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痛 風 (gout)
Lesch-Nyhan 症候群
糖尿病
妊娠と糖尿病
質問回答FAX
糖原病 Glycogen storage disease


痛 風 (gout)

痛風のときは大阪日々も
 【概念】
  ふつう高尿酸血症を伴い、第1中足趾関節の(尿酸Na結晶  )による
 急性痛風発作をくり返す疾患。中年男性に多い。

 【分類】
  多くは原発性。
  続発性としては多血症、慢性骨髄性白血病、(サイアザイド  )の副作用、
  Lesch-Nyhan 症候群

 【疫学】
  全人口の0.5% (男 )>>(女 )20:1
  美食家、アルコール過飲者に多く、高血圧,糖尿病と高脂血症合併が多い。
  多因子性遺伝形式。20〜50% が家族性。

 【病理】
  プリン体→キサンチン→尿酸
  尿酸塩の沈着。
  腎は尿細管,(間  )質病変。痛風結節は皮下の肉芽腫

 【臨床病状】
  1.asymptomatic hyperuricemia

  2.第1中足趾関節の激痛発作(5〜7 日) 夜間・就寝中に多い
   (RA→中手指節関節、偽痛風→(膝 )関節、
   Heberden結節→遠位指節間関節背側)
  (発赤 )と(腫張 )を特徴とする。
   関節の範囲を越えて広がり慢性化すると関節変形をきたす。
   発熱,(白血球増多 ),(血沈 )↑,(CRP  )↑

  3.尿路結石も多い。(尿酸結石は(キサンチン )結石とともにXpに写らない)
“写らないから気になる”
  4.進行すれば骨打ち抜き像(punched-out lesion)

  5.痛風結節(皮下の肉芽腫)
   (検査)高尿酸血症7.5mg/dl以上
   (DD)慢性関節リウマチ(両側性で発作性でない)
  偽痛風(膝,股に多い。(ピロリン酸カルシウム  )の沈着)

 【治療】
  1.低プリン食 モツ,イクラなど↓
  2.発作の治療 NSAIDs  (コルヒチン)
  3.尿酸生成阻害  (アロプリノール )
      〃排泄促進  (プロベネシッド )(尿路結石、腎障害例には用いない)
  4.尿の酸性化を防ぐ、多量の水の摂取

Lesch-Nyhan 症候群

  1〜2歳頃 (知能 )低下,脳性麻痺,(小脳 )失調,
        ( アテトーゼ) ,(舞踏病  )様不随意運動
  2〜3〃  より(自傷行為  )(self-mutilation)
  10〜20〃  死亡

        プリン代謝酵素の完全欠損により尿酸合成↑
        (伴性劣性 ) 遺伝
        高尿酸血症に対してのみ(アロプリノール )が有効

  

Lesch-Nyhan症候群にみられるのはどれか。(第77回 A-50 )

    (1)伴性劣性遺伝        (2) 排泄低下型高尿酸血症
    (3)舞踏病様不随意運動     (4) 自傷行為(self-mutilation)

   a (1),(3),(4) のみ     b (1),(2)のみ    c (2),(3) のみ
    d (4) のみ         e (1)〜(4) のすべて


糖尿病

 【疫学】年々増加し、現在約 500万人

 【概念】
  インスリン不足と高血糖による合併症のため
  放置すれば社会復帰が困難になる疾患

 【分類】
  ヘモクロマト−シスなど稀な2次性を除き
  インスリン(依存 )型とインスリン(非依存 )型とに分類され、
  内科で扱うのは後者。

 【症状】
  空腹時血糖が大体140mg/dlで症状が出始める。
  これ以下では症状は出なくても糖尿病は進行していることがある。

  ■ 高浸透圧利尿→多尿、頻尿→脱水症→口渇、
    多飲→脱力感→意識障害→昏睡
  ■ 合併症状:しびれ、痛み、眩暈、立ち眩み、インポテンス
         浮腫、頭痛
         視力障害

 【診断】基準は「 75gぶどう糖負荷試験」だが全例にやるのではない!

            空腹時    1時間    2時間
      正常型   110未満  160未満  120未満
      糖尿病型  140以上         200以上
      境界型は上の2つ以外の場合すべて

  ●空腹時血糖が(140mg/dl )以上なら糖尿病といえる→負荷試験をする必要がない。
  ●随時血糖が(200mg/dl )以上なら糖尿病といえる→負荷試験はしてはいけない。(検査で昏睡になっては大変)

 【検査】
  遺伝歴、腱反射、振動覚、フルクトサミン(2週間)、
  HbA1C(2か月)、1日尿糖、尿ケトン体、尿蛋白、
  中性脂肪(トリグリセライド)、コレステロール、眼底、心電図など
(サイアザイド  )系降圧利尿剤中止

