対して西川くんにはどのくらいの責任があるのか、思いを巡らせてみたことはありますか?

もし自分が西川くんだったら、と考えてみたことはありますか??

TMRは西川くんだけのモノではありません。さりとて私達だけのモノでもありません。

今一度、枠に囚われずにより多くの声を聴きながら、TMRについて考えて貰えたらな、と思います。

■2002/10/20 ノリ。/記■