プライバシーは守り名前などは伏せますが、メールのやりとりはのちに私の著作として使わせて頂きます。
著作権はお譲り下さることを了解の上メールをお送り下さい。
ご質問数が多い場合にはお返事が遅くなったり、抽選で選ばせてもらうこともあり得ます。
急な病気の場合は先ずお近くの病医院を受診下さい。
小生47歳の外科医です。1992年より原発性硬化性胆管炎に罹患しております 。最初は無症候性でしたが時々年3-4回位胆管炎の発作があり(この間文が抜けている?)を繰り返し今年の10月に一過性の黄疸が出現しました。専門の医師をご存じなら紹介 してください。(東京都 K先生 96/10/14 19:47 )
(96/10/15)
こちらの技術的不手際の為と思いますが途中ご質問文が飛んでいるかもしれません。申し訳ございません。
今回は外科ご専門の医師からのご質問ではありますが、この Web サイトをご覧になっておられる一般の方へご参考の為も含めて病気の解説も簡単に書き加えてお答えします。
原発性硬化性胆管炎(primary sclerosing cholangitis、PSC)は胆道の炎症性硬化性病変により「黄疸」時に「全身掻痒感(かゆみ)」「腹痛」なども示す20-50歳の男性に多い非常に珍しい病気です。
日本国内では1965年に初めての報告がありその後も散発的に報告が見られるのみです。
検査所見としては血清中のアルカリフォスファターゼ値の明らかな上昇、ERCPやPTCといった 胆道を写し出す検査法であちこちで胆管が狭くなったあたかもビーズを連ねたような像が 見られ、肝生検では "fibrous obliterative cholangitis"の所見が特徴とされています。
この他に肝組織や尿中の銅の量やセルロプラスミンという血液中で銅を運んでいる蛋白質が増加していることや血液中の好酸球の増加も参考になります。
「潰瘍性大腸炎」「後腹膜繊維症」「Riedel甲状腺腫」「シェーグレン症候群」などとの合併症例の報告があります。
治療としてはステロイドやコレスチラミンなどが使われますがなかなか特効薬というわけには いきません。
ご質問の専門の医師ですが先に述べましたように非常に珍しい病気ですので治療経験が豊富な医師を 探すというよりも肝疾患一般に関する診療レベルの高い施設でご相談されるのが良いと思います。
都内でしたら東京大学第二内科が肝疾患の治療実績は広く知られておりますしこの他 、国立がんセンター中央病院消化器外来部、順天堂大学消化器内科、国立国際医療センター消化器科などが定評があります。個人的に知っている医師もおりますので状況によりましてはあたってみます。
先生はご専門が外科のようですが諸外国ではPSCに対して外科的にアプローチされているようですね。 Pittらによるcholedochojejunostomyでは平均4年のフォローアップで良好な成績ですし、 Cameronらは総胆管狭窄部付近の切除拡張術後ステント挿入しhepaticojejunostomyを行うなど いろいろと工夫をして良い結果を出しています。この他に外ろうからbaloon catheterを挿入する方法 も試されているようです。本邦の肝臓外科の経験豊富でしかも先駆的な仕事をやっている専門医をMEDLINEなどの検索から探すのも良いかもしれません。問題点ございましたら又是非ご連絡下さい。
外科の先生とのことでさぞかしご多忙で長年の間患者さんの為に日夜激務に耐えてこられたことと存じます。暫くは十分に休養を取られて御自分の病気の回復に専念されてはいかがでしょうか?あまりお役にはたてませんが一日も早い御回復を心からお祈り致しております。
(96/10/ 9 15:00 神奈川県 Tさん)
慢性じんましんと診断され皮膚科に現在通院しています。初めて出たのは今から 3ヶ月前で、それ以前は全く症状はありませんでした。ある日突然あらわれ現在まで続い ています。圧迫や摩擦を受けるとその部分がポツポツと赤くなります。何もしていなくて も出るときもあります。どのような治療を受ければ以前のようになんでもない状態に戻れ るのでしょうか?また、慢性じんましんとは治るものなのでしょうか。慢性じんましんに ついて詳しく教えて下さい。病院では投薬と注射を受けています。最後に食べ物が原因で なはと言われたのですが原因はどの ようにすれば分かるのでしょうか。ぜひ教えて下さい。検査は、血液検査及び尿検査です。 念のため肝臓機能,腎臓機能も検査してもらいました。 結果は、すべて正常でした。 内臓が原因ではないそうです。 じんましんが出る直前まで、厚着をして運動をしていました。 かなりの汗をかいていたのですが、 それも原因のひとつとして考えられるでしょうか? 運動を始める前は全くじんましんの症状はありませんでした。 回答よろしくお願いします。
(96/10/12)
メールにお書きになったような症状 で、その上に痒みが強く皮膚の上に膨らんで出たり消えたりを繰り返している状態なら、しかも皮膚科の専門のところで「慢性蕁麻疹」と診断されたとのことでしたら診断はまず間違いないでしょう。
なかなかやっかいな病気で皮膚科の中でも蕁麻疹をご専門になさっておられる先生のところでも原因が はっきりするケースはむしろ少ないくらいです。
蕁麻疹の原因は アレルギーが直接関係している場合とそうでない場合とがあります。
具体的な原因としては,食物(食品添加物なども含む),ダニ,真菌,ペットなど,薬物,機械的刺激,温熱,寒冷,日光,虫歯,扁桃腺炎などに関係したもの,その上精神的な原因などが考えられています。
普通、1ヶ月以上繰り返しが続くものを「慢性蕁麻疹」と呼んでいます。
検査としては「RAST法」と言って採血だけで簡単に出来るアレルギーの原因を探す方法があります。 原因の目星がついているときには役に立つことがあります。しかし「慢性蕁麻疹」の場合にはなかなか 原因を探し出すことは難しいです。先程も書きましたように「虫歯」「扁桃腺炎」などはもしあれば ちゃんと治しておきましょう。稀には「自己免疫疾患」や「悪性腫瘍」が原因になっていた というようなこともありますので単なる血液での「肝機能」や「腎機能」の検査だけでなく胃カメラなど内科的な検査もしっかりしておきましょう。
「機械的刺激」、「厚着」、「運動」、「発汗」なども原因やきっかけになります。その他ダニ、薬物など原因となりうるもの全てチェックして避けれるものは避けるようにします。
そのためには
きめ細かく相談に乗って下さる先生につくのが得策です。
薬としては「抗ヒスタミン剤」や「抗アレルギー剤」の内服や抗ヒスタミン剤やステロイド剤の塗り薬を 使用します。ステロイド剤は「顔には使わない」、「2週間以上連用しない」ことを守るように こころがけましょう。
注射薬としては「強力ミノファーゲンC」というのが使われることが 多いです。私はどうしても良くならない患者さんに「ヒスタグロビン」という注射薬を使って 良い結果が出たことがあります。毎週1回7週間連続注射をしました。
お忙しいところご回答ありがとうございました。 しばらく現在通院している病院で根気よく治療を続けてみます。 慢性じんましんというのは、足立先生を始め、現在通院中の病院の先生、 医学書(家庭向け)、みんな同じようにやっかいなものだと言っています。 あらためて、本当にやっかいなものだと痛感しています・・・ また、何かありましたら相談させていただきますので、 その節は、どうぞよろしくお願いいたします。 それでは、失礼します。
bteigen=とても良い企画です。ただ、ベージをもう少し目に優しい色にするといいと思い ます。
(96/10/ 9 15:16 Iさん)
(96/10/09)
おっしゃるとおり「顎関節症」の症状と似ています。
「顎関節症(がくかんせつしょう)」は原因は,必ずしもはっきりしておらず,歯のかみ合わせ(咬合)の異常や精神的ストレスが関係しているとも考えられています。感染や炎症ではないとされています。
顎(あご)の関節や顎を食いしばる筋肉やその周囲のすじ が痛くなったり、口の開け閉めをするときに音がしたり、下のあごの動きが不自由になるなどの 症状が慢性的に出ます。これらの症状自体が弊害です。しかも、この他に「頭痛」,「眼の痛み」や「めまい」,「耳鳴り」 や「耳がつまる感じ」,「頚部や肩の凝りや痛み」,「動悸」,「息切れ」,あるいは「手足のしびれ」,「腰痛」や「膝関節痛」などの全身的症状を伴う人たちが多く、この病気と関連している可能性があります。
診断は臨床症状,レントゲンなどによりますが,MRIや造影CT,断層撮影で詳しく調べることもあります。
治療は対症療法として,鎮痛薬,筋弛緩薬,あるいは精神安定薬の服用,温湿布,赤外線照射などの理学療法を行います。また,大きく口を開いたり硬い食品を摂取することを避けるようにしましょう。開口訓練,筋弛緩訓練などが役に立つことがあります。
精神的ストレスが関係している場合には,適当な気分転換などによってストレスを取り除く努力も 大切です。カウンセラーの指導が役立つこともあります。
理学療法(低周波マッサージ,温湿布など)のほか,「スプリント療法」を行います。実際に入れ歯を 入れて治すこともあります。
この他に顎の関節に関節注射をしたりレーザーを使ったりする 手術を行うこともあります。
専門科は「口腔外科」です。横浜市の鶴見大学歯学病院などは「顎関節症」に積極的に 取り組んでいることで知られています。
バックグラウンドの色を変えてみました。ご覧頂いたときはどぎつい緑色でしたね。少しはましになったかと自己満足しています。これからもよろしく。
10/9に「顎関節症」についての質問をした00です。
丁寧な回答をありがとうございました。
どんな病気なのか、何の病院に行ったらいいかもわからず困っていました。
物が噛めないというのは恐ろしいことですね。
初めて顎が開かなくなったときは、このまま一生流動食かと思ってしまい
ました。歯の場合は入れ歯という方法もありますが、顎が動かないと
致命的ですね。
さっそくページの色を変えて下さって、見やすくなりました。
お忙しいところ本当にありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。
(96/10/09)
通常は妊娠またはその疑いのある場合には 生ワクチンは行いませんので実例は極めて少ないと考えられ安全とも危険とも言いきれません。
妊娠中にかかると奇形児を出産する可能性が高い病気として、「風疹」「トキソプラズマ感染症」 「サイトメガロウイルス感染症」「ヘルペスウイルス感染症」などがありますが「おたふくかぜ」は これらの病気ほどは奇形児出産の可能性は高くはないと考えられています。
妊娠初期の危険な時期におたふくかぜになった場合には、以前に胎内感染で「心内膜繊維弾性症( しんないまくせんいだんせいしょう)」という心臓の病気をおこすのではないかと問題になったことはありました。しかしその後そのようなことは多分ないのだろうということになりました。現在のところ妊娠中のおたふくかぜが先天異常をきたすという確実な証拠は ありません。
しかしワクチンがどの程度安全かという問題とは別ですのであくまで参考になさって下さい。
ワクチンの危険性についてわずかの情報でもどうしても知りたいとのことでしたらまずワクチンを打ってもらったところで 尋ねてみるのはどうでしょうか。満足した答えが得られない場合にはどこの 製薬会社の製品かを尋ねてみるのも一つの方法です。現在数社で製造扱っていますのでそれによっても違って 来るからです。製薬会社に連絡をすれば速やかに丁寧に自社製品について調査を してくれるはずです。その結果はワクチンを接種した医師を通じて情報提供してくれるでしょう。但し 先に書きましたように「過去にそういう例がない」という答えが返ってくる可能性は高いです。
「めったなことは無いのでは」というのが私の感想ですが「初めての赤ちゃんなのかどうか」など いろいろなことを総合的に考えねばならず、かかりつけの産婦人科の先生と良くご相談下さい。 新しい情報が入りましたら私もこのページに追加掲載致します。
「おたふくかぜ」のワクチンを打ったあと3週間前後の無菌性髄膜炎の発生は現時点では1200人に1人の割合と されています。これ以外には「おたふくかぜ」に似た「耳下腺の腫れ」が2ー3%に、他にはまれに風邪のような症状が出ることがあるだけです。
最後に 「おたふくかぜ」は不顕性感染といって感染をしていても ご自分では気がつかれていないことも以外と多く30%から40%と考えられています。ですから 日本人の成人の90%は既に抗体を持ち,実際のところほとんどの人が気がつかなくても「おたふくかぜ」にかかったことがあるわけです。
これらの点については過去の質問の「妊娠中の「おたふくかぜ」の予防接種は安全でしょうか。96/09/04」もご参考になって下さい。
腹部大動脈瘤破裂と合併症について(長文です)
(経緯)
去る8月末に私の母(76才)が腹部大動脈瘤破裂で緊急入院し、 6時間にわたる大手術の上、無事手術は成功致しました。(人工動脈)
しかし動脈瘤が破裂した部分が腎臓の付近であったため、当初は急性 腎不全による浮腫(肺水腫等)、肝臓や膵臓の不全(黄疸)、肺炎などの 感染症と数々の合併症を併発しながらも、なんとか持ちこたえることが 出来ました。1ヶ月程ICUにおりましたが最近ようやく回復室から 一般病棟に移ることが出来ました。浮腫の頃は肺に水がたまるためて 自力呼吸できずに人工呼吸器が必須でしたが、気管切開方式に変えて からは本人は呼吸が楽になった模様です。今は切開した部分も閉じて 普通に自力呼吸できています。腎不全も自尿が1500ml/日以上 出るようになり透析は離脱できた模様です。
(問題)
鼻から胃に管を通して流動食を与えてもらっていますが、しばらくする と大量に流動食を嘔吐してしまうのです。流動食を与えなければ嘔吐は しません。腹部をX線間接およびCT撮影を行っていただいた結果、 十二指腸と小腸の間が極端に細くなっている(少し隙間あり)ことが 判明しました。病名はまだわかりませんが腸閉塞らしいのです。 最近、内視鏡でも検査してもらったのですが検査結果はまだ聞いており ません。
(不安、心配なこと)
腸閉塞などの病気の場合は手術をしないと治療ができない場合が あると聞いたことがあるのですが、母の症状から腸閉塞ではないかと 思っています。(主治医の診断はまだ聞いておりません)
もし、手術をするとなると入院中の母にはそれに耐えうる体力が ないと思えるのです。体力を付けようにも流動食は吐いてしまうし 高栄養の点滴だけで体力が付けられるものなのでしょうか。 手術しなくても治療できる手だてはあるのでしょうか?
