ジ・アンソルブド サターン/ヴァージン |
俺たちゃ「ムー」じゃねぇ!
ロサンゼルス、ダウンタウンで奇怪な猟奇殺人事件が発生した。
死体は臓器や血液が抜かれており、
犯行の動機や殺害手口が不明で
証拠らしい証拠も無く、警察の捜査は難航するばかりだった。
ジ・アンソルブドは推理タイプのアドベンチャーゲームです。
主人公は新聞記者で
はい・いいえの二つの選択肢を選んで進んでいきます
シナリオは三通りに展開していき、
1ヶ月の期間内に集めた情報から犯人と関連情報を整理して
事件の真相を探る
記事を作成するのが目的です。
内容によって
ゲームオーバー・X・Y・Zの三段階のエンディングが用意されてます
このゲーム、
是定と否定に強、弱がつけられます。
つまり4択になるわけです。
ちょっとやってみましょう
「このクソ虫、テメェは今日からクビだっ!」
ゲームが始まっていきなりコレです。
とりあえず主人公はクソ虫のようです。
◆ 弱めに是定
「何ボソボソ言ってやがる!はっきりモノを言え!」
怒られちゃいました。
◆強めに是定
「いきなりデケェ声でさけぶなっ!耳に響くんだよ!」
どう違うんじゃー!
結局、ハイとイイエの二択です。
さあ、こういう探偵モノには心強い相棒が付きモノです。
もちろんこのゲームにも心強い相棒が登場します
◆トム
「何者だ! はは〜ん、今ボクの中でこの複雑なパズルが解けた
君はマック!マックキャラハンだな!」
コレが彼とのファーストインパクト、
異様に小難しい言い回しから
イヤな空気がプンプンします。
◆トム
「僕に言わせれば社会部の連中は
フォルチア軍の爆撃機だね 」
「つまり外装は豪華でも中身はからっきしってワケさっ」
例えが濃すぎて解りません、
彼は非常に字数を稼ぎたがります、
プレイヤーはボーと見ているだけでなく
文章のどこに着眼点を置くのかが重要です
ボーと見てる場合ではありませんよ
この場合
「中身はからっきし」以外すべて必要のない言葉だということが
お解りですね。
でも彼のアドバイスはナンの役にも立たないので無視するのも良い手です。
こんなんで
はたして彼とやっていけるのでしょうか?
ボクの中で不安が渦巻いています。
さっそく犯行現場で調査を開始、
しばらく情報を集めていると彼はトンデモない事を言いました
◆トム
「この事件は何らかの形で
エイリアンが関与している!
この大胆な着眼ポイントに
君は賛同せざるおえないだろう?」
イヤな予感が的中です!
どうにもオカシイ、オカシイと思ってはいたのですが
完全にイっちゃってます。
普通、この手のゲームの相棒は
情報を整理したり、ヒントをくれたりする サポート役に徹するのが普通ですが、
彼のアドバイスは常に回りくどく、変な言いまわしをするので
非常にイライラしてきます。
彼の言い分を要約すると
「宇宙人だ!宇宙人の仕業だよ!」
に終結されます。
彼は 事あるごとに、これは宇宙人の仕業だとプレイヤ―に妄想を押しつけて来ます
◆トム「次に狙われるのはこのボクだよ!
そうなったらボクはエイリアンと会談するつもりだよ
”第三次世界大戦は起こりうるか”
すでにテーマはコレに決定している! 」
彼の中で夢の世界がドンドン侵食しています!
テーマまで決めてるのはもう末期症状の表れなのかもしれません
彼の妄想はとどまる事を知りません、
◆トム「UFO、エイリアン捜査対象は宇宙にまで及ぶ」
◆トム「さぁ!UFO研究者の所に取材に行こう!」
俺たちゃ
「ムー」じゃねぇ!
新聞記者なんだっ!
これで本当に宇宙人が関与している
SF物のシナリオだったら、きっと頼りになる相棒でしょうが、
奴の宇宙人説はどのシナリオでも
GAME OVERの道を歩みます
本当にただのキチガイなんです。
こんなの初めて
ビックリです。
奴の意見を否定する事がゲームを上手に進めるコツですが
CG100%を目指す人は彼のご機嫌を伺うのも良い手です。
宇宙人の黒こげ死体だとか
宇宙人の解剖ムービーだとか
イヤなCGが目白押しです。
・・・ゴメン・・・
ボクはおギャルの方がいいです
地域の住民にも情報を集めに行くのですが、
非常に個性が強いというか、
一癖も二癖もあって大変です。
「み、みたんだよぉ」
「ヤ、ヤツが、い、いたんだよぉ」
ホントにただのキチガイです。
「次は殺されるのはあの子よォ」
「美人はみんな殺されるのよー!!」
「誰か私を殺してェェェェ!!」
コレで普通の主婦なんです。
一癖二癖のレベルではなく
全員イっちゃってます。
マトモな神経を持った人間がいないのです。
ここはワンダーランドが舞台なのですか?
毎日がお誕生日の人ばかりです。
なんだかイヤな感じですね。
こういう探偵物は物語がクライマックスに入ると
犯人に消されそうになって
危機イッパツ!
いつもは役に立たない相棒も
こういうときは機転を利かせて
ファイト! イッパツ!
「やっぱりお前をパートナーに選んで正解だったぜ!」
てな感じで相棒を見直したりするもんですが、
プレイヤーは探偵ではなく、新聞記者なのです。
終始、
情報集めに徹して終わってしまいます
最後に犯人が改心して
「仕方なかったんだー」(^ー^)
みたいなこといって
「あいつはお前を愛していたんだ−」(;´Д`)
とか言われて
「ああっ鼻毛子、許してくれー」 (´τ`)
そして
犯人泣き崩れちゃう〜みたいな
シャレた演出はありません
時たま謎の二人組が出てきますが、
なんの接触も無しに終わっちゃいます
ホントに謎
って言うか事件の
真相を予測するだけで
結局真犯人捕まらないしー
そして最終日
集めた情報を組み合わせて
新聞を作成します。
もちろんトム君のアドバイスを真に受けた
プレイヤーにはどう組み合わせても
GAME OVERの道を免れない
クズ情報ばっかりで埋まります
トムくんご満喫の笑顔を見られて良かったネ!
噂話だろうが真実だろうが情報を操作して
より面白く、
よりドラマティックな記事が書ければ万事OK!
売上部数のみが真実になります
・・・非情なり世の仕組み・・・