THE Oによせて
THE Oは、厳密にいうと睦月の作品ではありません。
Y高校演劇部で、演劇コンクールに、出場する際、たしか部員全員で
脚本を書いて持ち寄ったときに、原案として睦月が提出したものです。
(実は、助っ人部員として当時睦月は在籍していました。)
そのとき提出したものは、脚本と言えるような代物ではなく、
タイトルもなければ、一応完結はしているものの上演すれば
ものの五分程度で終わるようなものでした。
結局、先輩方にタイトルをつけていただき手直しをして頂き、
なんとか形にはなったのですが、
最終的には没。幻の脚本で終わるはずでした。
しかし、Y高校で埋もれていたこの脚本を、N高校演劇部のYさんがが拾って下さいました。
そして、その脚本はN高校で日の目をみたのです。
結構、お気に入りだったこのお話をYさんに拾って頂けたことは、
今でも大変感謝しています。ありがとうございました。
しかしやはりまったくの素人の書いた脚本でしたので、かなりの
手直しを必要としたと思います。そのあたりかなり面倒くさくて大変な作業だと
と思いますし、ご迷惑もかけたことでしょう。
それほど、たいした原案を出したわけではなく、ましてやY高校で手直しを入れた時点で
睦月の考えていた話とはかなり変わっていたのですが、やっぱり愛着があることには
変わりはありません。
そこでですね、当時の原稿は手元にはないのですが頭に残っている、風化しつつある
THE Oを脚本と言う形ではなく小説にして書こうとおもったのです。
ですから、N高校が上演したものとも、Y高校がお蔵入りしたものとも
かなり違うものになってしまうと思います。
実際、睦月はN高校で上演されたTHE Oはみていません。
脚本では、見せ場の部分も睦月が考えたものではありませんので、
知っている方は、少しご不満があるかもしれませんが、これが睦月が
提出した、THE Oの原点と温かい目で見守っていただければ幸いです。
最後に、今もTHE Oは、N高校の演劇部でリメイクされ上演されることもあるそうですし、
またN高校の当時のOBの方々が現在、劇団「うんぷ・てんぷ」を
結成され、活動されています。願わくはいつか「うんぷ・てんぷ」で、
N高校バージョンのTHE Oが上演されることを願っています。
それでは睦月バージョンTHE Oをお楽しみ下さい。
20000530