今まで、色々な山場を乗り越えて高齢ながらも生き抜いてきた母を 思うとまた難題がふりかかってとても不憫でたまりません。 今、母は点滴と少しずつ口から何回かに分けて柔らかい食物を食べる ようにしています。(胃にたまらないように) 自然に直れば一番いいのですが、困ったものです。 また、1ヶ月以上もICU室にいたものですから少し痴呆がある 模様です。ICU症候群とかいうらしいのですがどんな病気なの でしょうか。
お忙しいところ、とりとめのない長いお話をさせてもらって 感謝しております。つきましては、先生のご感想などをお聞かせ 願えませんでしょうか。色々なケースがあるとは思いますが 一般的なお話で結構ですので宜しくお願い申し上げます。(96/10/ 5 01:36 Sさん)
ご心配の様子がひしひしと伝わって来るようです。
腸閉塞というのは2種類あって癌などで腸管が詰まってしまい手術しないといけなくなるもの、 もう一つは腸の動き自体が悪くなるもので大概は点滴や薬で治ります。
ICU症候群は手術の後に人工呼吸などのたくさんの機械に囲まれてショックを受けて一時的に 精神障害を起こす状態で穏やかに家族面談を繰り返すなどで時間とともに治ってしまうものです。
メールを拝見していますと,ご専門の先生方からちゃんとした医療を受けておられるように感じました。 出来るだけこまめに病院に足を運び,主治医の先生から遠慮なく詳しい説明を受けられるようお勧めします。 ご家族の方が患者さんの病態や検査・治療について説明を受けるのに決して遠慮は必要ありません。 昔とは違い良い医師は喜んで応じてくれるでしょう。
0000ーーーネット東京です。
先日、「腹部大動脈瘤破裂と合併症について」という件について
相談させていただいた
OOです。早速、先生のHPを覗かさせて
もらいました。うれしいやら、なんかちょっと恥ずかしいやらで
興奮しています。(^^;)
先生のご指摘の通り、主治医の先生は手術は行わず様子を見ながら
薬で治療を行うとのことです。(癒着ではない模様)
また、ICU症候群についてもわかりました。ICUにいた頃は家族の
顔を見ても色々な人と混同していましたが大部屋に移ってからは
徐々によくなってきています。
ただ気掛かりが一つありまして(贅沢でしょうか?)大変わがままで
家族の付き添いや看護婦さんのいうことをあまり聞かないのです。
先生の言うことはきくようですが。(^^;)
あの大手術からここまでやってこれたのも主治医の先生や、看護婦さん
付き添った家族の協力があってこそだと思います。
普段あまり気にしていなくても、このようなことが起きると「健康」という
ことに気をつけたくなります。人間なんて現金なものでしょうか?
私自身も本態性高血圧、肝血管腫、脂肪肝、胆石症、眼か腫瘍(目の奥)による
視野障害、と色々と通院加療中ですがこれ以上増やさないよう健康には
今後も気を付けていきたいと思います。
足立先生、これからも病院の先生のみならず、インターネットなどの
ニューメディアを使った新しい医療分野の展開に期待しています。
頑張ってください!!
(東京都 Sさん 96/10/ 8 01:09)
「単純性疱疹(たんじゅんせいほうしん)」のことで普通は自然になおります。単純ヘルペス(ふつうはその1型)ウイルスが原因です。
初めは接触感染をして神経を通じて侵入し
脊髄の近くに住み着いてしまいます。疲れたり、風邪を引いたりすると出てきて皮膚に小さな水ぶくれを
こしらえます。ですから俗に「風邪の華(はな)」などと言います。
ほっておいてもなおりますがイソジンという消毒液を塗ったりスタデルム軟膏というのを使ったりします。 特別重症な場合にはヘルペスウイルスを殺す働きのある抗ウイルス薬を使うこともあります。
お年寄りによく見られる「帯状ヘルペス(疱疹)」は子供がかかる「みずぼうそう(水瘡)」と同じウイルスが原因ですので別のウイルスです。(96/10/10改編)
乳児のヘルペスの回答ありがとうございました。これからも頑張ってください。 すばらしいホームページです。
B型肝炎の予防接種にははゼラチンが入っているものもありゼラチンアレルギーにたいする注意が必要との意見がありますがたくさんある予防接種のなかでも安全性の高いものと感じています。
私たち病院に勤めるものにとって,患者さんの血液からの感染を防ぐために看護婦さんなど受ける人が多く なじみの深い予防接種で、私の周囲で問題が起きたことはありません。
私が安全性をここで保証するわけにはいきませんのでここに書いた私の意見を参考に予防接種を受けるところで よく相談をして最終的には決めて下さい。
「母斑症(ぼはんしょう)」特に「青色母斑」の「細胞型」という皮膚の病気は臀部にできることがあり硬い結節を作ったり広く広がることがありメールの内容とは合致する点が多いです。しかし、極めて稀な病気で大学病院の皮膚科でも殆ど診ることがありません。
むしろ普通の湿疹が長引いている方が可能性は高いようにも思います。いずれにせよしっかりと診断して下さる皮膚科で診察を受けなければなりません。
色がその時期によってかなり変わって 単なる湿疹のようならば近くの皮膚科でステロイドをはじめ徹底的に治療してもらうと なおるかもしれません。単なる湿疹ではなく、色がはっきりとしているのならばかなり特殊な病気である 可能性がありますので皮膚移植なども可能な大学病院など大きな病院で診断を受けるのが良いでしょう。
なお,糖尿病になると皮膚の湿疹や化膿性疾患になりやすいので参考のために尋ねられたものと思います。
アルカリイオン水の飲用は効果がある人が多いです。
強酸性水は使ったことがありません。超酸化水はじゅくじゅく感染を起こしているような
場合によろしい。しかし乾いた病変にはかえって悪くすることが多く余り使っていません
。
乾いた病変に使うとさらにかさかさかわかしてしまうためかえって悪くするようです。
保湿剤は必ず使うようにしましょう。
早速のお返事有り難うございました。
恥ずかしながら、最近になってステロイド剤の恐さを知りあわてて
色々な情報をインターネット上で調べてみたところでして、
そこで、強酸性水とアルカリイオン水を始めてみようと強酸性水を
探し求めてやっと見つけたのはいいのですが、(質問者のご希望により中略)
素人判断で保湿剤を探すのも不安です。
そこで、先生のページを知りさっそくご相談にうかがった次第です。
ザーネなどよく聞きますが成分的にはそのようなものでよいのでしょうか。
(話が後先ですが、この治療をするのは7才の息子です。)
長々となって申し訳ありません。足立先生のような医者がいらっしゃることを
とても嬉しく思います。
ご丁寧なお礼のメールをありがとうございました。
「ザーネ軟膏」は保湿剤として私が最も良く使っているものの一つです。 他に「ヒルドイド」「ウレパールエル」「白色ワセリン」、漢方の「紫雲膏 」なども使うことがあります。その方の皮膚にあっていさえすれば良いのです。
くれぐれもステロイドの入ったものをだまされて「これステロイド入っていませんが 良く効きますよ」と高い薬を騙されて買うようなことはなさらないで下さい。
又、何かありましたら是非御連絡下さい。
決して良いことではありません。頭痛の薬を増やしていくと減らせなくなることがあります。それに
これだけ強い頭痛の原因がはっきりとしていませんね。私のホームページの「頭痛の分類」
なども参考になさって専門医に相談して下さい。
57歳になる私の父に関する相談です。寝汗が治まらず、食欲不振、体重減少 、咳も頻繁に出て疲れやすいといった現象がここ最近ずっと続いています。以前に、C 型 肝炎、弁膜症、腎盂炎(00医大付属病院で診てもらいました。)などの診断を受け ましたが、 その後の結果では病状の進行、悪化は見られていません。
#もともと父は神経質で、「病は気から」を自ら進んで実行しているような人で、医者に 糖尿の気が有ると言われれば糖尿病になってしまいますし、咳が止まらないと思えば、 肺結核、肺癌にになってしまいます。どこもそれほど悪いところは無いといっても、 実際には最初に言いましたような状態が続いていて、病気の元凶がわからず困って います。 もし分かれば具体的な対処の仕方を教えていただきたいのです。 家族全員本当に困っています。どうか宜しくお願い致します。
#ホームページ上の入力フォームについてなのですが、 ある一定の所まで書き込むと、入力はされているのですが文字が表示されないという バグ?に遭遇しました。ネットスケープ3.0(マック版)を使用しています。 私の方に原因が有る可能性が強いのですが、再送の原因の理由の一つと して報告させていただきます。失礼致しました。(96/ 9/29 17:15 Tさん)
再度のメールありがとうございました。
コンピュータや通信のことに関して全くのしろうとでご迷惑をおかけします。
5月から初めてインターネットをはじめたのですがコンピュータを買ったのが
4月でした。これからも勉強を続ける予定です。宜しくお願いします。
ご質問ですが、お父様の「体重減少」「咳」はもう治りましたか?
体重がまだ低くなり続いているのでしたら、またかなりの「咳」が続いているようでしたらその原因をはっきりさせるためにかなりの設備の
整った病院で調べてもらう必要があります。
体重も痩せたままでも止まっており(それ以上減少せず)、咳もさほどでなければ大学病院など よりも、近くで評判の良いじっくりと診察、時間をかけて相談にのってくれる開業の又は小病院の先生にかかるのが良いでしょう。
相性の合う先生を探すのに初め少しはドクターショッピングも致し方ないでしょう。一旦良い先生に 巡り会えばじっくりとかかる様にすればよいのです。
「寝汗」というと戦前は「結核」を疑ったものですが「寝汗」自体はそれだけではご心配は要りません。
なおC型肝炎があるのでしたら肝癌の発生を早く見つける必要がありますので 半年に1回ほどは肝臓のエコー検査を受けるようにしましょう。こうしておけばもし癌が みつかっても今では殆どが手術なしで針でアルコールを注入する治療法だけで治療できます。
適当に趣味をもたれたりして体のこと以外に関心を持たれると良いのですが「病気を心配するのが趣味」 という中高年の方も多いものです。程度にもよりますが体の不調のお話も、むげに「神経質」 と片づけずに時にはじっくりと聞いて上げてはいかがですか?それをやって下さる医師がお近くに いらっしゃると良いのですが。
ご心配のこととお察し申し上げます。
先ず、「回盲部」にできた「平滑筋肉腫」とのことですが、大腸の「平滑筋肉腫」や「悪性黒色腫」は 肛門の近くの直腸に出来ることが多いです。「回盲部(盲腸の近く、かいもうぶ)」にはどちらかというと 「悪性リンパ腫」が多いものです。機会がありましたら病名をご確認下さい。手術をなさっておられるなら病理所見が得られているはずです。もちろんこれは頻度の上でのことで珍しいところに出来てもちっともおかしくはないわけです。
さて、「平滑筋肉腫」ですが、これは「粘膜下(ねんまくか)腫瘍」といって粘膜の下にできますので, 潰瘍のような状態になっていない限り大腸カメラ(CF)や胃カメラでもみつかりにくく、気が付いたときには手術で取りきれないほど 進行してしまってからのことがほとんどのやっかいな病気です。
リンパ腺を通らずに血液の中を流れて細胞が転移することが多く肝臓などへの転移が癌よりも多いという 特徴があります。
化学療法についてはさまざまな考え方がありますが一般には病理所見(顕微鏡で見た細胞の様子)で 悪性度が高い場合に行われることが多いのですが副作用のわりには効き目がよくありません。放射線療法はあまりやりません。
病理所見からの病名がはっきりしましたら又御連絡下さい。
なお「肉腫」とは「癌」と同じ悪性腫瘍の一種です。「癌」は悪性腫瘍のうち「上皮性」のもので、 それ以外の「非上皮性」のものを「肉腫」と分けて呼びます。
「通風」ではなく「痛風(つうふう)」のことかと思います。
急激に足の親指の付け根のところが腫れる発作がくる病気です。激しい痛みだけでなく赤く腫れることが 特徴です。急に痛くなり数日続きます。血液検査で尿酸が高くなることが診断の参考になります。 人間ドックで尿酸値が高かったそうですが関係しているかもしれません。 症状が詳しくわかりませんが「痛風」ではなくて他の病気かもしれません。
「ショック」とのことですが、私はちゃんとした治療を受けていても「痛風」が「長引く」患者さんを 見たことがありません。きっちりとした診療を受けさえすればご心配にはおよびません。
なお、お近くの痛風の専門病院と医師は「痛風友の会」(03-3593-0714)で教えてくれますので 電話で相談してみて下さい。私もこのメンバーの一人です。
「痛風」については別に ページを作る予定にしています。
「脳血管障害」とは「脳出血」や「脳梗塞」などを合わせたものを言います。
ご質問の方のような症状は瞬間的に電気が走るような感じの痛みでしたら「脳血管障害」と言うよりも むしろ「後頭(こうとう)神経痛」 という病気に似ています。これには普通の鎮痛薬や頭痛の薬よりも「テグレトール」などの もともと「てんかん」の薬の方が良く効くことが多いです。
しかし「痛みが起こる度にめまいを感じる」のが気になります。「脳血管障害」だけでなく 脳幹部の付近の腫瘍などが無いことも調べてもらっておいた方が安心です。 痛みの走る頻度や程度にもよりますがCT,MRIなど の設備の整った病院の「脳外科」、「神経内科」を受診されるようお勧めします。
(96/9/29 大阪府 Mさん)
「頭を強く打ち、頭にごくわずかな出血と空気が入りました。」とのことですが 恐らくCTやMRIなどで確認されたのでしょうが脳の中に出血もあったということでしたらかなりの 脳損傷が考えられます。「空気が入った」とのことでしたら脳の周りを保護している水(髄液、ずいえき)が漏れてそこから空気が入ってきたのでしょう。こういう状態を「髄液漏(ずいえきろう)」と 呼んでいます。髄膜炎の原因にもなりかねませんので万全の対策を取って下さっているはずです。
「最初は手足をばたばたさせていました。でも最近は最初に 比べて少しおとなしく、寝ているように思われます。」ということで何らかの治療の必要上から(呼吸器など)意識を下げる薬が入っているのかもしれませんが、脳損傷による「遷延性(せんえんせい)意識障害」となっているのかもしれません。
こういった脳挫傷(のうざしょう)や血腫(けっしゅ、血の固まり)による脳損傷は,いろいろな 後遺症が起こる可能性があります。手や足の運動麻痺のほか言語障害、精神障害も考えられます。 運動麻痺や言語障害などに対してはリハビリテーション療法が効き目があり、精神障害に対しては向精神薬,脳代謝賦活薬などを工夫して用います。
意識が回復されたあとでも 是非気を付けて欲しいのは痙攣発作が突然起こることがありますので(「外傷性てんかん」といいます。)あらかじめそういう時の処置方法を先生から良く伺っておくようにします。
