Kumiko Report 5/jUN/2017
サチコール村訪問記③

12月22日(木) 

さあ今日はバンダ(交通ゼネスト)を避けるために、一日早く下山。朝、6時半、ダンさん前で粟のクレープ「ロッティ」とお茶を頂き、7時に出発。



昨年は、サンギートホールにソーラ電気が入ったが、今年はナント!サチコール村に電気が入っていた。そのためにダンさんの家を含め、5軒の家にテレビが入っているそうだ。

我が家にテレビが入ったのは私が小学校5年生の時だったから60年前ほどだ。(もちろんその頃電気はあったが)

サチコール村は日本の60年前と思えばいいのか?しかし、日本に電気がついたのは、銀座が最初で1882年(明治15年)。今から135年前。しかし、サチコール村では、その頃の日本と違って、下水道、道路、ガス、などのインフラは完備していない。日本の徳川時代の頃にあたるのかな。

テレビだけ入って、あとのインフラ、教育施設などは不備というこのアンバランス。これが今後、村人たちの精神世界にどういう変化を与えていくのだろう。テレビがもたらす物質礼賛の情報過多と全く何もない村の実生活との差を村人たちはどう考えていくのだろうか。

サチコール村では、切実にジープの通れる道をつくりたいと願って少しずつ道を広げ整備している。今回、村へ到達するのに私の足で20分ほど短縮できたのは、彼らの道路整備のおかげだかもしれない。

電気もガスも水道もなく、3時間歩かなければたどりつけなかったサチコール村はどんどん変化していく!この変化を私は見守っていきたい!



とりあえず、バンダに妨害されることなく、徒歩2時間半、ジープ2時間半、ハイエース3時間半と8時間半かけてポカラのホテルに到着した。

11月23日

この日も快晴。ホテルの屋上からはこんなにきれいにマチャプチュレが見える。


一日早くポカラに着いたために、
サランコットの丘や、山岳博物館など、
はじめて来た人にはかえって観光が
一日増えてヨカッタようだ。

いつも写真を撮ってくれている前田さんをマチャプチュレをバックにポーズをつけてもらって横井がパチリ!



ホテルでは、一足先に帰ったタパさんがいて、一緒に前島住職、前田さん共々、ポカラ市民ホールを見に行った。700名程のホールでポカラで一番大きいホールということだった。有楽町の読売ホールを汚くしたようなホールだ。今、私は次のようなことを考えている。

来年2018年1月20日(土) 
日本・ネパール音楽文化交流
「横井久美子&マガールっ子バンドコンサート」
 
ゲスト OKバジ 桜井ひろ子


このコンサートの目的は、

①マガール族の山の子ども達が山奥で
こんなことしているよ!と都市の子ども達
に見せたい!見せつけたい!

②学校行事の”遠足”としてネパール第二
の都市ポカラに子ども達を連れて行って
あげたい。

③日本からツアーを組んでこのホールで
サチコール村まで行けない日本の皆さん
に、サチコールの子ども達や桜井ひろ子さ
んやOKバジさんと出会ってもらいたい。

④そして、最後は、こういう機会をつくって
気合をいれて練習に励まないと「マガールっ
子バンド」は成長・発展しない。これは、
私自身への叱咤激励でもある。

振り返れば「マガールっ子バンド」が形に
なったのは、「OKバジ20周年記念集会」で
数万人の前で演奏しなければならない機会
ができ、私が奮い立ったからだ。

12月のこの段階で2018年の予約はまだできないので、この会場かどうかは決定はしていないが、、。
この日は、ホールでフィルムフェスティバルをしていた。

私たちが、ホールを借りたいとウロウロしていたら、ここに取材にきていた新聞記者と出会った。これはチャンスと思って2018年1月にコンサートをしたいのだけれど、と、私は自己紹介をし、サチコール村で音楽ホールを建てたことを話した。ちょうど、ホテルに本を持っていたので、頂いた名刺に本をお贈りしますと言ったら、ホテルまで一緒にきてくれた。

英語の達者な、ホーさんにも参加してもらって、ホーさんをガイドにベトナムツアーをしていると話し、ファンバンドン元首相と対談しているチラシを見せたら、この人の記事を読んだことがありますという返事。

2018年のコンサートの記事も書いてくれると言っていた。サチコール村にも私の活動にもとても興味がある様子だった。なんというラッキーな出会い!

それにしても、現地に主催者が全くいないのに、なんという無謀なことかと、だんんだん心配になっているが、今は気持ちだけが先行している。来年はこのコンサートに向けて走ってゆこう!


左から、タパさん、横井、デパック記者、ホーさん

帰国して思う。
サチコール村の子ども達は、私たちがカーテンを閉めて内緒でお茶をしていても、外から枝でカーテンをあけ、「くみこジー」「くみこジー」と叫ぶ。学校のある時間と夜しか気の休まる時はない。ほとんどの時間私たちはギャラリーたちの目に囲まれている。子ども達は、脱兎のごとくホールに駆け込んで楽器を弾きまくり、まるでモンスターのようだ。



ある人が、「横井さん、こんなに勢いのある子ども達と一緒にいたら、エネルギーが吸い取られてしまうね」と言った。そうだ、昨年私は声を上げすぎて、声が出なくなった。

私は、「でも、これでもし、誰もサンギートホールに来ず、ギターや太鼓などに見向きもしなかったら寂しいよ」と答えた。その通りで、彼らが楽器に興味を示さなったら私がここにいる意味はない。



サチコール村訪問のレポートを写真を見ながら書いていると、心がホンワカしてくる。あのモンスターのようなチビだちはどうしてるだろうか?と、写真を見ながら、一人一人の顔を思い浮かべる。

サチコール村は、たとえエネルギーを吸い取られようと、大きな喜びを与えてくれる。もっと体を鍛えて彼らに会いに行こうと生きる力を私に与えてくれる。サチコール村は、何度行ってももやっぱり身も心も健康になれる村だ。

2017.1.5
横井久美子                     写真 前田孝子