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上顎癌
上咽頭癌
内分泌生講義
水・電解質、酸・塩基平衡
NaとK
Ca代謝
Caとホルモン

上顎癌

 鼻、副鼻腔に発生する癌のほとんどは上顎洞原発で「上顎癌」と呼ぶ。
 【頻度】
  頭頸部悪性腫瘍の中で    (喉頭癌  )・30.3%
                 口腔・舌癌・・22.1%
                 上顎癌・・・・20.5%
                 下咽頭癌・・・10.4%
                 上咽頭癌・・・8.5%
                 中咽頭癌・・・8.5%
  • 年間発生率2000例強
  • (男 ):(女 )=2:1

 【病理】
 (扁平上皮  癌)・・・84.4%
         分化型で(転移 )が少ない

    腺癌   ・・・・・・ 4.6%
             の他は未分化癌、粘表皮癌、腺様嚢胞癌など。

 【症状】
   治療抵抗性の片側性副鼻腔炎症状(鼻閉、膿血性鼻汁過多)他種々。

    前方→(頬 )部腫張
    上方→(眼球 )突出、(眼球 )運動障害、頬部感覚異常
    下方→(歯 )痛
    正中→(片側性副鼻腔炎症状(鼻閉、膿血性鼻汁過多)      )

 【検査】 骨破壊確認の為単純X線像、断層X線像、CTが有用。

 【治療】 手術、術前化学、放射線同時併用療法

    シスプラチン:腎機能障害
    5FU   :造血機能障害、消化器症状
    ペプレオマイシン、ブレオマイシンなど

    リニアック術前照射

 【予後】5年生存率 50%

上咽頭癌

 【頻度】
  年間発生率10万人に0.3人。中国広東省はその100倍。台湾、香港にも多い。
  10代での発生もある。
  男:女=2〜2.5:1

 【原因】
  EBウイルスが関与している例が多い。

 【病理】
  大部分が低分化型の扁平上皮癌で放射線感受性高く、ほとんどが頸部転移を伴う。
  臓器転移は肝、肺、骨(腰椎など)が多い。

 【症状】

  • 鼻閉、鼻出血、耳閉感、耳鳴り、難聴、頭痛、複視
  • 頸部腫瘤
  • 脳神経麻痺としては ■、■、■、■、■が多いが一側の■から■■までのすべての脳神経症状が出現することがあり、これをGarcin症候群という。
 【検査】
  • 鼻咽腔ファイバ−スコ−プによる生検。
  • EBウイルスのVCA(viral capsid antigen)抗体値の高値が大変参考になる。特に再発の早期発見に役立つ。
 【治療】
  • 解剖学的困難性、進展癌であることから手術の適応ほとんどなし。
  • 放射線療法と化学療法が第一選択だが一旦治癒率60%とかなり良い。但し、5年治癒率は25〜35%.
  • シスプラチン、5FUをinduction chemotherapyとして使う。
  • 広い照射野に耳下腺を含むため唾液分泌の極端な減少を来たし、  咀嚼、摂食、言語、睡眠、歯芽障害(う歯発生)などの  辛い治療後の障害を残すことが多い。

内分泌生講義

キ−ポイントの復習とハイレベル問題挑戦による実力強化
                    MEC大阪校 足立憲昭

平成7年11月27日、12月11日

 ■総論 ■下垂体 ■視床下部 ■甲状腺・・・11月27日予定
 ■副甲状腺 ■副腎 ■性腺その他・・・・・・12月11日予定

 ■総論
 ( 原発性 )→自分で作り過ぎ↑、サボっている↓
 ( 続発性 )→他からの刺激が強すぎる↑、少なすぎる↓

   ・negative feed back
   ・標的器官

  ホルモンの構造 (1)蛋白質、ポリペプチド
          (2)ステロイド
          (3)アミン、アミノ酸

 ■下垂体

 【前葉】
  GH,PRL産生細胞→好(酸  )性細胞・・・「巨乳は酸が好き!」と覚える。
  上記以外のすべて  →好(塩基 )性細胞
  正常の嫌色素性細胞はホルモン産生をしないが、
  prolactinomaは嫌色素性細胞が圧倒的に多い。

  GH産生↑・・・GRH,βブロッカ−(プロプラノロ−ル),アミノ酸
         運動、
  GH産生↓・・・ソマトスタチン

  GH産生↑、PRL↑・・低血糖、睡眠、エストロジェン
              視床下部障害《ソマトスタチン(GIF)↓、PIF↓》
  GH産生↑、PRL↓・・L-DOPA、ブロモクリプチン、アポモルフィン
                GH産生↓、PRL↑・・クロルプロマジン(フェノチアジン系)
              ハロペリド−ル、レセルピン、αメチルド−パ、
  PRL↑・・・・・・・・PRF,TRH(甲↓→TRH↑→PRL↑)
              メトクロプラミド、シメチジン、乳頭刺激

  amenorrhea galactorrhea症候群

 巨人症のGHは性格異常!、捻くれ者!