現時点では意識障害が強い時期のようですので全身管理を専門の医師にまかせ何とか回復をはかってもらい、 意識改善の 兆しが見え始めたら出来る限り話し掛けたり、体をさすってあげたりして刺激を与えて脳障害からの 改善を試みましょう。
<内容>
10年前に発病した多発性脳梗塞とパーキンソン症候群により4カ月前から寝たきりとなっ た父を全介助、経管栄養にて在宅介護中、75才。月2回開業医の往診あり。 体温の調節ができないらしく、1日1〜2回の頻度で多量の発汗と両腕の硬直がありひどい ときには呼吸が激しく手足のチアノーゼを引き起こす。本人も痛みを訴えるが担当医はこ れがこの病気の症状だからという説明のみで鎮めるための特別の薬を処方してくれない。 通常の処方薬は
パーキンソンによる硬直を改善する薬(朝、昼、晩服用)
血液の流れを改善する薬(日1錠)
精神安定剤(日1〜2錠)
上記の発作のような状態は30分位でおさまるときもあれば、波のように強弱をくりかえし て半日位続くときもある。おさまると疲労困憊し寝息をたてる。ひどいときのために登山 用の酸素ボンベなど独自に購入し工夫しているが、ほとんどの場合は吸引したり、噴き出 す汗を拭き腕をさすってあげるぐらいでなすすべがなくオロオロし、救急車を呼ぶべきか と心は焦る。このような病人や家族にとっての緊急時にあった有効な対処のしかたや薬は 担当医がいうように「これがこの病気の症状」だから何もないのだろうか。同じ様な状況 に苦しんでいるご家族もいるのではないかと思い方々調べているうちに、yahooで見つけ ご相談させていただければと思いネットアクセスを試みました。 宜しくお願い致します。
(96/10/01 宮城県 Iさん)
まず、パーキンソン病の硬直を取る薬は長く(数年間以上)使っていると短時間しか効果がなくなることがよくあります。専門的には「アップアンドダウン」とか「ヨーヨー現象」などと呼んでいます。 そういった場合には薬を一日に3回ではなく7ー8回に薬を分けて飲むと症状が 一日の内何回も良くなったり悪くなったりなるのを調節できることがあります。専門医(神経内科) とご相談の上試されると良いかも知れません。
次に時には酸素が必要になる場合もあるようですが、しろうとの方がなさるのではなく、是非「在宅酸素療法」というのをお受けになって医師の指導の下でなさるようにして下さい。 最近では神経内科や呼吸器科の専門の先生でなくても家庭医の先生方も"在宅酸素療法」を 取り入れておられる方が増えてきています。酸素も保険が効き安全に安く購入できますし、 とっさのときの処置法もしっかりと教えてもらえます。
なお、チアノーゼを起こすような呼吸困難の発作を何回も繰り返すのは「パーキンソン病」や「パーキンソン症候群」という病気の一般的な症状ではありません。むしろかなり長期にわたり重症化した状態かもしれません。もしもそうでしたら「在宅看護」「デイケア」や療養施設などの利用法も知った上で 今後の介護についてお考えになっては如何かと思います。保健所などで相談に乗ってくれます。
「耳鳴り」が突然出てきた場合には原因の究明が大変大切です。 というのは「聴神経腫瘍」などの頭の中の病気が見つかったりすることもあるからです。あなたの場合には診察も受けられMRIなども含めての検査を受けておられるのでそのご心配は大丈夫と考えられます。
「耳鳴り」の治療は大切困難なことが多く専門の耳鼻科の先生でも「あきらめて下さい」と言われて困り果てた患者さんが,私の ところにご相談に来られることもしばしばあります。
この辺の事情につきましては 昨年度の「日経ウエルネス」12月号のp.182「耳鳴りの治療法」 にかなり詳しく書いておきましたのでご参考になさって下さい。
まず血糖値が高い原因を確かめるべきです。血糖値は食事によって随分と影響を受けますので 朝食抜きにコーヒーも何も飲まずに病院に来て計った値を先ず調べます。これが100を越えるようなら 「糖負荷試験」という検査をしてもらい主に「糖尿病」などの病気があるかどうかを調べましょう。 「糖負荷試験」は半日位かかる検査です。その後どの程度の食事にするか医師が判定をします。
一般にしろうと判断の食事療法は間違った情報が入りやすいだけでなく長続きしません。
信頼できる主治医を持ち,その指導に従いましょう。この指導をいい加減になおざりにする医師は 避けた方がいいです。
糖尿病について熱心に 診療をして下さる開業の先生が向いています。病院を受診する場合には「糖尿病教室」を開いたり 「栄養士」による「栄養指導」も受けれる体制が整っている病院かどうか先ず電話で確かめると 大変参考になります。そういうところはまず安心できます。
食事の注意はひとことでは済みません。まずあなたの場合本当に「食事療法」が必要なのかどうか を確かめ、もしも本当に必要な状態ならば実際にあなたが食べている物を栄養士の先生に検討してもらって本腰を入れて勉強して下さい。
ごく一般的なお話ですが「朝食は抜かない」「夕食は早めに済ます」「一日30種類の食物を採る」などの常識的なことで 守れていないことがあれば先ずやり始めておいて下さい。厚生省が勧めている「一日30種類の食物」というと びっくりする人も中にはいますが例えば朝御飯は「ご飯」に「味噌汁」、「魚」、「野菜」、「海苔」、「牛乳」、「果物」などを付けて味噌汁の中の具も いろいろ入れて工夫をすると朝だけでも10種類摂取することは簡単です。朝はトーストとコーヒーだけというのでは だめです。
症状は39℃前後の発熱,全身の発疹,眼の充血,唇の荒れ,手足の硬性浮腫,頚部リンパ節腫脹および第1〜2病週頃の手足の皮膚の落屑などです。
普通は一時的な病気なのですが10%ほどの子供には心臓へ行っている動脈(「冠動脈(かんどうみゃく)」と言います。)が風船のように膨らんでしまったり、血管が詰まったりする血管炎が起こります。このために死亡することもあり(死亡率は0.5%前後です。) ,血管の広がりが長く後遺症として残ることもあります。
伝染性は認められておらず、うつる心配はありません。
細菌も異常なく、お元気だということでしたら「消化管のアレルギー」や「肛門の近くの傷」 などが考えられますが、そういうことも無ければ、血液の病気や 胃腸の中に腫瘍ができている可能性も出てきます。
本当に血便なのかどうかは医師に確認してもらってあるのでしょうか。「大腸リンパ濾胞増殖症」という診断はどういう検査でされたのでしょうか。もう少し詳しめの様子を情報を教えて下さい。
殆どの「アトピー性皮膚炎」は適切なスキンケアー、環境、食事などの生活改善で自宅療法で治りますし、
「アトピー性皮膚炎」の数%と考えられる
「難治性の成人アトピー」でも殆どの場合症状を落ち着かせることができます。
ですから先ず上記の生活療法を 徹底的に試みてみるべきです。それをせずに何十万円、何百万円というお金がかかる方法に 走るのはよほど慎重に検討を余程の資産家でないと「身の破滅」「家族の破滅」につながります。
患者さんの弱みに付け込んで言葉巧みに技巧を凝らして自らの金儲け,欲望の手段としている人がおり、中には医師にも そういう人がいると聞くにつけて心を痛めています。相当なお金儲けをされているとも漏れ聞きます。
自らの専門的知識を患者さんの幸せのために活用するという医師本来の姿を 見逃しているように見えてしかたがありません。
医師としては出来る限り一般の患者さんの金銭的 負担を少なく、しかも効果ある治療法を探し求めるべく努力すべきではないでしょうか?
殆どのまともな医師はそういうことをやっており今もその努力を続けています。
患者さんの弱みに付け込むひどいところでは,初めは言葉巧みにすぐ治るようなことを言っておいて数ヶ月後には結局は何十万,何百万ものお金を 払わせるようにステロイドを混ぜた薬を使わせたりしているところもあるようです。
そういうところに引っかからないように常識を働かせましょう。個々の具体的事例については 「アトピーステロイド情報センター(06-364-0275)」など良心的な組織ではつぶさに実体を把握していますので お尋ねになって下さい。正確な情報が帰ってきます。お金のかかるところは殆どが問題の多い施設です。
一般的生活療法を万全の態勢で行ってもそれでも状態が悪い重症の特殊な場合には 転地温泉療法などを慎重に検討してはいかがでしょうか。滞在費などの実費は当然かかりますが 実質的に治療効果が高いです。
「頭痛」や「下痢」まであったということでしたらエンテロウイルスなどによる「普通感冒」があり それに「脂肪肝」などの肝臓の病気がたまたまみつかったということも考えられます。
単に「肝臓が悪い」だけではなく正確な病名も伺って対処するようにしましょう。
不妊症は女性の出産年齢の高齢化の為もあって増加しつつあり、最近では夫婦10組に1組位と考えられています。
一方治療法も大変進歩し、1983年の東北大学での体外受精の成功以後最先端の方法も導入されつつあります。ある程度の期間が 経っても子供が出来ない場合には早めに産婦人科で相談されてはいかがでしょうか? 「排卵がきているようですが」とのことですが基礎体温が2相性であっても「黄体化破裂卵巣症候群」、「卵胞内卵残留症候群」など 不妊の原因となる状態もあります。月経開始12日目位から超音波断層法(超音波エコー法)で 卵胞の発育を毎日排卵の日まで観察してもらうとごく簡単に正常な排卵が確認できます。
また、 不妊症の場合には,女性のみあるいは男性のみの診察ではなく,夫婦共に受診して,同時に併行してその原因を総合的に判断してもらうことが重要です。
近くの評判の良い産婦人科に受診後何か問題点がありましたらまたご連絡下さい。
胆石症の治療法として昔は外科的に手術で取る以外に根本的な療法はなかったのですが,最近は「経口胆石溶解療法」や質問者の言われるような「体外衝撃波胆石破砕療法(ESWL)」,「腹腔鏡下胆嚢摘出術」など多くの 手術以外の方法が開発されてきました。
全体の70%の「コレステロール系結石」の場合には「 経口胆石溶解療法」と呼ばれる内科的な治療法も行われます。薬を飲むだけで手術無しで結石がなくなるのですが効果は他の方法に比べて良くはありません。 胆嚢が排泄性胆嚢造影で造影され,胆嚢内胆石がX線透過性(石灰化がない)でしかも,長径1-2cm以下の場合という条件がそろわないと治る可能性が殆どなく、これらの条件がみなそろっても治療には1年以上かかり、 胆石消失成功率は約20%です。薬剤としては「ウルソ」、「レガレン」、「コスパノン」などがあります。
御質問の「 体外衝撃波胆石破砕療法(ESWL)」は体外で発生させた何回も衝撃波を胆嚢内胆石に集めて当て,胆石を小破砕片に壊したあと,胆嚢から出る管を通して腸管の中へ排泄させるものです。手術でお腹を開けずにできますがどのような胆石にも効果があるわけでもありません。又、破砕された石のかけらによっていろいろな 合併症がでることもあり行っているところは少ないです。胆嚢内コレステロール系胆石で,長径3cm以下,石灰化が無いか軽度で,個数3-4個以下,胆嚢が自分で収縮する余力をもっている場合に有効です。胆石消失成功率は約70%です。 「胆汁酸溶解療法」も併用することが多いです。
このほかに「腹腔鏡下胆嚢摘出術 」と言って 手術でお腹を切り開くことなしに、 小さな穴を開けるだけで腹腔鏡で覗きながら胆嚢を取り去る方法があり, 最近大変良く行われるようになってきています。 その他に「内視鏡的乳頭括約筋切開術(EST)」と言って胆汁の出口を 広げて石が流れ出やすいようにする方法を合わせて行うこともあります。
「 体外衝撃波結石破砕療法(ESWL)」という方法は腎結石にも利用されています。
旭川市内では「厚生病院(0166-33-7171)」の「オリイ部長」がなさっているという話を聞いたことがあります。(96/09/23, 96/09/27一部追加改編)
「シェーグレン症候群」などの 「自己免疫疾患」では関節痛や舌の異常がきますし、 「ビタミンB12欠乏症」,「ビタミンB2欠乏症」などでも舌が「ひりひり」 することがありますので「アレルギーの異常が全く無い」となればこれらの病気の検査も必要になってきます。
このほか「糖尿病」,「肝臓病」,「腎臓病」で「舌がひりひりする」方がいらっしゃいます。
薬などが原因で体の中の亜鉛が不足した場合も考えられますがこの場合には「ひりひり」というより むしろ「味がわからなくなる」という症状が主に表れます。
一つの原因だけに絞って考えるのではなく, 詳しい問診と診察とで丁寧に診て下さる先生にかかられる必要があります。
特別な設備の必要な状態では無い場合は「病院」を選ぶというより良い「医師」を探すのが 重要です。
「アレルギー」のみに限らず広く原因を検索してもらえるようよく相談にのってもらえそうな 医師を捜しましょう。具体的にはちょっと思い当たりませんが,巷の評判が以外と当たっていることが多いものです。
「疥癬虫(かいせんちゅう)」という虫が皮膚の一番表面の角層の中に住み着くという やっかいな病気です。日本では第二次世界大戦直後に大流行しその後世の中が落ち着くに従って 殆どみられなくなっていたのですが昭和50年頃に大流行をしました。これは 昭和40年中頃より東南アジアへ性的な楽しみを目的に旅行した男性達がたくさんいた為と考えられています。 この流行後現在でもしばしば見られる疾患となりました。特に老人の多い病院などで流行し困ることが あります。外来では29歳以下0歳までの人が6割を占め若い人に多いです。
痒みがとても強く,亀頭(きとう),陰茎,陰嚢に多く見られるのも特徴です。このほか指の間に 出ることもあります。しっかり観察してみると「漿液(しょうえき)性丘疹(きゅうしん)」と言って 直径2mmほどの高まりが出て「じゅくじゅく」したり、「疥癬トンネル」と言って 数ミリほどの虫が這ったあとがみられることもあります。掻いたあとは皮膚がぼろぼろとむけて あとは黒くなることもあります。
皮膚科の先生に皮膚を掻きむしって顕微鏡で見てもらって虫の卵などがみつかるとはっきりと診断がつくのですがなかなかみつかりにくいこともあります。
潜伏期間は1ヶ月ほどです。性交での感染は当然ですが性的な交渉のない家族,同室者, 職場内での感染も多く,自分が病気であることをどうしても隠すのでなかなか集団発生が はっきりしない傾向があります。質問者の場合後者が考えられます。
治療は「六十0ハップ(「むとうはっぷ」と読みます)」や「安息香酸ベンジル」、 「ガンマBHC(毒性低く欧米では最も良く使われるが日本ではなぜか販売禁止)」 などの特効薬を毎日の入浴と合わせてうまく組み合わせて使います。
下着、シーツは毎日洗濯をして高熱の乾燥機で乾燥させるか日光消毒をします。 部屋の掃除をしっかりと、特に寝室、居間は丁寧にして日光をできるだけあてるようにします。
何はともあれ恥ずかしがらずに皮膚科の専門の先生を受診されてはいかがですか? 皮膚科の先生は見慣れた病気ですので「またか」と思われて適切な処置をして下さるはずで, 恥ずかしくありません。性行為のみで感染する病気でもありません。特徴ある皮膚の 症状だけである程度診断がつきますし、もし顕微鏡の検査で何か見つかれば 確実に診断できます。適切な治療で普通は2ー3週間で治ります。
