技術的な意味で自家醸造の到達点になるのは、リキッドイースト(液体イースト)を使うことと、オールグレインで仕込むことである。オールグレインはすでに何度かやっているが、リキッドイーストはまだ使っていなかった。味がグンと良くなると聞いてはいたものの、個人輸入が面倒だったからである。それが、国内の業者を通じて手に入るようになった。これで私も、一流自家醸造家の仲間入り、となるだろうか。
2.仕込みから瓶詰めまで
レシピは次の通り。仕込み直後に比重を計ったところ、やや低めだったのと、色を付けるため、ダークドライモルトを追加することにした。ま、「オールモースト・グレイン」といったところである。
Golden Ale(10.5L)初期比重は1.042。発酵は8日間。終了比重は1.010である。(99.8.9)Pale malt 1680g
Cristal malt 120g
dark dried malt extract 150g
Cascade(5.4) 14g 60min.
Cascade(5.4) 14g 20min.
Cascade(5.4) 14g cold hop tea
yeast lab A02 (American Ale)
3.試飲
瓶詰めから約3週間。いい出来である。まずカスケードの華やかな香りがし、次いで穏やかな苦みと穀物の味が後を追う。まだ雑味があるが、熟成によってこなれてくるのではないか。淡色系としては、これまでの最高傑作かもしれない。ただし、リキッドイーストの効果がどの程度のものか、定かではない。少なくとも、劇的な効果とはいいかねるようだが。(99.9.2)
瓶詰めから約7週間。これは、かなりの傑作だ。香り・味ともさらに洗練され、雑味はほぼ消えている。我が家の定番になりうる味である。さっそく、同じレシピでもう一度仕込むことにした。(99.9.28)