Guide のデータと位置の精度

どんな天文ソフトでも、精度の問題はとても複雑です。 Guide の表示する位置の精度は、1000分の1秒(ヒッパルコス・カタログの恒星など)から、数度の低いもの(軌道が厳密に決定されていない小惑星など)まで変わります。 移動する天体は、精度は時刻に影響されます。2000年頃の1世紀の惑星の位置はミリ秒角台ですが、遠い日時では数分以上でしょう。

どのような精度が検証できるか、まとめました。 できることなら、ソフトウェアのデータと、実際に観測したデータと比較したいものです。 他のソフトウェアとの結果の比較は、確実ではありません。特に、多くのソフト開発者が同じ数式を使うようになってからは。 同一の結果を得ることは難しいことではありませんが、答えにはなっていません。

最近の確認できる範囲では、精度は1/10秒台です。 この範囲では、精度はカタログや運動理論の製作者の引用している値に達しています。

  • 恒星の位置の精度と光度
  • 出没の時刻と方位/高度の値
  • 惑星の位置の精度
  • 惑星の天然衛星の精度
  • 人工衛星の精度
  • 小惑星の位置の精度
  • 彗星の位置の精度と光度
  • 深宇宙データの精度
  • 遠距離データの精度
  • デルタT(TD-UT)の値の精度
  • 恒星の位置の精度と光度

    Guide は3つの異なったカタログのデータを使って恒星を表示します。 精度の順に、その3つとはヒッパルコス、ACT、GSCカタログです。

    ヒッパルコスカタログは、Guide では最も正確なカタログではありません。 これは、現在の位置が最も正確である、ということです。 その位置は、現在に近い日付では数ミリ秒角以内という精度です。 精度はどの時刻についてとか、どの星について問うかで変化します。 ヒッパルコスの恒星をクリックした時に "more info" を選ぶと、例えば 1998年9月のカペラでは、次のようなデータが表示されます。

    J2000 position at current date (proper motion included):
    Right ascension: 05h16m41.3497s
    Declination: N45 59' 53.319"
    (Above is +/-5.8 milliarcseconds in RA, +/-3.8 milliarcseconds in dec)
    

    この "σ"(誤差)の値は、ヒッパルコス衛星がデータを集めていた期間の中頃である1991年に近づくにつれ小さくなります。 遠い過去や未来の日付でデータを問い合わせると、エラーの値は大きくなります。 例として、カペラの西暦1年1月1日のデータを見てみましょう。 この恒星は、1998年の位置から数分違いますが、それは2000年分の固有運動の影響で、その位置の精度は1998年とは比較にならないほどです。

    J2000 position at current date (proper motion included):
    Right ascension: 05h16m26.8097s
    Declination: N46 14' 06.520"
    (Above is 1532.5 milliarcseconds in RA, 995.1 milliarcseconds in dec)
    

    このσの値はヒッパルコスカタログに添付された簡単な数式で計算したものです。 数式を検討しましたが、インプットデータの精度を検討するわけではありませんし、それが正しいかを疑う理由がありません。

    ヒッパルコスのデータセット(及び、ACTとGSC)の光度は、おおよその誤差も与えられています。 ヒッパルコスとACTのこのデータは、精度の良い値です。 GSC のデータはとても疑わしく、専門家の鑑定によると、極端に楽天的といいます。 Brian Skiff 氏はこのように表現しています。「(GSCの光度は)何にも使うな。何にもだ。」 これはちょっと荒っぽいですが(GSCは星図を描くのには十分正確です。)、一緒に使うには GSC の光度の精度は注意が必要であることを指摘しています。

    ACT の状況は、GSC のそれに似ています。違うのは、σの値が位置と光度の両方についてやや大きいということです。しかし、これらは他のこれまでのカタログよりはるかに役に立ちます。 また、ACT のσの値の精度は、小惑星による恒星の食でも検証しています。これらの現象の予報経路のの誤差は、σの値とよく一致しています。