なお、顕微鏡検査がすぐできるようになっていないような 病院は避けた方が無難です。
「壊疽(necrosis)」というのは組織が崩れてしまうことを言いますが 普通、発熱や腫れ、激しい痛みを伴いますのでまず考えにくいです。
感覚低下の範囲が広がっていくようであれば 例えば糖尿病(diabetes mellitis)などの全身疾患によるものの可能性もあります。
日本国内のようなわけにはいかないでしょうが それでも一度受診してみられてはいかがですか?海外で医者にかかると日本国内とは 随分と違った点を見せられたりして良い経験になり又想い出にもなるものだと思いますよ。
私は2年間ニューヨークに居たことがあり、コロンビア大学の医師として病院に居ても 患者として診療を受けたことはありませんがそう思います。少なくとも日本国内よりは 丁寧に診察をしてくれるはずです。
不便だからこそ日頃から体に注意をして,気軽に相談できる医者の知り合いを一人やお二人は 作っておいた方が良いのではないでしょうか。(96/09/20)
冬季の暖房について最も注意をしないといけないのは蒸気噴霧式の乾燥防止器です。 家屋の状態にもよりますが冬の間でもかび発生の原因になり得ますので一般には避けた方が無難でしょう。 乾燥予防にはぬれタオルを室内につるしたり置く程度にするのがよろしい。
暖房は空気清浄器付きの電気冷暖房機が最適です。最近は適切に湿気も調節してくれるのが販売されています。 噴き出し口、フィルターは説明書どおりに細めに掃除することが大切です。フローリングされた床暖房も よろしいが高くつきますね。これに反し電気カーペットは避けた方が無難でしょう。
冬季も「スキンケアー」はしっかりやって下さい。頻回の入浴と入浴後の保湿剤塗布の励行で, 悪名高いステロイドにわざわざ頼らなくても大部分の良性の乳幼児アトピーは治ります。
詳しくはホームページから「アトピーの治療法のページ」に入ってご覧下さい。(96/09/20)
すでにお聞きになっていることとは思いますが, 日常生活では急な坂道や階段の上り下り, 重い物運び,長時間の歩行,急ぎ足などをさけ必要な場合には杖も利用します。正座も「医者から言われていますので」と できるだけ失礼させてもらって足を投げ出して座るようにします。 太り気味の人は体重を少なくするようにして膝への負担を少なくします。負担をかけすぎることはいけませんが だからといってじっとしていることはご承知のとおり筋力を弱めて良くありません。 負担のかからない程度に動かすようにします。自宅でできる大腿四頭筋強化訓練なども効果があります。 靴の中に足の底にうまく合った板を入れて調子が良くなる人も多いですので是非相談してみられてはと思います。 薬は消炎鎮痛剤の飲み薬を使いますが胃を荒らしますのであまり長期に頼らないことです。 坐薬や塗り薬,膏薬は試しておられると思います。
水(関節貯留液)が多い場合には抜いてもらうことになります。
こういう状態が長く続く場合には関節鏡で覗きながら関節の膜(滑膜といいます)を切り取ることにより 改善することもあります。
最後の手段として手術があります。 高齢者の場合は人工の膝関節に入れ替える手術が行われます。 関節鏡での手術も人工関節を入れ替える手術も最近はとても進歩していますので、上記の日常生活で できる注意をいろいろやってみた上でそれでも状態が悪い場合には 積極的に専門の先生に御相談されることをお勧めします。
主婦です。1年半前に出産した次女についてです。出産時2050gで未熟児 センタ-に入院になりました。3日後、のどのあたりに水疱ができました。医師 の話では、「水疱を検査したら、黄色ぶどう球菌MRSAに感染しています。」と言 われました。2週間ほど隔離され、1日1回イソジン風呂でした。それ以外の治 療はありませんでした。退院の時も、その後の指導は、何もいただけませんでし た。
今のところ健康ですが、今後成長していく過程で不安に思う事があります。
1.この感染症は、抗生物質がききませんが、治療方はありませんか。 治療薬で「バイコマイシン」があるそうですが、それについても教えて下さ い。
2.将来、抗生物質を大量に投与する場合はどうなりますか。例えば、がん、腎 臓など。
3.細菌ですか、ウイルスですか。
4.この菌に感染すると、B型肝炎のように、菌のキャリアになってしまうので しょうか。 それとも、風邪のウイルスのように一過性のものなのでしょうか。
=============================
以上、よろしくお願いいたします。
ご質問の番号の順番を少し変えてお答えします。
(3)「黄色ブドウ球菌」という細菌です。小さな傷などに多く見られる細菌ですが普通の皮膚などにも いることがあります。これが普通の抗生物質に抵抗する性質を獲得したものをMRSAと言います。
(4)鼻腔などに定着する(暫く住み着く)ことはありますが一般的には一過性のものです。
水疱が治っているのであればもう住み着いていることはないでしょう。
(2)住み着いていなければ一度この病気になったからといって他の方の場合と特別変わったことはありません。
(1)「バイコマイシン」ではなく「バンコマイシン」が特効薬です。このほかに「ハベカシン」などが 効果があります。最近では鼻腔用のムピロシン軟膏なども利用されるようになってきました。 一般的な抗生物質には抵抗性があり効かないことが多いのですが,決して治療法がないわけではありません。
いずれにせよ既に治っているのであればまず大丈夫ですが念のため鼻腔培養,皮膚培養検査を (ごく簡単に普通の内科でもできます)やって既にいなくなっていることを確認しておかれると安心です。
*メールありがとうございます。ホームページ上でお答えする予定です。
*暫くお待ちの上ご覧下さい。
*足立憲昭(http://www.asahi-net.or.jp/‾fe4n-adc/)
*自宅専用FAX:0798-67-8673, Nifty Serve:BZA05772
*E-mail:fe4n-adc@asahi-net.or.jp
ご返信どうもありがとうございました。症状について詳細を下記致しますのでよろ
しくお願い申しあげます。
現在タイのバンコクで生活しております。
9月7日に5才の長女が突然39.6度の発熱をし、当初は副鼻腔炎との診断を受け、抗
生物質、解熱剤、除痰剤を
もらいました。4日後の11日には熱は37度台まで下がりました。
ところが、9月11日に母親(32才)、父親(32才)も39.9度の発熱があり、母親は
呼吸時に胸部に痛みがあり、父親は胸部の痛みと関節の痛みがありました。当初喉の痛みは全くありませんで
した。
病院では解熱剤と抗生物質をもらいました。
また。11日の夜には次女の0(4才)も発熱、12日の朝には3女の0(1才)も同様
に発熱しました。
9月14日に母親の血液検査を受けたところ、血小板が1万1千に減少しているとのこ
とで、デング熱の可能性があるとの話でした。
デング熱については、蚊から感染すると聞いておりますが、どうすればはっきり確
定できるのか、治療はどうすればいいのか、予防はどうすればいいのかについてご教示下さい。
尚、9月16日現在では全員37度台に熱は下がっております。
お忙しいなかお手数ではございますがよろしくお願い申しあげます。(96/ 9/16 19:43 )
詳しいメール拝受致しました。何かとご不自由な 海外からの急性の疾患のご相談でご心配のことと思いましたので順番を無視してお答え致します。
「デング熱」は「ネッタイシマカ」などの蚊によって媒介される「デングウイルス(フラビウイルス科)」 の急性感染症です。「発熱」「痛み」「発疹」などの症状が出ます。
日本国内には常在せず,アジア,アフリカ,中米などの熱帯,亜熱帯地域に広く 分布しています。特に東南アジアでの患者の増加は我が国と関係が深く注目されています。
このように特に東南アジアで注意すべき病気については新聞紙上でもご質問があり, ごく簡単にではありますが お答えしたことがありますので下記をクリックしてご参考になさって下さい。
「デング熱」は普通は命にかかわることはほとんどなく、水分や栄養補給と熱冷ましなどによって 自然回復する病気です。こういうタイプを「古典的デング熱」と呼んでいます。
しかし場合によっては 「デングショック症候群」とか「デング出血熱」という 危険な状態を示すことがあり注意が必要です。
これら3つのタイプを詳しく解説しておきます。
1. 古典的デング熱(CDF)
2-7日間の潜伏期の後に高熱,頭痛,眼痛,腰痛などで急激に発症する普通のタイプです。
発熱は1週間ほど持続しまるで麻疹(はしか)の時のように一度下がってからまた上がることが あります。続いて全身の筋肉痛,脱力,嘔気,嘔吐,食思不振などをみます。のどの痛み,鼻汁,咳など 風邪に似た症状が出ることもあります。 全身の「ぐりぐり(リンパ節)」の腫れもみられ,解熱時に発疹が出ますが,かゆみはありません。
血液検査では白血球減少(顆粒球の減少)と血小板減少が認められます。
2. デングショック症候群(DSS)
はじめはCDFと同じようですが,2-5日で全身状態が急に悪くなり, おちつきがなくなり,手足が冷たく,チアノーゼといって血の気がなくなり,呼吸が激しくなり脈の数もふえます。 ついには血圧が急に下がって反応がにぶくなるというショック症状を示すようになることがありこれがこわいのです。ショック状態になれば12-24時間以内に死亡する危険性が高いとされています。
3. デング出血熱(DHF)
1953年ころから,発熱・出血・循環障害からショック死する重症型のデング出血熱(DHF)が出現するようになり これは危険なものです。病気になって後2-5日目に体中に出血傾向(にじむように血が出てくる)が でてきます。例えば皮膚・粘膜(口の中など)に点々と皮下出血を起こしたり, 鼻血(はなぢ)や引いては胃腸から出血をして便に血が混じって赤または黒くなったり,場合によっては 脳出血まで起こすことまでもあります。
血液検査ではヘマトクリット値の上昇,血小板減少,血清タンパクの低下,補体価減少などがみつかります。
ご質問をされた方の場合,32歳のお母様の血小板が1万1千というのが気になります。 血小板というのは普通1立方ミリメートルあたり15ー30万ですのでかなりの低下です。何回も 採血をしてもらって血小板の数の変化とDICという危険な状態ではないことを検査で 確認してもらって下さい。「鼻血」や生理に似た「不正性器出血」、全身の皮膚からの出血に 気を付けて下さい。少しでもそういうことがあれば直ちに病院に連絡をして下さい。
治療は抗ウイルス薬がまだ開発されていないので解熱剤などで様子をみます。 高熱時には氷のう・水枕を使うと良いでしょう。スポーツドリンクや番茶、麦茶などで水分を補給するとよいでしょう。 なお、解熱剤や頭痛薬としてサリチル酸系の製剤は 出血やとアシドーシス血液の酸性化を助長するので禁忌とされています。 アセトアミノフェン製剤の使用が好ましいですので鎮痛剤や解熱剤も勝手に使わないようにして下さい。 デングショック症候群(DSS)やデング出血熱(DHF)ではもちろん直ちに入院し輸液,輸血,酸素吸入の他へパリン,ミラクリッド,フサン,エフオーワイなどの特殊な薬の 投与を行います。
デング熱のワクチンは実用化されていません。 予防は兎に角「蚊に刺されない」ことです。 外出するときには「長袖の衣服にする」,「蚊取り線香」,「蚊避けの薬」,「蚊帳を使用する」 などありとあらゆる手段を用いて蚊に刺されないようにしましょう。ネッタイシマカは昼間吸血性です。
96/09/15
差し障りがあってはと考え年齢は伏せました。
漏斗胸の手術は大体皆様1週間の入院で退院なさる,手術のなかでは小さなものです。
現時点では手術に代わる方法はありません。いくつかのつらい手術の経験から悩まれるお気持ちは良くわかりますがなんとか勇気をもって手術を 受けてみようと言うお気持ちにはなれないものでしょうか。
それから私が気になるのは「脳出血」の原因です。 「脳出血」と「漏斗胸」の共通の原因があるのかもしれません。
それはかなり専門的に検討しないと「共通の原因は不明」のままその場限りの処置を することの繰り返しになります。
「脳出血の原因」についてはどのように言われていますか?
96/09/15
私は「アトピー性皮膚炎」と「有馬温泉病院」についてはお話を始めると何時間でもお話したいことがあり、 到底このページには治まりそうにありません。
ステロイドに頼り,場合によっては執着する情けない皮膚科医が一部いるとの 話を聞く度になさけないやら腹立たしいやら の思いをしてきました。
また、逆に温泉療法の効き目を盾に取ってもうけ主義に走る人がいることを知り,それを 知らぬふりをするしかない権威ある医師達のなさけなさは,ニュースに良く出てくる 「元帝京大学の某医師」と同じ構図を見る思いでいつかは問題になると考えています。
それは兎に角として「アトピー性皮膚炎」でお困りの方はまず私のホームページの 「アトピー性皮膚炎」のページをご覧下さい。少しはお役に立つのではと思います。
又,柘植書房(つげしょぼう)より出版される 「アトピー性皮膚炎講演記録集」も参考になさって下さい。皆様に申し上げたいことの一部を載せてあります。 「有馬温泉病院」に関してのお話も尽きませんが柘植書房の本やその他の新聞,テレビ報道などで発表しています。
なお「有馬温泉病院」でのアトピーの温泉療法は別の事情により中心となって指導に当たっていた 私が退職する時点で大変残念なことながら中止することになりましたのでご承知おき下さい。
この間の経緯を特別どうしても知りたい方は別途御連絡下さい。
96/09/15
妊娠中の貧血はほとんどの場合は「鉄欠乏性貧血」です。 しかし中には他の原因の「再生不良性貧血」「溶血性貧血」「失血性貧血」などの可能性も残ります。
まずご担当の先生に上記のいずれなのかはっきりと診断を受けるようにしましょう。診断の結果により当然のこと治療法も異なってきます。
以下この診断の結果が最も頻度が高い「鉄欠乏性貧血」であった場合についてお答えします。
ヘモグロビンという検査の結果が11g/dl以上の場合は食事療法で頑張ってみてはいかがでしょうか? それ以下の場合は鉄剤の内服が良いでしょう。注射は出来るだけ避けるようにします。内服剤としては 「フェロミア」という薬が副作用が少なくてお勧めします。
食事療法としてはもちろん「ほうれん草」「レバー」などの鉄を特に多く含む食材を使った料理を 考えて下さい。他に魚介類,肉類,卵なども取り入れるようにしましょう。
96/09/15
単に爪が柔らかくなる状態としてはレチノイド(ビタミンA)の 副作用の場合があります。ビタミン剤は医師・薬剤師によく相談してから内服するようにして むやみに飲まないように気をつけましょう。逆にカルシウムなどの栄養状態はいかがでしょうか?
