第30回 ゴールデン・エール
1.リキッドイースト&オールグレイン

 技術的な意味で自家醸造の到達点になるのは、リキッドイースト(液体イースト)を使うことと、オールグレインで仕込むことである。オールグレインはすでに何度かやっているが、リキッドイーストはまだ使っていなかった。味がグンと良くなると聞いてはいたものの、個人輸入が面倒だったからである。それが、国内の業者を通じて手に入るようになった。これで私も、一流自家醸造家の仲間入り、となるだろうか。

2.仕込みから瓶詰めまで

 レシピは次の通り。仕込み直後に比重を計ったところ、やや低めだったのと、色を付けるため、ダークドライモルトを追加することにした。ま、「オールモースト・グレイン」といったところである。

Golden Ale(10.5L)

Pale malt 1680g
Cristal malt 120g
dark dried malt extract 150g
Cascade(5.4) 14g 60min.
Cascade(5.4) 14g 20min.
Cascade(5.4) 14g cold hop tea
yeast lab A02 (American Ale)

 初期比重は1.042。発酵は8日間。終了比重は1.010である。(99.8.9)

3.試飲

 瓶詰めから約3週間。いい出来である。まずカスケードの華やかな香りがし、次いで穏やかな苦みと穀物の味が後を追う。まだ雑味があるが、熟成によってこなれてくるのではないか。淡色系としては、これまでの最高傑作かもしれない。ただし、リキッドイーストの効果がどの程度のものか、定かではない。少なくとも、劇的な効果とはいいかねるようだが。(99.9.2)

 瓶詰めから約7週間。これは、かなりの傑作だ。香り・味ともさらに洗練され、雑味はほぼ消えている。我が家の定番になりうる味である。さっそく、同じレシピでもう一度仕込むことにした。(99.9.28)

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