    GSC の位置の精度は、これらの中では最も悪いです。 だいたいは1秒角より良いですが、多くはありません。 GSC の精度を向上させる最近の努力は、ACT を使っての天体測位を取り止めにし、 ここに記しています。 一般に、ACT とGSC の位置の違いは0.7秒角で、これは「ACTを明るく目立たせるGSC の恒星は、0.7秒角ほどの誤差である」と言っているのと本質的に同じです。

    もし GSC 恒星の位置が GSC-ACT 変換を利用することで修正できたら、位置誤差は2桁は下がるでしょう。今はまだ悪いのですが、そう長くは悪いままではないでしょう。

    出没の時刻と方位/高度の値

    地平線では屈折の変化が極端で、出没時刻に1分以上の差を生じさせます。 そしてこれは Guide でも同じです。

    高度の計算は大気差で変わります。Guide は、観測地ダイアログで指定された気圧や湿度のデータを使ってそれを行います。 これによる変化は1秒角ほどでしょう。しかし実際の大気は、Guide で使っている「理論的な」値とは違うことが知られています。

    Guideでの惑星位置の精度

    Guide の惑星位置は、3つの別々の理論を使って計算しています。 "低精度 low precision" モードでは、切りつめたVSOP87(Variations Seculaires des Orbites Planetaires)理論を使っています。 この方法の精度はここで解説しています。 そこでは低精度と高精度の違いを比較し、差異が低精度の誤差に相当していることを示しています。(これはちょっとでしゃばったことですが。)

    "完全精度 full precision" モードでは、2つの異なった理論を日時に応じて使っています。 1900年から2100年までは、Guideは PS-1996理論を使います。(海王星と冥王星についてはこのタイムスパンはやや大きいです) この理論は、JPL の DE403 推算暦に対して、このタイムスパンにおいて数ミリ秒角で一致しています。

    この日付の外側では、完全な(省略しない) VSOP87 理論を使います。 この理論は、現実に対して、過去へ数世紀遡った辺りでは 1秒角弱で一致すると思われます。 これ以上の期間では、観測の誤差が重要になります。 VSOP87 は現在あるところの最良のデータを提供します。

    Guideでの惑星位置の精度

  • 表 1:1900年から2100年の間の精度
  • 表 2:西暦0年から1000年の間の精度
  • 表 3:-2000年から-1000年の間の精度
  • 表 4:-4000年から-3000年の間の精度
  • 結論
  • Guide での惑星位置には二つのモードがあります。「完全精度(full precision)」と「普通精度(normal precision)」です。(この設定は Data Shown dialog の中のチェックボックスで行います。)
     「完全精度」モードでは、Guide は1900-2100年の間の惑星位置を、PS-1996理論で求めます。この理論は JPL の推算暦に数ミリ秒角以内で一致しています。 JPL推算暦は、現在入手できる中で最高のものですが、実際の天体にミリ秒角レベルで一致しているかは疑わしいです。そこで Guide の惑星精度の検討で、上記期間では「必要十分の精度である」と報告しています。

    この期間以外では、完全精度モードでは、Guideは経度センターの P.Bretagnon と G. Francou によるVSOP理論(Variations Seculaires des Orbites Planetaires あるいは secular variations in the orbits of the planets、惑星軌道の100年毎の変動)を利用しています。この理論の精度は本質的には知られていません。おそらく、極端に離れた年代以外で0.1秒角のレベルの精度でしょう。しかしこれはあくまで推測です。

    一方、低精度モードでは、太陽や惑星の位置は Jean Meeus の Astronomical Algorithms にある、切り詰めた数列の方法で計算しています。 Astronomical Algorithms は、(当然ながら)ソフトウェア開発者にとってバイブルのようなもので、次のような議論が他の市販ソフトでもなされます。(私の知っているところでは、PS-1996と完全なVSOPを利用しているソフトウェアは、そしてそれゆえにこのページにあるようにGuideと同じ精度を持つのは、Chris Marriott のスカイマップ SkyMap ソフトだけです。)