このほかに爪が出来にくくなる状態として「nail-patella症候群」「Zinnsner-Fanconi症候群」 「外胚葉形成不全症」「色素失調症」「Werner症候群」「先天性表皮症候群」などたくさんの 珍しい病気もあります。
先ず近くの皮膚科で「かび」などによる単なる「爪囲炎」のような病気ではないか 確認してもらうことをお勧めします。もしそうでなかったらかなり大きな病院で上記のような病気に ついて調べてもらう必要が出てきます。
96/09/15
ご指摘のようにアメリカには丁度日本での歯科医と同じように足だけの専門の医師がいて 試験制度や免状等も一般の医師とは別になっていました。私が米国のコロンビア大学に留学していたときの 実験助手も「足の専門医」の学校の入学試験準備をしていたのを覚えています。
日本では主に整形外科,皮膚科その他がそれぞれ分担している形になっており,足だけの専門の科など もありません。「足の専門医」として知られる先生も私の知っている限りではいらっしゃいません。
昨年度の「全国病医院情報(日本医療企画)」では「足の形の異常の専門治療を行っている病医院」として 都内では杏林大学,帝京大学,慈恵医大を挙げていますがこれは扁平足などを専門としている ものでご質問の内容とは少しずれるようです。
このページの2つ前のご質問の「『膝とくるぶし』が痛いのですが」というののお答えも参考になるかもしれません。 お読み下さい。
96/09/15
「ベーチェット病」は原因不明で口の中,皮膚,目など全身に炎症をきたす病気です。 炎症を繰り返して治るまでに長くかかることが多いやっかいな病気とされてきました。
原因は不明ですが血液の中の「白血球(特にその中の『好中球』)」や「血小板」の機能が 異常に亢進することが関係していることが分かってきています。
口の中の症状としては「アフタ性潰瘍」といって口内炎を繰り返します。皮膚は赤くなった湿疹のようなものが 出たり,特に「とびひ」のようなものが出やすいのが特徴です。目は「ぶどう膜炎」といってひどい場合には 目が見えなくなる人もいます。実際,日本の男子成人で「目が見えなくなった」というひとの多くは この病気によるものです。このほかに陰部に「潰瘍」ができたり「関節炎」,「副睾丸炎」や消化器の症状 神経の症状なども出ることがあります。
検査としては「血沈」の値が高くなったり,「血清CRP陽性」,「末梢白血球増加」,「血清IgD増量」などが 血液の検査で簡単にわかり診断の参考になります。HLA-B51陽性という特殊な検査も参考にされることが あります。最もこの病気に特徴的なのは採血や点滴、注射の針を刺したあとが「とびひ」のようになる 「針反応」という状態です。こういうことがあれば診察の時に必ず医師に申し出て下さい。
"たちの悪い病気」と書きましたが、最近では治療法の進歩や衛生状態の変化からでしょうか、私たちが 医師になりたてのころとは随分と違い軽症で早く治ってしまわれる方が多くなりました。失明など悲惨な 状態にまでなる方も少なくなってきていますので何年か前の 家庭医学書を読んで病名だけで悲観しないことです。
治療にはステロイド(副腎皮質ホルモン)の内服を中心に局所的に口内炎の薬を塗ったりします。
日常生活では過労やストレス,季節の変わり目や寒冷時,月経前,抜歯や歯の治療一般などで症状の増悪や誘発に結びつくと思われることが 経験されることがあると思います。そのような場合にはこういう外的刺激は避けるようにします。 急に身体を冷やしたり,過労を避けることです。冬季や季節の変り目,寒冷前線通過時, 女性では月経開始前後を中心に過労を避け,保温を心がけ,食事については,特に これは食べてはいけないというものはありませんが,口腔粘膜の「アフタ性潰瘍」がたくさんにできているときには カレーなど刺激物の摂取は控えたほうがよいでしょう。これと合わせて口の中はいつも清潔にするように こころがけます。
ベーチェット病についてご回答頂き有り難うございました。
家庭医学書などを読みあまり良い記述が無いので随分心配していましたが「軽症で早く 治ってしまわれる方が多くなりました。失明など悲惨な状態にまでなる方も少なくなっ てきていますので何年か前の家庭医学書を読んで病名だけで悲観しないことです。」の 言葉で幾分安心しました。
弟は,随分前から口内炎などはできていた様ですが特に食生活(栄養バランス)等に よる影響と思いあまり気にしなかった様です。
現在は主に関節の痛みがあるとの事です。病院では痛み止めと思われる薬をもらい 「特に問題なければ2ヶ月位したらまた来院して下さい」と言われb"ます。
96/09/15
メールの内容からは「足根管症候群」や「変形性膝関節症」などが考えられます(正確な診断は整形外科で診察を受けて下さい)。
「足根管症候群」とは足の内くるぶしの下の骨とその周りのすじとでできたトンネルの中を走っている 神経が締め付けられて起こる病気です。原因としてはこのトンネルの中にいろいろなものができたりすることが多いです。 足の内くるぶしの下が腫れていたり,押したり軽く叩くとひびく場合にはなおさらこの病気が考えられます。
「変形性膝関節症」は膝の関節の疲労現象でひどくなると水がたまってくることもあります。
これらの疾患はいずれもしっかりとした診断を受けることが先ず大切です。治療法としては病気のところに ステロイドの注射をしたりどうしてもという場合には手術をしますが普通はそこまでしなくても, サポーターや貼り薬,塗り薬,リハビリなどで治ります。
アドバイスとしては,「ちょっと太り気味です」とのことですが肥満は膝や足の関節に強い負担をかけますので注意しましょう。 次に階段や勾配の急な坂道の上り下りも避けます。日本間での正座も失礼させてもらうのが大切です。
96/09/14
確立した特定の治療法があるわけではありません。
ですから高名な大学病院の教授に診察を受けたから治るなどという種類の単純な病気ではありません。
まず「慢性疲労症候群」という診断が正しいかどうかが大きな問題です。 「実は 『癌』や『膠原病』などが隠れていた」などとあとになって分かっても困ります。 慎重に検査をして下さる先生について診断をしてもらって下さい。
治療については実力のある先生でしたら個々の患者さんに合った治療法を検討してくださるでしょう。
特定の薬に拘るのではなく例えば漢方の「補中益気湯」「十全大補湯」「加味逍遥散」なども含めて前向きに 検討して下さる先生を相談相手にできると随分と助かります。
いずれにせよ一筋縄には行かない病気です。先ず精神的に負けてしまうことなく持久戦の構えを取られることをお勧めします。
96/09/11
「メニエール病」という病気は「めまい」だけではなく「難聴(なんちょう、耳の聞こえが遠くなること)」 や「耳鳴り」も合わさって,しかも これらが繰り返す病気のことをいいます。
「耳鳴り」も「難聴」も無くて「めまい」が一回あっただけで 「メニエール病」と医師から言われることがよくありますが, それはあくまでも便宜的なものであり医学的には正確な診断名ではありません。 そういう場合には実際には単なる「内耳炎」や「良性頭位変換性めまい」であったりして一回だけで 治ってしまいご本人は「メニエール病が治った」と信じておられることがとても多いのです。
質問者の場合「耳鳴り」「難聴」もあり「便宜的な」メニエール病ではなくて「本当の」メニエール病 で正しい診断を受けておられると考えられます。 「本当の」メニエール病は数年も繰り返すこともしばしばあります。
「メニエール病」は文明の進んでいない 原始的な生活を送っている人たちにはみられないことが注目されている病気です。 専門的な治療の他にストレスをなくすような工夫で治ることが 多いのもこの病気の特徴です。
「耳鼻科」や「神経内科」で「めまいの診療」を専門と しているところ,または「脳外科」などで専門的にしっかりとした 診断を受けるとともに治療については,よく相談に乗ってくれる家庭医,場合によっては「心療内科」 や「東洋医学」なども役立つことがあります。あせらずじっくりと療養なさって下さい。
96/09/10
メールでもすぐにお答えしましたとおり、 こういう状態のときには一人で悩んでいないで兎に角早めに 近くの病院か医院で診察を受けられるようにお勧めします。 腸閉塞(イレウス)といって腸が詰まってしまう状態になってしまうことがあり,そうなると おなかを開ける手術が必要になる場合もあります。
単なる便秘だけの場合なら良いのですがおなかの中,特に 大腸の中にできものが出来ているのがみつかることもあります。
8月上旬のご質問の「病院に行く暇がないのですが」の答えもご参考にされお大事になさって下さい。
96/09/11
比較的若い人に多く血液の混じった下痢を特徴とするはっきりとした原因は不明の病気です。
「クローン病」という病気にも似ています。 良くなったり悪くなったりを繰り返すこともありやっかいな病気とされますが,大概は「ステロイド」 「サラゾピリン」などの薬の内服などで治まり,手術まで必要になることは少ないです。
極く最近には8月中旬のこのページで「クローン病について」 という欄(参考になると思いますので是非ご覧になって下さい)で書きました 「メサラジン」という良い薬も出てさらに治療がしやすくなってきています。
長年患っておられるというのではなく, 初めて「潰瘍性大腸炎」という診断を受けられたとのことでしたらなおさらのことあまり悲観的に 考えられなくて良いでしょう。
どの病気にでも言えることですが特にこういった長期にわたる病気では, 食事内容や生活面にまでこまめに相談に乗って下さる,できたら 身近な消化器内科の先生に診て頂けるとたすかります。
96/09/05
まず、妊娠していることが明らかな方の「おたふくかぜワクチン」の接種は禁忌(きんき:してはいけないこと)とされています。 お二人目のお子さまをご計画中とのことでしたら十分にご注意下さい。
次に,妊娠中にかかると奇形児を出産する可能性が高い病気として、「風疹」「トキソプラズマ感染症」 「サイトメガロウイルス感染症」「ヘルペスウイルス感染症」などがありますが「おたふくかぜ」は これらの病気ほどは奇形児出産の可能性は高くはないと考えられています。
「おたふくかぜ」は不顕性感染といって感染をしていても ご自分では気がつかれていないことも以外と多く30%から40%と考えられています。ですから 日本人の成人の90%は既に抗体を持ち,実際のところほとんどの人が気がつかなくても「おたふくかぜ」にかかったことがあるわけです。
もしご心配でしたらまず抗体の検査をされるとかかったことがあるかどうかがある程度分かりますので その上で予防注射のことを検討されるようお勧めします。そのときには又相談にのりますので検査結果を御連絡下さい。
「おたふくかぜ」のワクチンを打ったあと3週間前後の無菌性髄膜炎の発生は現時点では1200人に1人の割合と されています。これ以外には「おたふくかぜ」に似た「耳下腺の腫れ」が2ー3%に、他にはまれに風邪のような症状が出ることがあるだけです。(96/09/23改編)
初めて聞かれる病名でさぞご心配のことと思います。
「多発性骨髄腫」という病気は60歳以上の方に普通「腰痛」、「倦怠感(体のだるい感じ)」などで始まることが多いです。 原因は形質細胞(けいしつさいぼう)という白血球の一種が勝手に増えて活動を始めるためにおこります。
形質細胞は本来「免疫(めんえき)グロブリン」という液体を作って外から侵入した細菌などの 外敵を殺す免疫作用に役立っているのですが これが必要以上に増えてしまうためにさまざまな不都合が生じてきます。血液中の「免疫グロブリン」が増え、 尿中にもでてくることもあり腎臓(じんぞう)に障害をきたします。形質細胞が多く住んでいるのは骨髄(こつずい、骨の中心です)で このため骨がもろくなります。
「免疫グロブリン」が異常に増えることでこの病気を疑うわけですが、"他の悪性腫瘍(胃癌、肺癌など)」、 「悪性リンパ腫」、「膠原病(こうげんびょう、別のご質問で詳しく解説しています。)」,「肝臓病」などでも この「免疫グロブリン」が増えますのでしっかりと区別をする必要があります。
「骨髄穿刺(こつずいせんし)」と言って胸の前の骨(胸骨)や腰の横の骨に少し太めの針をさして 骨髄の細胞を取り出し顕微鏡で調べる検査が重要になります。
治療はメルファラン(商品名アルケラン),ビンクリスチン(商品名オンコビン)などの薬を飲んだり、 注射をしたりします。場合により,放射線を当てることもあります。
病気の治療中には腎臓の機能や血液中のカルシウムが多くなりすぎないように気を付ける必要があります。 どうしても腰の痛みが強くなり普通の薬では効かないこともあり,そういう場合には私は「MSコンチン(エムエスコンチン)」という 薬を使うこともあります。舌の縁(ふち)にかたいものができたり皮膚に出血斑(内出血のようなもの) が出来ることがありますがこれは「アミロイドーシス」という病気が合併した為です。
専門は「血液内科」ですが「整形外科」や一般の内科でも扱うことの多い病気です。長期にわたって 診て頂く必要のある場合が多いですので,最初はある程度専門の先生に診て頂いたとしても自宅近くの こまめに診て下さる内科系統の先生にも良くお願いしておくのが良いでしょう。
96/08/28
「寝起きが悪い」のはこの欄で8月21日にお答えした 「低血圧症」の症状の一つでもありますが血圧の値は いかがでしょうか?
