貧乏:
 学生時代,サークルの後輩の所で色々やりながら話し込んでいた時の事。
その後輩が「僕,貧乏人って嫌い」とのたまう。その後輩は確かに金回りは
良かったが,人は悪くないので意外な事を言うもんだと思い「なんで?」と
聞き返した。「だって,金が無い人間ってすぐ嫉むんだもん。金が無い事は
別に恥でも無いのに」…なるほどね。

 まぁ金が無ければ金持ちを嫉み,才能が無ければ天才を嫉み,容姿悪けれ
ば美男美女を嫉みというのが人間ですわな。ただ,そういう人間自体は僕も
くだらない奴だと思うわけで,実際,人の事を嫉む暇があったら何か方法を
探した方がよっぽど良い(容姿はどうしようもないか?)。別の友人も曰く
「金があれば不幸は追い払えるが,幸せにはなれない」。こうやって思い返
すと,精神的に強い人間が周囲に多かったような気がします。「無いものね
だり」をするより着実に自分の身にしてゆくタイプの人間ですね。

 当時,500円で次の振込まで,あと一週間生きていないといけないという
暮らしを送ったりもしたので,僕も貧乏ではありました(笑)。その時は,
インスタントラーメン数袋とキャベツ半玉を買って食い繋いだっけ。もっと
長期的に飢えている人が世界にはゴマンといるんだからこんな程度じゃ死に
ゃしないという気軽な動機で別に金を借りる訳でもなく過ごしたんだけど,
今となっては忘れられない思い出。

 さて,前出の後輩に「それが人間ってもんじゃない?」みたいな話をして
いた所,ふと「そういや,○×さんってそういう所ないですねぇ」と言われ
た(爆笑)。「貧乏なのにってか?(笑)。ワシは別に人の物を欲しがらな
いだけ,嫉む必要が無いだろ?」と切り返したら何だか感心されてしまった。


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