提 言 書
日本人拉致被害者、脱北者の救援、深刻な人権侵害問題解決の前進のために
民主党代表 鳩山由紀夫 殿
このたびの総選挙における勝利に対し心よりお慶び申し上げます。またこれまで拉致問題、脱北者問題、北朝鮮の人権侵害問題に積極的に取り組んでくださったことにお礼申し上げます。
北朝鮮難民救援基金は、これまでの建設的な関係をさらに発展させる立場にいささかの変わりもありません。
しかしながら、北東アジアの状況は、複雑な展開を見せています。北朝鮮の平壌宣言に違反する度重なる行為、ミサイルの発射実験、核実験、国連決議違反で国際的な孤立が明らかになるや、2人のアメリカ人ジャーナリストの解放、開城工業団地で拘束した韓国人を解放、また拿捕した韓国人漁民の釈放など、強硬姿勢から一転、和解ムードの攻勢を強めている。
その背景には、ミサイルに乗せる核弾頭の小型化のためには、北朝鮮がまだ時間が必要であるとの認識に基づいている。また国是としての全土要塞化の戦略的な思考によるものと思われる。
和解攻勢の一方で日本人の拉致被害者は、取り残されたままになっていることから、拉致被害者の家族のなかから焦りの声が出ている。今後、北朝鮮側は、「この焦り」を利用して、日本側の譲歩を狙ってさまざまな攻勢をかけてくることが予想される。
そこで、日本の対応だが、これまでのように対応が拉致問題、脱北者問題、北朝鮮人権問題を個別ばらばらに対応するのでは効果は上がらない。政府の対応も拉致問題だけを特化して予算措置を講じている現状では効果的な解決法とは言えない。
拉致問題を含む北朝鮮の人権問題を解決するためには、実効ある対策が必要である。日朝の外交交渉を実りあるものにするには政府機関の決意と同時に、NGOの活力も利用する総合戦力の検討が必要である。
北朝鮮難民救援基金は、拉致問題、脱北者問題、北朝鮮による深刻な人権侵害問題を解決するために以下のことを提案する。
1 議員立法で成立した「北朝鮮人権法」を効果的に運用するために拉致問題、北朝鮮の深刻な人権侵害問題を扱う統一した部署を作ること。現段階では、内閣府のもとで別個の部署があつかっており、無駄が多く期待する効果が上げられない。
2 これまでも問題解決のために予算を措置しているが、予算の執行が拉致問題のキャンペーンだけにほとんどの予算を使ってる。宣伝物や宣伝は大手広告代理店に丸投げしている。これでは実効ある使い方とは言えず、問題解決のために仕事をしているアリバイ工作としか映らない。予算は、宣伝教育、情報収集、調査活動、救援、定住支援など費目単位に予算を立て、透明性を図る必要がある。宣伝教育、情報収集、調査、救援などの経験あるNGOにも予算を割り当てる。
3 予算の執行に当たっては、これまで政府機関が行ってきたような広告代理店に丸投げするようなやり方をやめ、それぞれのNGOに作成を任せ、政府と協議する体制を作るなどの新しいやり方が必要である。
4 脱北者からの情報収集するために、従来日本政府がとっている日本から北朝鮮に渡った人から数えて3代目までの人たちに限定して受け入れる方針では、効果的な情報収集はできない。脱北者が日本に入国することを希望すれば、人道的立場から保護して日本に入国させることはもちろんのこと、それなりの待遇をするのが肝要である
5 入国時の健康診断の実施
6 日本への入国時の人定調査、インタビュー機関を設置し、政府の情報の共有化を図る。
7 定住支援施設の開設、日本語教育、能力に応じた就労支援、就学支援、大学、大学院へなどの進学枠の整備、奨学制度の拡充を求める。
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特定非営利活動法人北朝鮮難民救援基金
理事長 加藤 博