「低血圧症」の場合にも体がだるくなることもあります。「低血圧症」自体はかえって 長生きするくらいですからさほど心配する必要はありません。しかし、「低血圧症」だけでは 微熱が毎日出るのは説明できません。
微熱は原因として悪性の疾患の場合もありますので ある程度の診察と検査は受けておく必要があります。診察の結果が出ましたら又ご相談下さい。
それから 「体がだるく,動く気になれない」というのが少し気になります。「うつ状態」の可能性があるからです。 特に「仮面鬱(うつ)病」といって体の症状で隠されているような状態も考えられます。 食欲が無く、夜眠れない、朝早く目が覚めてしまう、もの悲しい、将来が不安、意欲が低下するなどのときには この「うつ状態」の可能性があります。こういった場合には「心療内科」の受診をお勧めします。
96/08/22
「膠原病」とはおおよそ「自己免疫疾患」と同じです。 詳しくは,下記新聞の健康質問欄で私がお答えしたのをご覧下さい。詳しく解説しております。 膠原病(新聞健康欄)
私のこのページの「自己免疫性肝炎について(96年7月)」のご質問の回答も参考にして下さい。
96/08/22
「肝血管腫」というのは生まれつきある肝臓の「赤あざ」のようなものです。 正しい診断でありさえすれば,よほど大きくならないかぎりほうっておいてもじゃまにもならず心配いりません。 超音波の検査である程度判断できますし、MRIでは特にT2という撮影方法で強く白く写ってくる 特徴ある様子で確認しておくと小さな肝臓癌などと間違う可能性がさらに少なくなり安心です。
「腎石灰化」は腎臓の中にカルシウムが沈着する状態を言います。 さまざまな代謝異常、感染症,膠原病などの腎臓の病気でも出ますが, 他の検査で異常の無い場合は殆どが体質的なもので心配は要ら無いことが多いです。 腎臓、血液中のカルシウムの検査などで異常がなく、ビリルビンが少し高いというだけで 特別な症状もなければ心配ないでしょう。
96/08/21
本当の意味での「自律神経失調症」としては「シャイ・ドレージャー症候群」というのがあります。 これは1月に1回などというものではなく、殆ど毎日のように「立ち上がると目の前が暗くなる」という 「低血圧(詳しくは「起立性低血圧」と言います)の症状が出る困った病気です。どうもこういう病気では なさそうですね。
一般に使われている「自律神経失調症」という言葉は「自律神経の調子が悪い」という ずっと軽症のものを便宜的に(正式な,厳密な意味での医学用語ではなく),言うことが多いですが,この場合には「シャイ・ドレージャー症候群」のように 重症の困った状態ではありません。おっしゃるようにお母様の状態もこれかもしれませんね。
一般的に「低血圧症」の方も「胃腸の不調」を訴えられることが多いです。「胃腸の不調」のみでなく、 「朝起きづらい」,「目の前が暗くなって倒れたことがある」,「心臓がどきどきする」, 「がんばりが効かない」,「食欲不振」,「睡眠不足」などの症状がいくつか重なってある場合で 日頃から血圧が上で100近くの人はこの可能性もあります。「低血圧症」の 人は日頃からいろいろな症状で「病院通い」が耐えませんがその割には長生きをされるのが特徴です。 何日も徹夜をしたりなど血圧の高い「頑張り人間」とは同じように仕事は出来ませんが、細く長く生きるタイプですので, ご自分のペースを守ることが大切です。
「胃の痙攣」の状態によっては胃カメラ,胃のバリウム検査で「胃潰瘍」や「十二指腸潰瘍」 場合によっては「胃ガン」がないことを確認しておいてもらった方が良いです。腹部CTや 腹部超音波検査(エコーとも言います)で肝臓、胆嚢,膵臓などの臓器のチェックもしておいてもらうと 良いでしょう。「胃痙攣」と思っていたら実は「胆嚢結石」だったなどということはよくあります。 これらは苦しい検査ではありません。「胃カメラ・胃のバリウム検査」については 7月末ころのこの欄に詳しく解説したと思いますのでそちらもどうぞご覧になって下さい。
96/08/18
差し支えなければ年齢を教えて下さい。伝染性単核球症や、歯の病気などが多いですが、決めつけれません。病院にはいかれ ましたか? 私の答えも参考になさるのは良いですが、その前にまず近くの病院を受診して下さい。
病院で診察を受けたところ、首のリンパ節にしこりがあり、炎症を起こしていて、 その炎症がおさまらない限り、熱は下がらないと診断されました。 その後、週に一度診察してもらい、血液検査、尿検査を受けましたが、異常はなく医師か らは、それほど心配はいらないと言われ、もらった薬を飲み続けました。
発症から4週間後には、熱もようやく下がり安心していたところ、8月9日ごろに首に 軽いはりを感じたので触ったところ、以前とは別の場所に3個、親指のつめぐらいの、 大きなしこりが、皮膚から少し盛り上がった感じで出来ているのです。 熱は37度ちかくまで平熱が上がってきました。
私が疑問に思うのは、何の病気なのか、さっぱりわからないことです。 病院に行ってもどのような病気なのか説明もなく、あまり心配しなくても良いと言われま す。
他の病院で診察を受けたほうが良いのでしょうか。
その際、内科なのか、皮膚科なのか、どこの科で診察すれば良いのでしょうか。 ぜひ先生の御意見を頂ければ幸いです。
よろしくお願いします。 (OOOO)29歳
96/08/19
リンパ節が腫れてているとすれば、やはり若い人に多い「伝染性単核球症」が最も考えら れます。この場合血液の白血球の検査で「異型単核球」というのが増えてきたり、血清反 応の「ポール・ブンネル反応」というのが陽性に出たりします。これらの検査がはっきり しない例もあります。他に肝臓や脾臓が一時的に腫れたりすることもあります。
「病名は何ですか」「考えられる病気は何々があるのですか」「こういうことはしばしば あるのですか」とお伺いしてみてはどうでしょうか。場合に寄っては「伝染性単核球症 というのをきいたことがあるのですがそれとはちがいますでしょうか?」 とでも伺ってみてはいかがですか?
リンパ節の固さや動き方いかんによっては別の病気を考えて,そのリンパ節を取って検査をした方が良い場合もありま す。納得のいくように説明して下さらない場合には転医も考えて良いでしょう。
96/08/18
「アトピー性皮膚炎」については,有馬温泉病院の院長をしておりましたときに
大変多くの重症のアトピー性皮膚炎の患者さんが温泉療法に来られ私が殆どすべての患者さんの
主治医として担当しました。
たくさんの患者さんたちが大変苦労してステロイドから離脱され,ほとんどの患者さんがとても良くなって退院されていく姿を
つぶさに拝見させて頂きました。この時の治療経験から私は「アトピー性皮膚炎」については
特に重症の患者さんに対してお話したいことがたくさんあり,この欄のみでお話しきれません。
かいつまんで書きますと
などの点が大変大切と考えています。
アトピーで医師にかかるときには,少なくとも「この塗り薬にはステロイドが入っていますか?」
と勇気を持って尋ねるように習慣付けましょう。
「この塗り薬にはステロイドが入っていますか?」と尋ねていやな顔をされたり、
ましてや怒りだしたりする医師であれば重症のアトピーの患者さんの治療には向いていません。
早めに失礼した方が賢明と私は考えています。
始めに申しましたように「アトピー性皮膚炎」についてはたくさんお話したいことがあり、
すべて書ききれませんが,近々私のホームページの「アトピーのページ(/atopy.html)」
を大きく書き換えますのでお待ち下さい。この新しいホームページには
「神戸新聞」「読売テレビ」「アトピー協会新聞」など私の治療法についての報道や
近々柘植書房から出版される私の著書などの情報も入れて,
たくさんの動画も入れて詳しく発表する予定ですので
もう暫くお待ち下さい。この8月18日の時点でアップしている
「アトピーのページ」は文章だけでつまらないのではと思います。
もちろん、アトピー性皮膚炎についての具体的なご質問があればどしどしこの欄にご質問下さい。
喜んでお答えします。
96/08/16
4ヶ月もの間、背中の痛みが続くのは普通考えられないことです。
私もそういう患者さんの経験がありません。痛みの程度にもよりますが、単なる気のせいでは
無いようでしたら,単純X線の検査のみでなく、CT,MRIなどを含めて精密な検査を
受けられるよう私の患者さんでしたらお勧めします。精密な検査には設備の整った病院の内科、整形外科
での相談が良いでしょう。原因検索と治療は一筋縄にいかないことも予想されます。そういうときは
場合によっては麻酔科の疼痛外来が役にたつことがあります。
もう一つの「足の紫斑」とのことですが通常の紫斑の出方とは違います。「その部分がひりひり痛む」
というのも紫斑では普通考えられません。皮膚科の専門医で「紫斑」と言われたのでしょうか?
この「紫斑」といわれているところの症状をもう少し詳しく教えてもらえますか?
96/08/08
大変重要な質問です。
皮膚の癌の中で「悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)」と呼ばれる
真っ黒なほくろのような癌があります。
日本人の場合,「足の底」「爪の下」「粘膜」に特に多くできます。
ですから,前は何ともなかった皮膚(足底,外陰部や口腔粘膜も含めて)や爪甲下(爪の下)に,
新らしく色素斑(ほくろのようなもの)が出てきた場合,それから前からあった
色素斑(爪の色が変わったすじも含めて)やほくろが短かい間に変化を起こした場合は要注意です。
質問者がおっしゃる「足の裏にほくろがあると癌になる可能性があ」というのは
この日本人に多い「足の底」の「悪性黒色腫」に気をつけよという誠に的を得た忠告です。
皆さんも「足の裏」に新しくほくろができたり、前からあったほくろが急に変わった時
(3か月位で,大きさ,盛り上がり,色の様子や濃淡,形や縁取りがまばらになるなどのどれか
の変化を示したとき)はすぐに皮膚科専門医の診察を受けるようにして下さい。
96/08/08
血液中のコレステロールの濃度を下げるだけでしたら「一度病院で検査を!」
という忠告を無視して「食事とかだけで」済ますことも可能かもしれません。
しかし「コレステロール」の値のみでなく「コレステロール」が高いときに
合併しやすい「高尿酸血症(痛風)」「中性脂肪」「動脈硬化症」などいろいろな病気に関する検査も
同時に必要な状態かもしれません。折角の忠告ですから守られて病院に行かれることをお勧めします。
「コレステロール」を下げる為には,まず3度のお食事はしっかりとることが大切です。
朝御飯を抜いたりせず夕食は早めに済ませます。夜遅くに帰ってきてビールを飲みながら夕食という
パターンが一番いけません。次に卵の黄身、お肉の脂肪分などを極力減らし、野菜類を増やします。
しかし食事のバランスをたもつことも重要で、1日に30種類のものを食べるようにして下さい。
30種類というと「そんなの無理です」という人もいますが、バランスのとれた食事をする最も
簡単な方法ですので是非実行しましょう。たとえば朝ご飯は、ご飯に味噌汁、味噌汁の中に
豆腐、海草類、小魚を入れればここまででもう5種類になります。焼き海苔に煮魚、
レタス、食後に果物をつければ朝ご飯だけでも10種類ちかくになります。昼食と夕食もこの調子で
いけば一日に30種類は可能です。
こういう普通の努力を毎日続けることが重要なのです。
食事療法で安易な方法を考えてはいけません。
96/08/08
「子宮筋腫」だけの場合には相当大きいものでも「核出術」といって子宮をそのままにして
子宮筋腫のところだけを「くりっと」取り出すことができますが、「腺筋症」の場合,あるいは
「子宮筋腫」であっても「腺筋症」が合併している場合には,程度にもよりますが
根本的に治療するには子宮全摘出術しかないのが現状です。
MRIまでやってもらっているとのことですし、メールの内容からして、あまり病院を転々とせずに
「お薬(内服薬、点鼻薬,注射などがあります)だけで様子をみていけるような程度ではないのか」、
「手術を先に延ばした場合にの弊害が出そうな程度なのか」などを,今通院中の病院で良くお伺いになるのが
良いと思います。
万が一詳しく説明をしてくださらないような場合には,別の病院にかかられることをお勧めします。
96/08/05
「不整脈(脈のみだれ)」についての質問が多いですね。「不整脈」にはいくつも 種類があって自覚症状(自分で気が付く症状)の強さと病気の怖さが全くばらばらです。夜中に「ドキン」と 心臓が大きく打ってびっくりさせられるような自覚症状があっても良性の「心室性期外収縮(しんしつせいきがいしゅうしゅく)」 でまったく病気と考えなくても良い不整脈もありますし、一方,今までにほとんど自覚症状がなくても いったん不整脈が始まったら、適切な処置が施されないと,数分後には心臓が止まってしまうという恐ろしい ものまでたくさんの種類があるのです。あなたの文面からは先程書いた良性の「心室性期外収縮」が 最も考えられますが、診断が一つ間違えば命に関わりますので是非専門医の診察を受けて下さい。 私の患者さんには良性の不整脈の場合でも最低限心臓のエコー検査を受けるようにお勧めしています。 苦痛を伴わない検査の上かなりの情報が得られるからです。必要に応じて24時間心電図を取る 「ホルター心電計」というので調べます。これは結構たいへんな検査ですが 重要な情報が得られることも多いですので是非にと言われた場合には頑張って受けるようにして下さい。 受診科はもちろん「循環器内科」が良いでしょう。
96/08/04
O-157発生後の大阪大学小児科、堺市民病院などからのインターネット発信、ニフテイサーブでの 症例検討会FCASE19番会議室などのネットワークで素晴らしい情報交換がなされていて、 これらにつながっている医師は常に最新の情報を持って診療にあたることができたのはとても良かったと 思っています。阪神大震災のときにはパソコン通信主導インターネットは副という状況だったようですが 徐々に変わりつつあるようです。
しかし、これだけ新しい情報が入る手段がありながら一般病院単位ではパソコン通信もインターネットからの 情報も医師会からのファックス待ちというところが多かったように聞いています。 各医療機関にパソコンの端末1台位は置いてこういう時に対処できるようにしたいものです。
発生当初堺市では「明日から給食の材料をチェックして回る」などとニュースで言っていましたがなぜ「 明日」なのでしょうか?厚生省あたりからの通達で「堺市の小学校に給食材料を提供している業者は本日より 全ての材料を保存しておくように」という指示なり依頼なりを出すことはできたはずです。堺市の 数少ない保健所職員たちで翌日になってから「堺市以外から納入している 業者には権限がなく1軒1軒お願いしてまわった」などと新聞には書かれていました。とんでもないことです。 この1日延ばした為に原因究明にわからなくなることもあるはずです。どうして堺市にまかせたのでしょうか。 それから"治療指針」ももっと早く手をつけるべきだったのではないでしょうか。治療指針が出来ない間は、 厚生省の指示で 「近隣の各医療機関はインターネットからの情報に注意せよ」として大阪大学小児科、堺市民病院のURL を通知するわけにはいかなかったのでしょうか。伝染が終息するころになって"治療指針」を配布してもらっても 意味はとても薄くなるでしょう。
今後は消毒薬、検査試薬などの確保と配給を是非お願いしたいと思っています。
96/08/01
お久しぶりです。次回再狭窄した場合ですが、ひどい糖尿病やいろいろな合併症の無くて、
全身状態が良い場合には私はバイパス手術をお勧めしています。「金具」は「ステント」と
呼びますが、どうしても体の組織とは別のもの(異物)ですので一生血の固まりを
防ぐ薬を欠かすことができなかったりと面倒なことが増えます。これに引き替え,バイパスは自分のからだの
一部ですし、術後とてもお元気になられる方が多いです。
臓器が心臓ですのでやはり少しでも経験が豊富で技術レベルの高い先生に
お願いしたいというのが正直なところでしょう。心臓外科を専門にされてきた先生が良いでしょう。
但し病院での科名が「外科(一般外科)」となっていても実は心臓の手術のとても優秀な先生が
ローテート(医師が各病院を一定期間勤務して回ること)されていることもあり「外科の先生が」
と言っても一概には評価出来ません。
「バイパス手術ですが,先生の今までのご経験では術後経過は皆さんどんな様子だったでしょうか?」と
思い切ってお尋ねになってはいかがですか?自信のある先生でしたら「よくぞ尋ねてくれた」と
「今までに何百何十例ほどの経験がありますが,手術成績は・・・」と自慢話を始めてくれるでしょう。
この「何百何十例」には友達がやっているのを側で見ていたのも数に含めたり「さばを読む」先生も
いらっしゃいますがそれは大目に見て上げて下さい。
尋ねられて口ごもったり、「何を失礼な」という顔をされたら「やりはじめたばっかりで現在練習中」
と思われても
仕方が無いのではないでしょうか。そのような先生に自分の心臓をおまかせするわけにはいきませんね。
一般に,心臓や脳という命に直接関わる臓器の病気のときにはいろいろと検査をしてもらう始めの時点から
自分の納得できる良い先生につくことですね。
頂きましたメールの文面を拝見する限り、今掛かっておられる先生のお話は医学的にも
十分に納得できる内容で、
信頼のおける先生のように感じましたがいかがでしょうか。
96/08/04
O-157発生後の大阪大学小児科、堺市民病院などからのインターネット発信、ニフテイサーブでの 症例検討会FCASE19番会議室などのネットワークで素晴らしい情報交換がなされていて、 これらにつながっている医師は常に最新の情報を持って診療にあたることができたのはとても良かったと 思っています。阪神大震災のときにはパソコン通信主導インターネットは副という状況だったようですが 徐々に変わりつつあるようです。
しかし、これだけ新しい情報が入る手段がありながら一般病院単位ではパソコン通信もインターネットからの 情報も医師会からのファックス待ちというところが多かったように聞いています。 各医療機関にパソコンの端末1台位は置いてこういう時に対処できるようにしたいものです。
発生当初堺市では「明日から給食の材料をチェックして回る」などとニュースで言っていましたがなぜ「 明日」なのでしょうか?厚生省あたりからの通達で「堺市の小学校に給食材料を提供している業者は本日より 全ての材料を保存しておくように」という指示なり依頼なりを出すことはできたはずです。堺市の 数少ない保健所職員たちで翌日になってから「堺市以外から納入している 業者には権限がなく1軒1軒お願いしてまわった」などと新聞には書かれていました。とんでもないことです。 この1日延ばした為に原因究明にわからなくなることもあるはずです。どうして堺市にまかせたのでしょうか。 それから"治療指針」ももっと早く手をつけるべきだったのではないでしょうか。治療指針が出来ない間は、 厚生省の指示で 「近隣の各医療機関はインターネットからの情報に注意せよ」として大阪大学小児科、堺市民病院のURL を通知するわけにはいかなかったのでしょうか。伝染が終息するころになって"治療指針」を配布してもらっても 意味はとても薄くなるでしょう。
今後は消毒薬、検査試薬などの確保と配給を是非お願いしたいと思っています。
96/08/05
「何かの細菌によるもの」というよりは「アレルギー」のと関係はどうなのでしょうか? 血液中の「IgE(アイジーイー)」という免疫に関係した物質の量、血液中の白血球のうち やはりアレルギーに関係した「好酸球(こうさんきゅう)の数」などは調べてもらってあるでしょうか?