 L-DOPA、ブロモクリプチンでも反っていじけてGH↓。→治療に使う。
 本来関係のないはずのTRH↑,LH−RH↑でも↑。
 ブドウ糖負荷でGH↑・・・paradoxical rise

 小人症を来す疾患

 (a) 原発性小人症・・・低身長の家系の普通の人(もちろん知能正常)
 (b)骨、軟骨疾患
   軟骨発育不全症(軟骨異栄養症)、骨形成不全症、Morquio病(ムコ多糖症■型)、 知能正常
 (c)内分泌性
   ■下垂体性
   ■Laron型・・肝ソマトメジン合成異常、ユダヤ人家系
   ■ピグミ−型・・末梢ソマトメジン合成異常
   ■クレチン症・・知能障害あり、骨年齢遅延、短肢型
   ■Cushing症候群・・ステロイドのソマトメジン阻害、蛋白異化作用による
   ■性早熟症・・早期成長スパ−ト、骨端線閉鎖で結局低身長

 (d)染色体異常   Turner,Downなど
 (e)精神社会性   deprived dwarfism劣悪不幸な家庭環境

 【後葉】
  ADHとオキシトシン→視床下部で作られ後葉で分泌
  ADH→腎集合管受容体→cyclic AMP 水吸収、尿濃縮
                (食道静脈瘤のときなどの血管収縮作用もある)。
   視索上核近くの浸透圧センサ−血漿浸透圧↑→分泌↑
  ADH↑・・ニコチン、バルビツ−ル、
      クロルプロパマイド(腎ADH反応性↑、経口糖尿病薬)
      クロフィブレ−ト(ADH分泌↑、高脂血症薬)
      カルバマゼピン(ADH分泌↑、抗痙攣薬)
    サイアザイドは腎性尿崩症にも効果がある。
               (Na利尿↑→近位尿細管Na水の再吸収↑のため)
  ADH↓・・アルコ−ル、フェニトイン
  SIADH→■水制限
        ■デメクロサイクリン(ADH腎作用↓)
        ■原疾患治療

 ■視床下部
  ソマトスタチン・・GH↓、TSH↓、インスリン↓、グルカゴン↓など

水・電解質、酸・塩基平衡

(正常値)
  血清Na   140±5mEq/l
    Ca  4.3-5.1mEq/l(8.6-10.2mg/dl)
    P   2.5-4.5mEq/l

    HCO3 -   25±2mEq/l
    PaCO2   40mmH2 O
    Base Excess  0±2mEq/l

酸・塩基平衡は代謝、呼吸、腎による

                代謝性      呼吸性
 アシド−シス  pH(↓)         PaCO2 (↑)
 アルカロ−シス pH(↑)   Cl- ↓  PaCO2 (↓)、Cl- ↑

 問題文中にBase Excess(正常値 0±2mEq/l)が書いてある場合には
 代謝性アシド−シスかアルカロ−シスの区別は簡単!
          →その血液をPaCO2 正常の40mmH2 Oにした上で
           余っている塩基を示してくれている。

 呼吸性アシド−シス

 換気低下で
 CO2 ↑+H2 O→H2 CO3 ↑→H+ ↑+HCO3 - ↑
                     →Cl- が遠慮して細胞内に→Cl- ↓
           (HCO3 - +Cl- はできたら定常状態になろうとする)
 ・重症喘息、Pickwickian症候群、術後換気障害
  呼吸性アルカロ−シス(高クロ−ル性アルカロ−シス)
  CO2 ↓ →H+ ↓+HCO3 - ↓
  今度もCl+ が足らずを補充→高クロ−ル性アルカロ−シス
  過換気症候群:血清Ca++はアルブミンに結合し有効血清Ca++は低下する。
         →テタニー

 代謝性アシド−シス
        体液中の陽イオン           陰イオン
  血清Na+   140±5mEq/l       Cl-    103  mEq/l
    K +    4  mEq/l       HCO3 -  25±2mEq/l
    Ca+   10  mEq/l
                      ケト酸 →DKA
                      硫酸
                      燐酸  →尿毒症
                      乳酸  →嫌気代謝
                      その他
                      Anion Gap
                         (12±2mEq/l)

 ■HCO3 - が腸管や腎から喪失する場合
       →HCO3 - ↓でAnion Gap 正常のまま変わらず→Cl- (↑)
  下痢、腎尿細管性アシド−シス、副甲状腺↑

 ■HCO3 - 、Cl- 以外の陰イオンが(これを「Anion Gap 」という)増えたとき
              正確にはAnion Gap =Na+ −(Cl- +HCO3 - )
              (正常12±2mEq/l) 140   103   25

  ケト酸↑→DKA
  硫酸↑ →尿毒症
  燐酸↑ →尿毒症
  乳酸↑ →嫌気代謝(MELAS,糖原病■)