 【治療】
  食事療法と運動療法が基本→経口糖尿病薬、
  インスリンライフスタイルの合理化、
  スルフホニル尿素薬の(低Na )血症に注意

  ●BMI(body mass index)= 身長(m)×身長(m)×22→標準体重(kg)
  ●重症感染症、妊娠時には(経口剤 ) →(インスリン )

食事療法と運動療法後
  ●FBS250以上でヒューマリン30R超食前6単位で開始
   5〜7日ごとに2単位ずつ増量
  ●FBS130〜200では経口剤

  sick day rule  食事     内服薬     インスリン
          1/5以下    中止      1/3
                       (中止してはいけない)
          1/4-1/2    半分      1/2-2/3
          2/3以上    全量      全量
 【合併症】
  網膜症、腎症、神経障害、心筋梗塞、脳梗塞、感染症、皮膚病、
  昏睡(糖尿病性ケトアシドーシス、低血糖)

  ■神経障害・・・しびれ、痛み→足趾壊疽、吐き気・嘔吐、
          下痢、弛緩性膀胱
         起立性低血圧、複視  髄液蛋白(増加 )
   ( 足背動脈 )触知、振動覚、アキレス腱反射、膝蓋腱反射、
    (運動神経  )伝導速度低下
  ■糖尿病性腎症・・新規血液透析導入患者の 1/4以上
           微量アルブミン尿、(ネフローゼ  )症候群、
           ECUM
           (体外超濾過法、extracorporeal ultrafiltration method)
  ■目・・・増殖性網膜症→(光凝固  )療法

妊娠と糖尿病

  母体→妊娠中毒症、羊水過多症、胎盤機能異常症、網膜症と腎症の増悪
  胎児→奇形、巨大児、子宮内胎児死亡、高ビリルビン血症、
     低カルシウム血症、多血症
  3か月以上の良好な血糖コントロ−ル、網膜症・腎症わずかが条件
  増殖性網膜症では妊娠は控え安定化を待つ。
  ( 経口剤 ) は(インスリン  )に切り替え

  摂取エネルギー量 妊娠前半 標準体重×30+150 kcal
          妊娠後半 標準体重×30+350 kcal
          授乳期  標準体重×30+600 kcal

堯951006足立

 糖尿病性昏睡
  ケトアシドーシス、非ケトン性高浸透圧性昏睡、乳酸アシドーシス
  (ビグアナイド剤)

 糖尿病性と逆に低血糖性昏睡もある。
    
ケトアシドーシス非ケトン性高浸透圧性昏睡
本態インスリン絶対欠乏高度脱水
発症年齢比較的(若年 )( 高齢者  )
誘因インスリン絶対欠乏感染
共通症状口渇、多尿、多飲、血圧低下、頻脈、眼圧低下、縮瞳、
幻覚 、皮膚乾燥、横紋筋融解によりCPKが
高いことあり
特異症状腹痛・悪心・嘔吐
WBC↑
(Kussmaul大  )呼吸
( 痙攣、)、振戦
Kussmaul大呼吸はみられない、
CO2 正常(アセトン )臭

 血液ガス分析
 ケトン体  (強陽性 )       陰性〜弱陽性
 pH    7.3以下       (正常! !)(7.35-7.45)
 CO2    10mEq/l以下に低下   (正常  )
 HCO3 -  20mEq/l以下に低下   (正常  )(24-28mEq/l)
 Na+    軽度低下 140mEq/l以下 上昇 150mEq/l以上
 BUN   増加          (著明な増加  )

  血漿浸透圧(Osm/l)=2(Na+K)+血糖/18+BUN/2.8

  共通治療→生食500ml/hrで開始200ml/hrで持続
    インスリン(ヒューマリンR)点滴
   (BS500    )以上→5単位/時間
   (BS300 〜500 )→1単位/時間
   (BS200 〜300 )→0.5単位/時間
   治療目標血糖値 250mg/dl
   低(カリウム)、脳浮腫に注意!

堯951006足立

         インスリン依存型    インスリン非依存型
          膵臓β細胞破壊    インスリン量と感受性低下
年齢        15歳以下         40歳以上
頻度        5%以下         95%以上
体系        やせ           3/4が(肥満 )
家族性       なし               あり
                 30%遺伝+環境(過食、運動↓、妊娠)HLA
       DR4,DR9が多い          なし
発症季節      風邪のシーズン         ( なし )
ウイルス感染    Coxackie B4,mumps       ( なし )
発症        急性、重症、不安定        慢性序々に発症
  多飲、多尿、多食、急性意識障害、急性腹症で発症
ケトアシドーシス  あり              ( 少ない)
インスリン感受性 ( 正常 )            やや低下
(尿中C-peptide )20μg/日以下と著明に低下     20〜100μg/日
ICA       陽性が多い            陰性
ICSA      陽性が多い            陰性
GAD抗体     しばしば陽性           陰性
治療        絶対的にインスリン        食事、運動
          経口剤無効、食事・運動は当然   →経口、インスリン
合併症       腎、眼、神経、          左記と動脈硬化