    低精度モードの精度をテストするために、私は切り詰めた数列と省略していない VSOP 理論の結果を比較しました。指定した期間でランダムに日付を発生させ、両方のシリーズで惑星位置を計算するプログラムを作りました。それぞれの方法から得られた位置の違いは、切り詰められた VSOP に示される総合誤差の範囲にありました。そしてそれゆえ、低精度モードでの Guide の惑星位置の精度は良い結果であるといえます。

    以下の表は1900年から2100年までの日心経度と緯度の平均誤差(RMS)と最大誤差です。

    表1.1900-2100年の位置誤差、角度の秒

    惑星      日心経度      日心緯度
             RMS   Max     RMS   Max
    水星     0.52  2.11    0.39  1.94
    金星     0.42  1.19    0.25  0.99
    地球     0.16  0.52    0.08  0.26
    火星     0.59  2.36    0.41  1.81
    木星     0.49  1.77    0.25  0.83
    土星     0.66  2.02    0.40  1.71
    天王星   0.53  1.20    0.26  0.86
    海王星   0.50  1.25    0.20  0.54

    ご覧になったように、平均誤差は全て1秒以下です。この期間の最大誤差はやや悪いですが、無理の無い量です。 次のテストは西暦0-1000年でした。VSOP 理論は時刻に多項式を含んでおり、その精度は2000年から離れるにつれ低くなります。 しかしながら、表2が示すように、西暦0-1000年の間の精度は1900-2100年のそれより少し低いだけです。

    表2.西暦0-1000年の位置誤差、角度の秒:低精度モード

    惑星      日心経度      日心緯度
             RMS   Max     RMS   Max
    水星     0.52  2.48    0.39  1.87
    金星     0.43  1.27    0.25  1.03
    地球     0.16  0.52    0.08  0.28
    火星     0.63  2.46    0.38  1.29
    木星     0.61  2.45    0.33  0.98
    土星     0.72  2.55    0.42  2.03
    天王星   0.63  1.97    0.29  0.82
    海王星   0.41  1.13    0.25  0.64

    次のテストは-2000〜-1000年で、いくつか精度が悪くなっています。特に、外惑星がこれまでのテストより悪いです。

    表3.-2000〜-1000年の位置誤差、角度の秒:低精度モード

    惑星      日心経度      日心緯度
             RMS   Max     RMS   Max
    水星     0.65  2.45    0.45  1.89
    金星     0.57  1.69    0.40  1.42
    地球     0.32  1.16    0.09  0.30
    火星     1.12  5.17    0.61  2.32
    木星     1.58  4.85    0.81  2.75
    土星     2.01  6.84    1.83  6.02
    天王星   1.71  5.31    0.53  1.75
    海王星   0.95  2.08    0.38  1.07

    私は人々に、Guide の惑星位置は、-2000以前と+6000年以降の日付(西暦2000年から4000年以上離れたということ)では、全く信用できないと言っています。これを示すために、私は最後に-4000〜-3000年の間の日付でテストしました。 ご覧になられたように、精度は急激に実用範囲より悪くなっています。土星ではこの期間に1分にもなっています。

    表4.-4000〜-3000年の位置誤差、角度の秒:低精度モード

    惑星      日心経度      日心緯度
               RMS   Max     RMS   Max
    水星       2.25  7.33    1.67  5.48 
    金星       2.31  5.39    2.25  5.63 
    地球       2.18  5.88    0.12  0.35 
    火星       6.79 24.33    3.72  9.43 
    木星      11.62 35.76    5.78 21.07 
    土星      15.42 55.83   15.52 45.78 
    天王星     9.90 16.15    1.13  2.98 
    海王星     9.76 16.28    0.75  2.17 