  代謝性アシド−シスの治療

 →急な補正(アルカリ化)でイオン化Caがアルブミンと結合しテタニ−、痙攣!
 →グルコンサンカルシウムの投与が必要となる
  代謝性アルカロ−シス(低クロ−ル性アルカロ−シス)
  血漿H+ イオン欠乏→細胞内H+ 流出→動きやすいK+ 細胞内流入→低K血症
  逆に低K血症でもK不足のため尿細管からH+ 流出しアルカロ−シスとなる。
  嘔吐、原発性アルドステロン症, Bartter症候群(Henle上行脚Cl- 再吸収抑制)

NaとK

 アルドステロン→血清Na(↑ )→血清K↓+H+ ↓(=アシド−シス)
                       (Bartterも、17αも)
 ANP     →血清Na(↓ )
   (atrial natriuretic peptide)

  • 高Na血症
      中枢性尿崩症(水分の喪失のため)
      治療のとき脱水で無尿の場合には(カリウム )を入れないこと。
  • 低Na血症
      熱傷ショック,副腎不全、SIADH、肝硬変の希釈性低ナトリウム血症、
      慢性腎不全や尿毒症(尿細管からのNa喪失)、
      非ケトン性高浸透圧性昏睡や糖尿病性昏睡(水>Na喪失)
      急な是正でCPM(橋中心髄鞘崩壊症   )
  • 高カリウム血症
      急性アシド−シスでは細胞内へ入るH+ の代わりにK+ が出てくる→K↑。
      副腎不全(含Schmidt症候群)でもK↑(アルドステロン症の逆)。
 <重症のときの治療>
     ■(Ca   )製剤の投与で心筋保護をまずすること。
     ■(重炭酸ナトリウム  )投与でアシド−シス是正
     ■(ブドウ糖  )+(インスリン )
     ■(イオン交換樹脂  )内服または注腸
  • 低カリウム血症
      アルドステロン症、Bartter症候群、PP,AN(尿中Clも↓)、下痢
       ADH作用阻害による(多 )尿・(水分 )喪失 、ふつう低Mgを伴う
  アルカロ−シスでは
   血液中のH+ を補うために細胞内H+ が外へ出てその代わりにK+ とNa+ が
   入ろうとするがNa+ は入りにくくK+ が入り低K血症となる。
   逆に低K血症をみたらアルカロ−シスがあるのではと思うべし。

   CaとPの異常   Ca 4.3-5.1mEq/l(8.6-10.2mg/dl)、
             P  2.5-4.5mEq/l

             有効Caは−alb値+4

   血液の急なアルカリ化でイオン化Caがアルブミンと結合しテタニ−、痙攣!

                Ca    P

 副甲状腺↑           ↑     ↓   副甲状腺↓や偽性副↓で逆
 (生さぬ仲で動く)     (掛けると40)

 Vit D↑          吸収↑     ↑ 排泄↓
 多発性骨髄種、ATL             ↑

 尿細管アシド−シス、            再吸収↓
 Vit D↓、         ↓
 骨軟化症、アル中(VD↓)

 サルコイド−シス、結核    ↑       正常
 サイアザイド         ↑
  (Ca排泄↓)
     ←→フロセマイド   ↓

               VD抵抗性    排泄低下
 慢性腎不全(VD活性化↓)   ↓       ↑

                        

Ca代謝

     
  • 血清Caの値は
     消化管からの吸収、腎からの排泄、骨の形成と吸収などにより調節される。

  • 血清Ca正常値=(10mg/dl )=5mEq/l
      この内、半分→アルブミンと結合して生理活性を示さない。
        残り半分→Caイオンとして存在して生理活性を示す。

     この為、Caの症状は
    (血清アルブミン濃度 )と(血清pH )の2者で大きく影響を受ける。

  • 正常pHでは血清アルブミン1g/dlあたり1mg/dlのCaが結合している。
      生理活性を表す為の補正血清Caの求め方

     補正血清Ca(mg/dl)=Ca測定値(mg/dl)+(4 )−血清アルブミン値(g/dl)

  • アルカロ−シス(pH↑)のとき
      →血清アルブミンの陰イオン化が進む→陽イオンのCa++を結合
      →生理活性のあるCa++が低下する→(テタニ−  )

     これは臨床的には■(過換気症候群  )による呼吸性アルカロ−シス
             ■急激なアシド−シス補正時にみられる。

Caとホルモン

  • PTHはとにかくCaを働かせたい。

          PTH     カルシトニン        ビタミンD
         上皮小体 C細胞(上皮小体、胸腺、甲)   紫外線でVD産生
                   =甲状腺傍濾胞細胞    肝C25水酸化
                                腎C1 水酸化
 骨からCa動員   ↑     ↓(Pも出なくなる)      ↑
 (破骨細胞活動)        作用は弱い
 腎Ca再吸収    ↑     不明              ↑
  Mg       ↑
  P        ↓                     ↓
  H+ 排泄     ↓
  HCO3 - 排泄  ↑
   →高クロ−ル性アシド−シス
 腸Ca吸収     ↑                     ↑
          腎VDC1 水酸化↑               Pも吸収
                                  による
 分泌抑制     Ca++↑    Ca++↓
          Mg↓
 分泌増加     P↑

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