ものづくり 木材編  ウッドデッキ

工作のおもしろさ
・ ウッドデッキは,私の作ったものの中で最大のものです。家を造るとまでは行かなくても,その完成には多大な労力を必要とします。でも,できあがったときの満足感はひとしおです。自分の作ったものの上に寝転がれるなんて最高の気分ではないでしょうか。
 夏の昼下がり,我が家のウッドデッキは日陰になります。そんなウッドデッキで過ごす時間は格別です。結構広いウッドデッキを作ったので,デッキの端に段差を付けて階段の代わりにしてみました。

工作のポイント
・ ウッドデッキを作る計画をして感じたのは,基礎の工事がとても大事だということです。基礎がゆがんでしまっては,上にいいものはできません。と偉そうなことをいっていますが,実は, 基礎に関しては知り合いの専門家にお願いしました。自分で引いた図面を業者さんに持っていっ て,何度か検討した後,束石(つかいし)の位置を決定しました。今回製作したデッキには27個の束石を使っています。この束石はホームセンターで800円前後で購入できますが,束石の下に入れる砕石やコンクリート,工賃を含めて1個について倍のコストはかかりませんでした。
・ 材料はウエスタンレッドシダーの2×4,4×4,2×6を中心に用いました。ベイマツなどの2×4の方がはるかに安いのですが,自分で作るわけですから,いい材料を選びたいものです。ウエスタンレッドシダーは虫に食われにくく腐りにくいという特徴を持った木で,赤みがかった色をしています。近くのホームセンターを何件か回りましたが,ダイワハウス系のロイヤルホー ムセンターが,品揃えが豊富で値段も安かったのでそこに決めました。あらかじめ必要な本数をお店に伝えておいて,お店の軽トラックを借りて3往復しました。軽トラックは時間を制限して無料で貸してもらえます。
・ 材料が届いたら,まず塗装をします。使ったのはアサヒペイントのガーデニングカラー(木部 保護水性ステイン)のチークという色です。
・ 束石の上に立つ束は4×4を用いました。4×4は電気丸ノコを2回使わないと切断できないので,27本もの束を同じ長さに切るのは大変だろうと店長さんに相談すると,同じ長さに切っておいてくれるとのことでした。大量に木材を買ったので,工作費はサービスしてくれました。
・ 束のわきに2×6の根太をつけて,その上に4×4のデッキ材を渡しました。用いたコーススレッド(粗目造作ビス)は,根太の取り付けには長さ90ミリのもの,デッキ材の取り付けには長さ75ミリのものです。デッキ材は初めの1本は家屋と直角になるように気を遣いましたが,後は最初に固定したデッキ材と,次にとめるデッキ材の間に5ミリの板を挟んで,デッキ材を固定し終わったら板を抜くという作業を繰り返しました。何かの本で読みましたが,デッキ材とデッキ材の間隔はハイヒールのかかとが挟まってしまわないくらいがいいとか。デッキ材が全部張り終わった後で,デッキ材の端の長さを電動丸ノコで切りそろえ,わきからカバーを付けます。
・ デッキ面は奥行き2.4m,幅8mという広さがありますので脇に段差を付けて,階段を作りました。
・ 最後にデッキ面を塗装して完成です。塗装をする前にオービタルサンダを使ってデッキ材をみ がきました。この作業を省くと,仕上がりに大きな差がでます。
・ ウッドデッキの製作になくてはならないのが電動丸ノコとドリルドライバーです。特に,ドリルドライバーのバッテリーは,この作業に関しては2個必要だと思います。そうすれば,ドライバーが回らなくなってしまった後,充電が完了するまでの間,待つストレスを感じなくてすみます。

参考文献
・ 日曜大工で作る夢のウッドデッキ  藤岡 等−著  山海堂
 洋書でウッドデッキを扱っている本は結構ありますが,日本語のものとなると限られます。洋書の場合,住宅環境とか,パーツ類も日本のものとはちょっと違っていて(シンプソン金具はホー ムセンターでも手に入るようにはなりましたが),やはり参考にするならこの本だと思います。
・ ドゥーパ 1998.October
  男の手作りライフマガジンと銘打った雑誌。参考になる記事が多数あります。この号では,ウッ ドデッキ作りの特集を組んでいました。

・ 束石の位置の平面図へ