    結論

    Guide の高精度モードでの惑星位置は、おそらく数ミリ秒角でしょう。私はこれより高い精度で比較できる「高精度の標準」を持っていません。

    上の比較から、低精度モードでは、Guide で惑星位置の秒角レベルの精度を求めることが難しいことが分かります。 表4は、私の想像どおり、この理論が現在から非常に離れた過去や未来では意図されたものではないことを示しています。 高精度モードでも、遠い時代では精度が悪くなることでしょう。

    月の精度は別の問題です。Guide はフランスの BDL(経度センター)の Michelle Chapront-Touze と Jean Chapront による ELP-2000 理論の切り詰めたものを使用しています。 この精度は百mほどと思われますが、私はこの疑問をまだ調査しています。(このような精度は「必要以上のもの」ですが、実際は、最高精度でも月縁の処理のときに問題になります。ある時は太すぎたり、細すぎたりし、また天文ソフトで必要以上の精度になったりします)

    惑星の天然衛星の精度

  • 火星と天王星の衛星
  • 木星の衛星
  • 土星の衛星
  • トリトンとカロン
  • 惑星の衛星の精度についての総論:

    おそらく、惑星の衛星の位置の精度を確かめる最良の方法は、"differential astrometry"(差分測位)、指定の2つの衛星の間の赤経と赤緯で与えられる位置の違いのデータの結果で調べることでしょう。 このデータの特徴は、衛星の相互食や、ボィジャーやガリレオのような探査機によるデータ以外では、可能な限り正確な測定を与えてくれることです。

    この方法は、衛星の位置を修正する計算に使われます。衛星の位置を計算する標準の方法はなく、その方法は個々に議論されます。

    火星と天王星(の衛星)では、以前は精密な理論を見つけることができませんでした。結局これらの天体の天文測位を使って、それらの円軌道を作成して使っていました。それらのデータに合うよう最小二乗法を使って。それらの軌道は、(平均二乗の平方が)0.2秒という、驚くほど正確になりました。

    残念なことに、これは最近の観測(1993年から1997年)しか使っていないということでした。それほど遠い時期でなければ、精度のエラーはゆるやかなので、数年は精度を保っていると思います。

    その後、Explanatory Supplement to the Astronomical Almanacにこれらの天体のアルゴリスムを見つけました。これに切り替えるつもりで、作業は済んでいますが、円軌道ほどの精度がなく、完成のために他の計画を考えています。

    土星の8個の衛星に、Guide は Gerard Dourneau 氏の理論を使っています。これは内側の6個の衛星では1秒以下の正確さを与えています。ヒュペリオンは、ティタンの強い摂動を受けて、約1秒の平均誤差で、この理論はこれ以上正確にできません。最も外側の衛星、ヤペトゥスは、内側の衛星ほど正確ではありません。

    Dourneau 氏の方法は、おおよそ1900年から1980年に集められた天文測位をベースにしています。(範囲は衛星毎に違います。)しかし、下のリンクに見られるような、最近の天文測位にとても良く合致しています。

    天王星と土星の衛星の差分データは以下のリンクにあります:

    天王星の衛星の位置(Veiga+、1994)
    天王星の衛星(Veiga+、1995)
    天王星の衛星の天文測位(Jones+、1998)
    1990-1994の土星の衛星の天文測位(Harper+、1997)
    

    上の現象で、以下のようにテストがされました。Guide の日付と時刻をそれぞれの観測のそれに設定し、測定された2つの衛星を右クリックします。次に挿入キーを押すと Guide は2つの衛星の間の距離と角度を、赤経赤緯の差を表示します。 これらは天王星と土星では、観測結果に1秒よりよく一致しています。

    衛星の相互現象の観測データは利用できないようなのですが、いくつかの予報はこちらにあります:

    ガリレオ衛星の相互現象(Arlot+、1997)
    1997年のガリレオ衛星の相互現象(Arlot、1996)
    

    木星の衛星では、Guide は "高精度" で Jean Meeus 氏の Astronomical Algorithms で提供された方法を使っています。これは Lieske 氏の E2 理論をベースにし、これは E2x3 に改良されたことが知られています。

    トリトンとカロンでは、Guide は Explanatory Supplement to the Astronomical Almanac による方法を使っています。

    トリトン、カロン、そして火星の衛星は、天文測位のデータがありません。それらをテストできた最良のものは、 JPL Solar Systems Dynamics のページからのデータです。 Guide から作られた位置は、1秒より良い結果となっています。まさに、なんて良いのでしょう、と言えます。

    人工衛星の精度

    人工衛星では、Guide は SGP4(標準一般摂動)理論を使っています。SDP4 法は(まだ)使っていません。これは 220分より大きい周期の軌道の天体には使わなければならないものですが。

    SGP4 は低軌道天体に現在利用できる最良の方法で、高高度天体にも短期間に相当の処理をします。これは、いくつかの理由から、おおざっぱな近似です。 それが作られた時点では、コンピューターは今日ほどパワフルでなかったので、巧妙な方法が含まれ、その方法はあまり実用的ではありません。 また指摘されていることですが、合衆国政府はこの理論が配布されるのを喜んでいませんでした。そのため衛星の本当に正確な運動のモデルを目にすることができないといっていいでしょう。

    とはいえ、実際には精度の実際の限界は入力データ、TLE(2行要素)軌道データによります。良い予報を得るには、このデータは新鮮でなければなりません。 実例として、Guide の CD には、明るい衛星と静止衛星の TLE データがありますが、これらの天体を実際に見つけようとするなら、アップデート版を入手しなければなりません。 幸いにも TLE ファイルは、衛星観測に貢献するいくつものサイトからダウンロードできます。ここにいくつかのリンクを置きます。

    Visual Satellite Observer's Home Page(実視衛星の観測者のホームページ)
    Satellite Observing Resources(衛星観測の資源)
    Introduction to Visual Satellite Observing(実視衛星観測入門)
    Satellite elements(衛星の要素)
    Other satellite info(他の衛星の情報)
    Current NORAD Two-Line Element Sets(現在の NORAD 2行要素セット)

    小惑星の精度

    最近になって、小惑星の位置の精度を確かめる良い方法として、小惑星による食の予報と実際の観測を比較するということができました。このウェブサイトにいくつかの例を置きました。 一般的にはそれは、若い番号の天体の最近のものでは、予報は実の所 1秒より良いでしょう。これらは人々の Charon 天文測位ソフトを使っての天文測位で、共通の軌道データと「予報された」小惑星位置を得るための計算方法を使って、確かめられてきました。

    他のあまり観測されない天体は、精度は当然ながら低いです。しかしこれらは、精度がどれほどであるのか観測するのが容易ではありません。 一つの良い手がかりとして、Guide で小惑星をクリックして、"more info" を見てください。その内容に次のようなテキストがあります。(この例は、小惑星 1036 ガニメデのものです。)

    Orbital arc: 24852 days
    437 observations made to determine orbit
    Current ephemeris uncertainty (CEU) on 22 03 1998:
     1.0E-01 arcseconds, changing by 1.1E-03 arcseconds/day
    Next peak CEU: 2.4E-01 arcsec,  on 18 09 1998
    Maximum CEU in next ten years: 2.4E-01 arcsec,  on 18 09 1998
    

    この小惑星は、24652日間(約68年間)の間の437回の位置測定があり、「良質の結果」と見なされています。 (他の極端なものでは、いくつかは、たったの1晩か2晩の中の3回か4回の観測しか無いものもあります。このようなケースでは、この天体はほとんど絶望的に見失われています。何年か経つと、実際どこにいるのか分からなくなるでしょう。)

