昭和60年5月19日 良  28頭
1着
ノアノハコブネ       
2:30.7 音無秀孝   

単6,270
複1,550 360 190

連3-6 2,610

2着 ナカミアンゼリカ 2 1/2    
中島啓之   
3着 ミスタテガミ 1 3/4  
柴崎 勇   
  

このオークスの特徴はなんと言っても、中島啓之騎手のガンと闘って、騎手の生きざまを見せつけた、
 すさまじいたたき合いではなかっただろうか。
無名の新人音無(現調教師)のノアノハコブネの勝利であったことは言うまでもないが、その後のノアノハコブネの戦績を見てみると、このオークスがフロックであったということは間違いがないであろう。
それよりも2着のナカミアンゼリカの騎手中島啓之が、ガンであったにもかかわらず、すさまじいまでの騎乗で、ナカミアンゼリカを2着に持ってきたことだろう。
中島啓之は職人気質の騎手であった。現調教師の小島 太は告別式の時、人の目もはばからず我を忘れて泣いたという。面倒見が良い、温厚な性格であったが、いざ競馬となると騎手魂が芽生えて、人気薄の馬を連に持ってくることが多くあり、ファンも多かった。

この頃はまだ関東、関西のすみ分けがあり、関東の馬券を関西で買うことは少なかったため、中島啓之の名前は知っていても、それほど馴染みではなかったこともあり、この馬券は買っていなかった。
しかし、まもなく亡くなった中島啓之の事を知れば知るほど、思い出されるレースではある。