作者・中島光一が語る   

   『大きなうた』の誕生秘話   





このうたを創ったのは、今から34年前。  

当時は大学に入ったばっかりでして。  

まだ、学園紛争と言われている時代でして。  

大学が閉鎖されて、ろくにメシも食えず、風呂に入れず、  

週にいっぺん、銭湯の日がありまして、当時は38円なんですけど、  

10人くらいがスクラムをくんで風呂まで行って。  

その時、4つくらいの男の子がいて、お父さんが頭を洗っている。  

お父ちゃんが下手くそな洗い方をしたもんやから、子供が泣いてたんです。  

その時に、サッと創ったのがこのうたで、  

この子供が大きくなった時に、俺達が何が出来たのかなって。  

胸張って、お父ちゃんがんばった、俺はがんばったって言えるかなっていう。  

そういう大きい、正しい、道や夢や心を作りたいと思って創ったのが、このうたです。