    この軌道の良い質は、現在の推算の正確さを 0.1秒以下とし、それはやがて増え、1998年9月18日には 0.24秒に達します(これは1998年から2008年の間の極大です)。 CEU はいくつかの注意を持って扱わないといけません(とても大きな値ととても小さな値では特に)。しかしこれは、天文測位観測の結果にかなりよく合致しています。

    より遠い日時では、観測するのに困難になります。 最近、リアルスカイ CD が利用可能になりました。黄道に近いそれぞれのプレートには、数十個の小惑星のイメージを含まれ、それらのイメージの軌跡と Guide で表示される位置の差は、Guide の誤差の良い指標になります。 また、1950年代初めより以前の位置データは、Guide の考えうる摂動の誤差の効果を示してくれるでしょう。

    ここに、これをどのように行ったかの例を示します。 Guide をスタートさせ、かに座ζに移動します(普通は、黄道の近くの場所を探せば良いです)。 観測地を、緯度 N 33 21.6'、W 116 51.8'(パロマーの経度)にします。 レベル5にし、"Extras... Toggle user datasets" を選択し、POSS プレートをオンにします。

    プレート #426 のラベルをクリックし、"more info" を表示させます。この中に以下のデータがあります。

    Exposure start date: 1954 DEC 21
    Red plate exposure start time (PST): 02 11
    Blue plate exposure start time (PST): 01 54
    Red plate exposure duration: 45 minutes
    Blue plate exposure duration: 12 minutes
    

    つまり、このプレートは「12月21日の夕方」に撮影され、実際には 1954年12月22日 2:11太平洋時間(10:11 UT)に露出が開始されたということです。 Guide の日付と時刻をそのようにセットします。"Data Shown" メニューに行き、小惑星をオンにします。

    実際の画像

    見て分かるように、たくさんの小惑星がこのプレートに捕らえられています。#5428 と #3002 を選び、これらの間をズームインします。そしてリアルスカイの画像をこれらの天体をカバーするだけ十分に広く取り込みます。 リアルスカイ画像の中の軌跡は、Guide のプロットする小惑星と一致していました。(#5428 はちょっと離れています。しかしその軌道のアークの長さを考えると、これは驚くほどではありません。) 時刻を 10:56 UT(露出の終わり)にセットし、小惑星と軌跡の反対側へ移動させてみましょう。

    このように、ランダムに選んだ黄道近くのプレートの、画像にあるランダムの小惑星にこの処理を繰り返すことができます。そして似たような結果を得ることができます。

    彗星の位置と光度の精度

    Guide は一つの彗星についてそれぞれの出現をカバーする軌道要素のセットを使っています。これはそれぞれの出現で要素を切り替えるものです。これに失敗すると、その精度はひどいものになります。 しかし特定の出現の間の摂動は無私しています。これによる誤差は通常悪くても数秒です。

    これには例外があります。木星に特に接近した彗星は(あるいは、1994年に起こり、木星に衝突したもののように)、当然大きな摂動を受け、位置の精度はそのような天体では低いです。 また、古代の現象の位置はもちろん正確な天文測位の測定を基準としたものではありません。 and probably bear only a rough relationship to the real world.

    Guide は彗星の光度を計算するのに、標準の計算式とデータを使います。残念ながら、彗星というのはこの点については、どちらかというとランダムで予測出来ないことをします。(David Levy 氏は語っています。「彗星は猫のようである。それらは共に尾があり、そして共に何をしようともかわいいものである。」) Guide の計算した光度は、確実であるとはせず、おおざっぱな指示であると考えたほうがいいでしょう。

    ディープスカイのデータの精度

    Guide はディープスカイデータとして、よく利用されているカタログを使うようにしています。残念ながら、このことは常にそれらが精度が良いということではありません。Guide 1.0 がリリースされた 1993年当時のものより良いものがあります。 RNGC(改定版新総合カタログ)のデータの誤差は、驚くべきものです。しかしここでこれについて行うには、やることがたくさんあります。 ディープスカイ天体の Guide のデータは、それがため、現在入手できる良いものです。