もしこれらに異常があれば「アレルギー免疫」の専門医に一度御相談されるのが良いと思います。 これらに異常がなければやはり「皮膚科」ですが皮膚科医の意見はいかがでしたか?
96/08/05
長期の療養生活でつらいことも多いとは思いますが、それにもめげずインターネットをされたり精神的に
はとてもご健康なご様子なのがメールの文面で伺われ少しはほっとしています。
「クローン病」は最近増えてきている病気で、「辛抱強い療養が必要なこと」,「長期的な視野を持つことが重要なこと」などは十分担当の先生、
看護婦さん、栄養士の先生などから既に伺っておられることと思います。「痔」に似た「肛門病変」が多いのも特徴のひとつですので
「痔婁」とおっしゃっている変化も関係しているかもしれません。
「クローン病」についての最近のニュースとしては,これも既にご存じとは思いますが,
外国では使用されていたが日本では長い間使用許可が出なかった
「メサラジン」という薬がこの7月10日に「ペンタサ」という商品名で「希少疾病用医薬品」として
「日清キョーリン製薬(06-350-6060)」から
販売されるようになりましたね。薬物療法はなさっていないようで結構だと思いますが、
万が一どうしても「サラゾピリン」などを
使わざるを得ない場合には受け持ちの先生に検討してもらって下さい。
「お手伝いできることがあったら連絡ください。」とのことでとてもありがたいのですが,今は どうぞ療養に専念なさって下さい。このページ(/byouki)や(/2byouki)をもっと皆さんに見やすいように htmlを使って編集して下さる方を探してはいますがそれよりも、あなたから「随分と良くなって 普通の食事も少しはとれるようになった」とのメールを1日でも早く頂ける方がよっぽどうれしいです。 それから「足立!ホームページ見ておるぞ!頑張れ!」 とたまにはメールを送って貰えるとそれもたいへん力強いです。 「是非お手伝いを」とのことでしたらメールでの声援をお願いします。 どうもありがとうございました。
(お答え 96/07/29)
「胆嚢」は肝臓(右胸の下にあります)の下にある袋です。肝臓で作られた「胆汁」という 消化酵素を一旦貯めておくところです。 「胆嚢ポリープ」は胆嚢の内側に出来た「いぼ」のようなものを言います。 何といっても大切なのは「癌」との鑑別(区別すること)です。 実は「胆嚢ポリープ」と「胆嚢癌」とをはっきり区別することは難しいのです。 大きさだけで言えば,一般に10mm以下であれば癌の可能性10%,10ー15mmだと25%, 15mmを越えると3分の2が癌とされています。 専門の先生はこの大きさだけではなくエコー(超音波検査)の上でいろいろな特徴的な所見で区別を するように努力されます。 「今後何ヶ月に1回,エコー検査を受けなさい」との指示があると思います。 それを守ることは癌でないことを確かめるためにとても大切です。 しっかりと守るようにして下さい。癌ではないことさえ確かめてあれば特別な治療を必要としません。
(その後の御連絡 96/07/30)
足立 憲昭さん,胆嚢ポリープについて質問したものです。御親切にお答え下さりありがとうござ いました。
96/07/30
わざわざの御礼どうもありがとうございました。 **様、どの程度お役にたてたかわかりませんが、わざわざのお礼のメールをどうもあり がとうございました。 また、何かありましたらどうぞお立ち寄り下さい。
96/07/29
とてもやっかいな「腰痛」とのことお察し申し上げます。
メールを拝見しますとMRIを撮られるなどかなり専門的な診察、検査をなさっておられるようですね。
専門的な検査によっても特別な異常のない患者さんには私は自分の方法による「腰痛体操」をお勧めしています。
実は、私自身も若いころ「腰痛」に悩んでいました。当時長野赤十字病院に山田先生とおっしゃる整形外科の
名医がいらっしゃるのを知りさっそくこの山田先生に相談をしてこの「腰痛体操」のやり方の伝授を受けました。
一般に行われている「腰痛体操」のように複雑なものではなく、とても簡単ですので試してみて下さい。
営業マンなど忙しい方にぴったりです。なお、このやり方は、「腰痛」の精密検査が済んだこの相談者の
ように腰痛の軽い人だけにして下さい。
隠れているかもしれない病気(腰髄腫瘍など)の悪化の恐れがありますので。
それから腰痛の激しい人も医師に相談をしてからにして下さい。
(やり方)
近くの柱のところに行き、背中をぴったりと柱につけます。すると腰のところでどうしても柱から
離れるところができます。そのへっこんだところを無理矢理柱に押し付けるようにします。これを数回、
日に何回か繰り返します。私の場合、これを教わってから随分良くなり、その後も時々は腰痛が
おこりましたが その度にこの"腰痛体操」で助かっています。患者さんにもお勧めしとても評判がいいようです。
是非試されてその後の様子教えて下さい。
<
最近頭がクラクラしています。頭痛も少し..熱はありません。夏バテでしょう か? 病院へ行く暇がないのでおねがいします(お二人目の方 96/07/29原文のまま)
96/07/29
お二人ともかなりの症状がおありのようですね。出来るだけ早く病院を受診されることをお勧めします。 医師の診察を受けるのにかなりの時間がかかり大変ではありますが,万が一ということもあります。 お体とお仕事とどちらが大切でしょうか。 個人個人の考え方がありますが、私は「自分の体あっての仕事」だと考えています。決して自分の体のことを 後回しにしたり「ほったらかし」にしてはいけないと考えています。 ご質問の内容ほどの異常がある場合には即刻医師の診察と検査を受ける必要があると考えます。 しっかりとした診察と検査を受けられて, 重大な病気が隠されていないこと,そして心配の無いことを確認しておかれるよう強くお勧めします。 お一人目の方は出来たら循環器科ご専門の先生, お二人目の方は先ず信頼のおける一般内科の先生が良いでしょう。
96/07/27
ご質問では「出血性紫斑病」とありますが、
「紫斑病」というのは出血しやすく(すなわち「出血性」)なって紫斑(皮膚のごく浅い部分への出血)
が出る病気ですので「出血性紫斑病」
という言い方は正式にはあまりしません。
「紫斑病」にはたくさんの種類があって
子供さんの「紫斑病」で最も多いのは,「血管性紫斑病」(「アレルギー性紫斑病」,「Schoenlein-Henoch型紫斑病」とも言います)です。
別に「特発性血小板減少性紫斑病」と呼ばれる「紫斑病」があり,
また、紫斑を示す病気には「白血病」,「再生不良性貧血」などこわい病気もあります。
「ジャカルタ」とのことで言葉の問題もあるでしょうが上のうちどれか病名をはっきりと伺っておきましょう。
ここでは小児に最も多い「血管性紫斑病」についてお話しておきます。 血管性紫斑病は「シェーンライン・ヘノッホ紫斑病(Henoch-Schoenlein Purpura)」とも呼び免疫異常が原因とされています。 3歳から 7歳くらいの子供に多く、風邪をひいた後などに一週間ほどしてから、はじめ赤く膨らんで次第に膨らまない紫色の 直径5mm位の紫斑が膝の上下に広がってきます。関節の痛みや、おなかの痛み、血の混じった下痢 などどれかがでることが多いです。腎臓障害が出ておしっこに血が混じることもあります。紫斑以外のこれらの症状が出れば入院した方が良いでしょう。 大体が数日から数週間でよくなってしまう病気で2度とかかりませんからそう心配はいりません。 しかし中には何回も繰り返したり、腎臓障害がきつくて腎炎に発展する 例も2ー3%はありますので最低6か月は時々尿検査などをしてもらっておくと安心です。 正確な病名とその後の経過是非御連絡下さい。
96/07/28
「脳中出血」は「脳卒中」のうちの「脳出血」のことでしょうね。「脳卒中」は「脳出血」と「脳梗塞」 とを合わせてこう呼びます。「脳梗塞」には「脳血栓」(頭の中で血が固まる)と「脳塞栓」(心臓などで 出来てしまった血の固まりが脳の中に流れ着いて詰まる)の2つがあります。
さてご質問の「脳出血後の右半身の痛み」ですがこれは頭の中で右半身全体の感覚を感じ取っている
「視床(ししょう)」というところの障害が考えられます。「視床(ししょう)」は右と左と合わせて
2つあり、右半身の痛みでしたら左の「視床(ししょう)」の障害と考えられます。
普通、脳卒中を起こして半身不随や言語障害となったあと数ヶ月ほどしてから出てくる大変困った
状態です。
普通の鎮痛薬はまったく効果がないことがほとんどですので、内科的には「テグレトール」という痙攣(けいれん)のときに使う薬を飲んでもらったり、「トリプタノール」
という「うつ病」の薬を使ったりして痛みを和らげます。これらでとても良くなる例も多いので是非
試してみられてはどうでしょうか。但し、これらの薬はいきなり普通に使われている量を"脳卒中」を
起こした後の人が飲むと「ふらつき」など大変強い副作用がでることがありますので使い慣れた神経内科
の先生の指導の下に内服をはじめることをお勧めします。
中にはこれらの薬を使ってもなかなか治まらない痛みが残る人もいらっしゃいます。辛抱強く
リハビリを続けるしかないこともあり医学の限界を感じます。我慢できないような痛みの
場合には「視床破壊手術」といって原因となっている「視床」を壊してしまう手術がありますが効果については
それほど良い評判は聞きません。
日本大学の脳神経外科では以前から「大脳皮質硬膜外刺激法」という方法を使って「視床痛」の
治療に努力されています。「視床破壊手術」ほど大きな手術を必要とはしませんので一度
問い合わせてみられてはいかがでしょうか。但し、施行してもらう前に今までの成績(どのくらいの
患者さんたちが良くなったか、反って悪い結果になって困っている患者さんはいないかなど)
や副作用など詳しく伺って,十分に納得なさってからにして下さい。
96/07/28
たいしたことが無かったようで良かったですね。もう大丈夫でしょうが安静度の決定は主治医の先生の ご判断を伺ってください。ニュースではジャカルタで暴動があったように聴いていますが、ご家族の皆様 どうぞご無事でお帰り下さい。
96/07/24
治療に大変根気のいる病気でご苦労お察し申し上げます。
私が有馬温泉病院に院長として
勤務しておりましたときには同じ皮膚疾患で
かなりの人数の「アトピー性皮膚炎」の患者さんが入院されて
温泉療法をなさっていました。難治性の成人アトピーの方が多く、
殆どの患者さんは私が直接担当しておりましたが治療効果には
驚くべきものがありました。
アトピーの患者さんだけではなく、治療の難しい皮膚の病気の
方も来られ、乾癬の方も何人かいらっしゃいました。今思い出すのは四国の大学病院で
ビタミンAの誘導体のチガソンや、長波長紫外線(PUVA)療法などを受けられましたが
症状がはかばかしくなく来院された40歳くらいの男性です。
この方は「関節症性乾癬」というタイプの「乾癬」で
有馬温泉病院での温泉療法が大変体に合い、
とても喜んでおられたのを覚えています。今は連絡を取っていませんが、退院されてからも
しばらくは調子が良かったようです。
大変残念なことにその後有馬温泉病院では皮膚科の
患者さんの入院治療は積極的には行わない方針になり、私も病院を離れました。
このあたりの詳しいことは今回、柘植書房からも出版される「シンポジウム アトピーステロイドを
考える講演記録集」などに書いてありますので参考になさって下さい。
私のホームページの「アトピーのページ」も開いて見て下さい。なお、「尋常性乾癬」の方でも
不適切な温泉療法を行いますと、「膿疱性乾癬」といって大変重症の病気に変わることがありますので、
温泉療法を試す場合には
必ず温泉療法の経験が豊富な皮膚科専門医の指導のもとで治療を試みるようにして下さい。
「ボンアルファ」
の外用もある程度の効果がありますが、私の経験では決定的なものではありませんでした。
96/07/20
申し訳ありませんが茨城県竜ヶ崎市の産婦人科,しかも女医さんの情報は現時点では手元にございません。
茨城県竜ヶ崎市では科が違いますが,「細井クリニック」(0297-66-2000)といって日本大学を卒業された
細井大二院長先生が漢方医学と西洋医学の併用の特色ある診療をされている医院が有名です。とても元気なお声の先生です。
診療科目は内科,外科、小児科です。
産婦人科の先生については徹底的にご近所の評判を聞いて回られてはいかがでしょうか。
私も家内のときはそうしました。
(このページご覧の方で竜ヶ崎の事情に詳しい方いらっしゃいましたらメールお願いします。)
96/07/17
まず、椎間板ヘルニアですが,人間が4本足から2本足で歩行するように進化し胴体、頭という
重たい部分を支えるようになってから脊椎(せぼね)に強い重力がかかるようになり、人間にはこの病気が
多いと考えられています。治療法はまず安静で、次に鎮痛剤(痛み止め)を中心とした内服薬(のみぐすり)による薬物治療、
牽引(けんいん)といって腰を引っ張る方法、どうしても治らない場合の方法として手術があります。これらのうち程度や
患者さんの年齢、合併症、その他を勘案して専門医が治療法を決定します。最近期待されている方法として
キモパパイン注入法というのがあります。手術が必要と考えられる患者さんでも良くなることがあり、
とても効果が期待されている方法ですが、もちろん誰でもやってよいというものでもありません。
次に自己免疫性肝炎ですが、これは高齢の女性に多い肝臓の病気です。
「免疫(めんえき)」という言葉はご存知ですよね。体に入ってくる細菌などの外敵を攻撃する体のシステムです。
実際にはリンパ球などが行っています。
国外から不法侵入するかもしれない軍隊を防ごうとしている
ちょうど日本の国の「自衛隊」のようなものですね。では「自己免疫性」とはどういう病気のことなのでしょうか?