 ICA:islet cell antigen
 ICSA:islet cell surface antigen
 GAD抗体:グルタミン酸脱炭酸酵素抗体

    ここへチャ−ト■9ペ−ジのC−peptideの図を張る

 内服薬
 FBS 140-180→トルブタミド 250(メリトスD) 1−6錠
 アセトヘキサミド(ジメリン)
 グリクラジド(グリミクロン)  1−4錠
 180以上→グリベンクラミド1.25(ダオニ−ル、オイグルコン)1−8錠

      

質問回答FAX(951118,1-3 )

 


  糖尿病の食事療法において、体重×25〜30Kcal/日という式が成り立つと思うんですが、国試では一定の数値を出さねばならずこの式では幅が出てしまうと思うのですがどうしたらよろしいのでしょうか。
                        (東京S君)


  単なる書き間違いでたぶん理解はしていると思うのですが、老婆心ながら言っておきます。糖尿病の食事療法における一日の総摂取エネルギ−量は「体重×25〜30Kcal」ではなくて「標準体重×25〜30Kcal」で計算しますのでお間違え無く。

  次に幅が出てしまうのに大変ご心配のようですが国試はすべてマルチョイですので幅の中に入る選択肢を選べば答えられますのでそれほど心配しなくても良いでしょう。

  今年度出題された89-D44(身長156cmの主婦)でもBMIによる方法では

     1.56×1.56×22×(25〜30)=1338.48〜1606.176

  となり(a)1440、(b)1680 (c)以降は1920以上で(a)以外のは選べません。

  最低限確実合格を狙う人は上の式だけをしっかり覚えてしまえば勉強時間を他の弱点征服に振り向けられては如何でしょうか。なお、選択肢の中で80の倍数になっていないのは選ぶのを避ける方が無難でしょう。なぜなら普通は患者さんの教育上、80Kcalを1単位としてその倍数の総カロリ−量を指示するからです。

  実際の臨床の場ではこの「一日の総摂取エネルギ−量」はそれほど固定して考えることのできるものでは無く、当該患者の■労働量、■体重、■年齢、■その他を臨床家が経験的に考慮、判断して決定するもので、いちがいには言えません。一日の総摂取エネルギ−量指導後もその患者さんの食事充足感や血糖コントロ−ル状況により修正する必要もあります。

  時間的余裕と国試合格の自信があり、出来るだけ高得点で合格をめざす諸君は下記の表も覚えておいて下さい。実地臨床の場でも大変役立ちます。

  25
 事務職、技術職、管理職、子供のいない専業主婦
  30
 製造業、加工業、販売業(営業)、サ−ビス業、乳幼児のいる主婦
  35
 農業、漁業、建設業
  40
 農林業、スポ−ツ選手

  身長×身長×22を計算した上で肥満があれば上の値、標準体重より痩せていれば下の値を掛け算すればよろしい。
  今年度出題された89-D44(身長156cmの主婦)では60kgと標準体重の53kgより肥満傾向なので25に近い27が掛けられています。

  なお、妊婦の場合はやや複雑ですが私の授業のプリントにも書いておきましたように、

  摂取エネルギー量 妊娠前半 標準体重×30+150 kcal
          妊娠後半 標準体重×30+350 kcal
          授乳期  標準体重×30+600 kcal
                       となります。

  これは、妊娠に伴い消費エネルギ−量が増える上に胎児、授乳の消費エネルギ−が追加必要になるからです。合わせて理解しておいて下さい。

糖原病 Glycogen storage disease

  (糖原=グリコ−ゲン) ( 常染色体 劣性 )遺伝

 ■■型(von Gierke病)
  グルコ−ス−6−フォスファタ−ゼ欠損、肝型

  ●血糖は?(低血糖  )
  ●ガラクト−ス負荷で血糖は上昇?(するはずがない)
  ●乳酸は?(高乳酸血症  )
  ●グルカゴン負荷で血糖は上昇(するはずがない)
  ●尿酸は?(高尿酸血症  )
  ●人形様顔貌、知能は?(正常 )

 ■■型(Pompe病)
  リソゾ−ム−α−グルコシダ−ゼ欠損、全身型(心不全、筋萎縮などすべての臓器)

 ■■型
  グリコ−ゲン→グルコ−ス−1−Pの障害で肝に蓄積

  ガラクト−ス負荷で血糖は上昇(する、←しない)
  グルカゴン負荷で血糖は上昇 (する、→しない)

 ■■型(Anderson病)
  グリコ−ゲン合成障害、ほとんどが幼児期に(肝 )不全で死亡。

 ■■型(McArdle病)
  骨格筋のグリコ−ゲン→グリコ−ゲン1−P変換障害
  筋脱力、有痛性筋硬直

堯951006足立

                                  


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