    普通は、天体が間違ってプロットされているという誤りを見つけるのはめったにありません。天体の場所が間違って知らされているとか、あるいはそれが確認されたのと違う場所であるのを見つけるのは、もっとまれです。 それらの多くは一掃されましたが、気力の無くなるほどの処理の多さは、世界の天文データセンターを何年も忙しくしています。カタログは大きくなり、それがゆえ多量の疑問が出ています。

    とても遠い日付での精度

    カタログを作るのに使われるデータや Guide(そして多くのソフトウェア)で使われる理論のほとんどは、前世紀かその辺りに集められたデータを使って作られました。結果として、それらはその期間、そしてその前後の少しの間は、非の打ち所の無い精度となります。 遠い日付では、上に記したように、それらはまだかなり良いデータとなっています。例えば、カペラに与えられる位置は、2000年と遠くなっても、1秒より良いものです。

    しかし、より遠くでは注意が必要になります。それらのタイムスパンの外では、Guide で使われる方法の多くは堕落します。体良かったり、またはそうでないかも。 数式は最近でも詳しい範囲に至って観測値によく一致しています。そしてそれらはその範囲異常に使うよう意図されていません。以下の例はこのことが何を意味するか見せてくれます。

    例えば、Guide の日付を西暦 30340年にセットすると、Guide は地球の傾斜角が90°であるとします。 この遠い日付では、私たちの環境はすっかり変わっているのかもしれません。自転軸が年に2回太陽に向いて、太陽が地球の半球を常に照らし続けたり、一方では常に暗闇になったりと。 その数万年後、傾斜角は数百年毎に逆転するようになり、地球は上が無くなったように転がるようになります。

    日時を74000年にセットすると、地球の軌道は年に1回か2回太陽を過ごすことに気づくでしょう。"Animation" では、太陽が地球の空でゆっくり大きくなり、レベル1の視界(180度)をいっぱいに埋め尽くすのを見るでしょう。 繰り返しますが、様々な惑星の理論が、実際このような用途を意図していません。VSOP87 の有効な範囲の指示は与えられていません。しかし、これほど広くないのは明らかです。

    Siebren Klein 氏が、より遠い日付で、固有運動でプレアデスがその星雲から離れてしまうと指摘しました。

    このようなケースもたくさんあります。Guide は、言うなら -8000年から+12000年の間で使わなければならないようにするようそそのかすというもの。 これの残念なことは、固有運動を見せられることを無くすことです。これはとても興味深い内容で、高い精度を持っているのですが。 よりもっともな解決策は、選択した遠い日付で精度が悪くなる時に、Guide が警告メッセージを表示するというものです。(これと似たものに、「あなたは1582年より前の日付にグレゴリオ暦を使おうとしています。」メッセージがあります。)

    デルタT(TD-UT)の値

    デルタTは、なめらかに進むタームスケールである TD(力学時)と、地球の不規則な自転を元にしたタームスケールである UT(世界時)の間の差を反映しています。 これは地上の観測者を含むどんな計算にも影響をします。食や掩蔽の計算には特に重要です。

    1620年から1998年の間は、Guide は正確に思われる、デルタTの実際に測定された値を頼りにしています。 この範囲の外側では、Morrison と Stephenson の方法が使われます。未来については彼らの方法は現在のデータとは不連続を与えています。そのため、定数項を調整してあります。その結果です。

    DeltaT( Year) = 69.3 + 123.5 * dt + 32.5 * dt * dt
    

    ここで dt は時刻を、J2000からの世紀で与えます。 この数世紀の振る舞いを記述する2次項を持たせることで、最近の振る舞いとよく一致しています。 Quick Info セクションでデルタTの値を見ることができます。