「自衛隊」の一部が間違って反乱を起こして,自分の国内の大阪や神戸などの都市の攻撃を始めたらどうなるでしょうか。
それを防衛しようとする「都市防衛隊」などと複雑な市街戦が起こりますね。
体の中でこれとよく似た困った状態になった場合を「自己免疫疾患」といいます。
「リンパ球」など本来外敵から自分の体を守るべき細胞が間違って自分の肝臓の細胞を攻撃しているのが
「自己免疫性肝炎」です。
酒、煙草を好む好まないによってこの病気になりやすいかどうかはあまり関係ありません。
治療法は患者さんの状態にもよりますが、このリンパ球の働きを調節するステロイドという薬をつかうことが
多いです。使い方が難しいので、経験ある先生の指導に従って使うようにして下さい。
自分勝手な判断で急に止めたりすると病気が急に悪くなって命が危険になる場合さえあります。
96/07/16
腸内のガスが増える病気はかなりたくさんあります。イレウス、過敏性大腸炎、感染症、脊髄疾患、
低カリウム状態、多くの内服薬の副作用、肝臓の病気、芋などの繊維質の食べ物の取りすぎなどです。
ですから、もちろん体の様子に合わせて全身、特に胃腸など消化管のチェックをしてもらうことは重要です。特に中年になりましたら、年に一回の胃腸の検査は欠かせません。
しかし、
メールを拝見している限り、「空気嚥下症(くうきえんげしょう)」別名「呑気症(のんきしょう)」
が最も考えられます。
アメリカにいらっしゃるとのことですが英語では"aerophagia"と言います。
本人はあまり気が付かないうちに,くせのようになって空気を飲み込んでしまう状態です。
特に食事のときに知らないうちに飲み込んでしまうことが多く、
早食い、食べ物を鵜呑みにする習慣が原因となりますが思い当たる点はないでしょうか?
飲み物をゴクゴク喉を鳴らして飲む習慣によりなる人もいますし、
ビール、サイダー、コーラ、ハッカ入りの食べ物も原因となることがあります。
一度上記のいくつかの点でおもいあたることがないかどうかチェックしてみられてはどうでしょうか。
受診科としては心身症など特殊な病態も扱いなれたgeneral physician、あるいは消化器内科の専門医が良いでしょう。
96/07/14
「大動脈弁閉鎖不全症」については担当の先生から既にお伺いとは思いますが簡単にご説明しておきます。
心臓には弁が4つありますが、肺で酸素をもらった血がからだ全体に向かって心臓から出て大動脈に移る
るところにあるのが大動脈弁です。
「大動脈弁閉鎖不全」という病気はこの弁がしっかりと閉じなくなり,
ポンプ作用をしている心臓がゆるむときに大動脈の血液が心臓にもどってしまう病気です。
原因としては生まれつきの場合、「リウマチ熱」という子供や若いひとが熱を出す
病気(慢性関節リウマチとは別の病気です)などがありますが、
原因がはっきりとはしないことも多いです。子供のときなどに原因がはっきりしない熱が続いたことは
ありませんか?
御質問の遺伝についてですが、いくつかの遺伝疾患でこの「大動脈弁閉鎖不全症」をおこすことはありますが
逆にこの「大動脈弁閉鎖不全症」そのものが遺伝することはありません。「大動脈弁閉鎖不全症」以外に
遺伝疾患をお持ちでなければ遺伝について心配は要りません。
症状としては心臓がどきどきする、息切れ、胸の痛みなどがあります。
悪化すればこれらの症状が出てくる人もいますが、症状だけで勝手に判断は禁物です。
普通、注意深く診察をすれば聴診器で雑音が聞こえるのですが、
なかには単なる高血圧(特に最大血圧が高い)として気が付かれずに通院している人もいます。
正確な診断には心臓のエコー検査、特にカラードップラー検査がとても役に立ちます。
この病気には患者さんによって程度の差があり、すぐに手術をしなければいけない人から、
手術をしなくても一生無事で過ごす人までいろいろです。ですから「将来必ず手術をしなければならない」
とは限りません。手術は症状の出方、聴診所見、ドップラー検査の結果などから専門医が検討し、
最終的には心臓カテーテル検査などで判断します。
あなたの場合専門の先生の判断結果でしたら、今後毎年普通の健康診断に合わせて心臓のエコー検査をしておけば
良いでしょう。尚、感染性心内膜炎の予防のために歯の治療、小さな手術や検査を受けるときには
抗生物質を飲んでおいた方が良いと思いますが、
そこまでする必要もないほど程度が軽いのかどうかは今かかっている先生にお伺いしておいて下さい。
たとえ手術となっても一般の手術の費用は保険が効くはずで、しかも月に約54000円以上は支払った分
戻ってきますので一般の家庭では何とかやっていけるのではないでしょうか。。
既に家計がとてつもなく貧窮されている場合には生活保護などの処置もありますので役所で相談して下さい。お金がなく手術を受けれないということは
ないはずです。
(初めての子供が「クレチン症」の2次検査が必要,
「脳障害の可能性もある」と言われて心配でたまりません。私は診察室の外で待っていたので家内しか話を聞いておらず要領を得ません。大丈夫でしょうか?。)。原文は数十行のため( )内に要略
(96/07/12 原文長いため簡略してあります(足立))
96/07/12
さぞご心配のことと思います。
2次検査の結果は連絡ありましたでしょうか?
まずお伺いしたいのですが、1次検査のTSHの結果はどの程度の異常だったのでしょうか?
私は小児科の専門ではありませんがクレチン症については以下のように認識しており,
もしも私があなたでしたら、「直ちに甲状腺ホルモン剤の投与が必要ではないかどうか」
専門医のところに駆けつけて判断してもらいます。
もし信頼できる専門医の判断を得られず「判断に迷うような場合」には
取りあえず甲状腺ホルモン薬の内服を開始させます。
原則的に1次検査(マススクリーニング)で「再検査が必要」との結果が出た場合には
再検査の結果を待たずに即刻甲状腺ホルモンの内服を開始するのが安全です。
あとで間違いだと判明してもその時点で甲状腺ホルモン剤の内服をやめても良いからです。
1次検査の結果TSHの増加がごくわずかで甲状腺ホルモンの測定値も全く正常であれば
様子をみてもよいのですが、強調したいのは
「疑わしい場合や,判断に迷う場合には直ちに甲状腺の薬をのませ始めるのが良い」ということです。
大事なお子さんの診察には,母親任せにせず父親も診察室に入って医師からの説明を聞き,
不明な点はお尋ねするべきであるというのが私の考え方です。
可能性は極めて低いでしょうが,万万が一,
2次検査まで陽性でそれから治療を始めたとしたら脳障害がそれだけ進むわけです。
わたしが親だったらそんなことじっと我慢できません。
「先天性甲状腺機能低下症は、知能障害を残さないためには1日も早く治療を開始すべき疾患である」
というのが現時点での一般的な考え方です。
2次検査で異常が無いことを祈りつつ。結果是非教えて下さい。(06-431-0015 西武庫病院 内科 足立)
96/07/11
耳慣れない病気の名前でびっくりされたのではないでしょうか。
健康診断の診断医からも聞かれているとは思いますが「カンジダ」というのはカビの1種です。
ですから食道にカビが住み着いているわけで,体の抵抗力が弱っているときが多いです。
私達がよくみるするのは強い薬で体が弱っている人です。
治療は「ファンギゾン」などのカビに効く薬を内服しますが,
健康診断でみつかったのでしたら抵抗力を落とす癌などの病気が隠されている場合もありますので
しっかりと信頼できる先生と相談しておく必要があります。
尿検査での「潜血反応」とは尿にわずかの血液が混じっていることを見つけだす検査です。
腎臓、膀胱,尿管、尿道などの病気の疑いもあります。
まず「尿沈さ」という検査は簡単にできますので
これで本当に出血があるのかないのかを確認してもらいましょう。
受診科はまず内科がよいでしょう。
96/07/08
さぞご心配のことと思います。子供さんの緑内障は3歳以下ですと目玉が大きくなりいわゆる「牛眼」という状態になりやすく、わかりやすいのですが3歳を超しますと、視力低下で初めて気がつかれることが多いです。原発性、続発性と大きく原因は分けられますが、いろいろな状態によって引き起こされます。MRI検査は安全な検査ですし、是非やってもらっておくと反って安心です。恐い病気が隠れていないことを確認する一つの方法ですので。緑内障に対しては特殊な病気が原因になっていなければピロカルピンやチモプトールとい
う点眼薬で眼圧を下げるように努力してみて、効き目が少ない場合手術が必要になります
。眼圧は何ミリだったのでしょうか?
お大事になさって下さい。
96/06/27
Fさんこんばんは、
確率の問題になりますのでその人その人の考え方ですが、私ならそこまで話が進んでいるのなら胃カメラを飲みます。
35歳の若さですので胃癌の発生率は40歳以上よりは少ないですしほんの2か月前に胃カメラを飲んだときには異常なしといわれたばかりですので、さらに可能性は低くなります。
健康診断のときにどのようなバリウムの検査の仕方をされたかにもよりますが、単にバリウムの検査といっても専門の医師または放射線技師が丁寧に検査するのと決まった枚数を決まった方向から単に撮るだけというのとではまったく違います。単に撮るだけという
一般の健康診断の方法では当然のこと早期胃ガンを見逃したり、異常でもないのに異常の可能性ありとの結果が随分と出やすくなります。これからは、どうせ受けられるなら「丁寧な検査」のみを受けられるようにお勧めします。
そうなってくると船木さんの場合「極めて可能性は低いが重大な可能性が全くないともいえない」という誠に不明朗な結論だけが残ります。気持ち悪いこと甚だしいですね。「私なら胃カメラを飲みます」とお答えしたのはそういうわけです。
これからはただむやみに検査を受けるというのではなく、本当に信頼のおける専門医を自分の目で探して(いろいろな人の、評判などが参考になります)検査を受けられるようお勧めします。
神戸ということですが、因みに私の両親は神戸にすんでいますが、「日本の名医」に選ばれているJR住吉駅の駅の近くの河原医院(078ー851ー2206)で毎年胃カメラを受けさせています。学者肌のとても信頼できる良い先生です。もしもよろしかったら
私の名前を出してもらっても結構ですので受診してみてはいかがですか。その際は問題のバリウムの写真など入手できたら持参して相談されると良いと思います。診察時間帯などは電話で伺ってから行かれたらと思います。
以上でお答えになっておりますでしょうか?お答えが届いたことだけは確認しておきたいですので「届いた」とのメールだけいただけますでしょうか。パソコン超初心者です。
では、良い結果をお待ちしています。
96/06/27
Iさん、こんにちは。
坊ちゃんのことですが、毎朝服用されているとすれば「抗アレルギー剤」ではないでしょうか。昔は「眠気」、「ふらつき」などの副作用の強い「抗ヒスタミン剤」しかなかったのですが数年前からこの「抗アレルギー剤」が出てきて副作用も少なく長期に服用でき
るようになりました。それでも副作用が皆無というわけにはいかず、たとえば代表的な「アレジオン」という薬では過敏症、眠気、頭痛、胃腸、肝臓、蛋白尿、尿閉、呼吸器、白血球増加などの報告があり、自動車の運転をするとき、高齢者、妊婦、授乳婦、小児は注
意して服用することとされています。しかし副作用といっても服用された方全員に出る訳でもなく致死的な副作用は報告されていないようですし、多くの薬の中では比較的安全なものです。漢方薬も人によってはとても良く効きますし副作用も少ないので試されてはど
うでしょうか。なお、アレルギー性鼻炎に漫然とステロイド剤を使うのは感心しません。
お答えになっているでしょうか。
では、また。今後とも宜しくお願いします。