ノロ川:桃洞沢遡行・赤水沢下降山域 森吉山
〜2006夏山登山隊前半〜
2006/7/14(金)〜7/15(土)
メンバー:Sさん、Goroちゃん
注意:この記録についておきたトラブルについては、
全く責任を負えませんのでご了解下さい!!

今年の夏山登山隊は、尾根歩きだけでなく、沢遡行をはじめて計画。
更に、はじめての東北の沢デビュウ!!です。


7/14(金) 夜出発
ここのところ、天気予報が悪い。まぁ、所詮、梅雨ですから。。
増水してダメだったら、滝見物&温泉ツアーだなぁ
ということで、またも、東北道を北上する。
いつもの事ながら、助手席と後部座席はビールをプシュッ!で大酔っ払い!!
北上ジャンクションから秋田道に入る
7/15(土) 晴れのち雨
五城目八郎潟ICを降りて、森吉山方面に向うと、青空が見えてくる。
「予定を変更して、今日、沢行かない?」
寝不足だけど、なんとかなるべぇ 、と予定を変更する。
途中、阿仁前田の駐在所に計画書を投函し、
森吉ダムの大規模工事現場の中を通過し、鳥獣保護センタまで入る。

歩きはじめは、気持ちの良いブナ林を進み、
赤水分岐を過ぎると、道は直ぐに、沢沿いになった。
沢を横断する丸太が設置されているところで、沢仕度をして、沢に入る。

はじめから、ナメナメで興奮の連続!!
右に曲がると、それはあった。
「やっぱ、すげぇー!!」
桃洞滝だ。水量も多いし。うーん。絶句 しばらく撮影タイム。
話に聞いていたように、左岸沿いにステップが刻んであり、それを使って越える。


ご存知!!桃洞滝

Goroちゃん桃洞滝のステップを上がる

その上もナメの連続で、沢幅が広く、開放感が桁違い。


支流の連漠帯


この開放感!!2段10mの滝

支流にも、ミニ桃洞滝がかかっている。
2段10mの滝を右壁のトラロープを使って越えると、

2段10mの滝上もナメです

829m峰の分岐。 ここは、左股に入るはずだが、
右股の本流側にピンクテープがついている。
コンパスを出して、読図したが、
どうみても左ということで、左をすすむ。
(あとでわかったことだが、7月末のアドベンチャーレースの
コース案内だった)














左股に入ると、ところどころ、流木や潅木がうるさくなる。


先頭を歩いていたGoroちゃんが、
「くっ!! くっ!!」
「何?」
「熊ぁーーーっ!!」
「げっ!!」
「水芭蕉のところから、 斜面を逃げていったぁー」
「げっ 、げっ、 げっ!!」
そういえば、
水芭蕉が荒らされてるところが続いてたけど、
熊が食べてたのか。
刺激しないように、
速やかに、
走るように通過する。

雪解けによる倒木などを越えながら、
ひたすら詰める。
傾斜のあるナメを通過すると、
蛇行する森の中の小さい流れになり、
厭きがくるころ、やっとコルに出た。

コルからは、赤テープに導かれ、斜面を強引に50m程くだると、
沢におり、この沢沿いに赤水本流へ下る。
この支流は、
滑り台のようなナメが延々と続くのだが、
ところどころ傾斜が強くなり、
フリクションだけでは、とまらない。
潅木につかまりながらの下降になる。

やっとくだりついたところは、
本流が、森の中に段差の少ない滝をかけた、
気持ちのよい場所だった。

ここからは、
兎滝だけ注意すれば、ルンルンで下れるはず。
と思って、出発するが、直ぐに、トンでもないことが判明する。


赤水沢本流合流地点

ルンルンで下る

4m程の小滝を左岸のステップを使って下る。
「おーい!! おーい!!」
「何?_ちょっと、今シビアなところ降りてるから」
降りてきってから
「何?」って聞くと、
「ここ下れないよぉ」
「そういえば、シビアだなぁ。スタンス指示できるから、降りてみてくれ」
なんとか、ここはクリア。

続いて、
「あれ?ここどうやって下るの?」
「練習がてら、ザイル出しますか?」
で5mの懸垂下降。
ライン取り悪く、しょっぱな振られてギクッとする。

次も、
「これこそ、どーすんだ?
もしかして、倒木を使って下る滝かなぁ。倒木ないじゃん!!」
滑り降りるしかないねぇ。
トップのSさんに、お助け紐を使うが、
最後まで届かず、釜にボチャーン!!
結局、後続も急な滑り台をボチャーン!!
滑るというより、軽い滑落じゃないの?
怪我なくてよかったぁ。

10m2段の滝も、懸垂で下って、
釜の深い小滝も、何とかクリアしたけど、
Sさんは、ここで、泳いで携帯をオジャンにしてしまう。


兎滝 Sさん ピース

いっぱい、いっぱいで、やっと兎滝到着。
「でけぇー。高けぇー。これ下るの?」
「支点、どこでとるのかなぁ?」
メジャーな沢なので、
どこかに明瞭な支点があるはず!!
と探しまわるが、無い!!

左岸の小潅木の根元に、
腐りかけたシュリンゲを発見。
そこに、新しく支点を設置する。
この支点工作に、時間を食ってしまった。
小雨も降りだす。 頼りなげな支点で、一段下り、
しっかりした支点でもう一段下って、 やっと兎滝下降成功!!
釜を回り込むのに、流心を越えるところで、
Goroちゃんにお助け紐を貰う。






しばらく行くと、木にプレートが打ち付けてある、玉川分岐

この先は、特にシビアなところもなく、天国ナメが続く。


癒されますねぇ

踊る天国ナメナメ


おおきな流木が、沢の真ん中にあるところで、休憩。
やっと、ビールタイム!!
ここで、下から上がって来た、仙台のパーティーと交歓。
スパイク付き長靴だ。
兎滝まで行くとのこと。


まだ続くナメナメ

登山道沿いの存在感抜群のぶな


まだ、ナメを下っていくが、
禁猟区のせいで、魚影が濃い。
プールのような箇所を、右岸をヘツッテ行ったが、
その先で、水深が限界になり、左岸にあがり登山道に出た。
プールの左岸に、トラロープがあったので、
あそこで、登山道に上がるのが正解のようだ。

赤水分岐で、ジョギングシューズに履き替え、
ブナ林の中を鳥獣保護センタに戻る。

鳥獣保護センタを見学し、
管理人さんと、玉川への道の由来、湯ノ岱の鉱山、森吉アドベンチャーレース、熊遭遇の話などをする。
今年は、熊遭遇が多いとのこと。



大飛切!!









買出しは、
『米内沢ショッピングモール』へ、
一泊目は、道の駅『阿仁』にお世話になる。
夜は、やっぱり、地酒です。
美酒王国之権威【爛漫 大飛切】!!


夜、携帯で自宅に電話すると、
「もー!!
ビックリするじゃないの!!
また警察から、
電話かかってきたのよ!
変なことしないで!!」
と山の神より、叱られる。

なんと、計画書を出したので、
下山確認で、警察からご丁寧に、自宅に電話が入った模様。
でも、
変なこと?
しているような?
していないような?

コースタイム:鳥獣保護センタ6:45→7:20赤水分岐→7:35入渓7:40→9:00左股分岐→10:10コル→10:45赤水本流出合11:00→13:05兎滝上→14:00流木のあるところ14:15→15:00赤水分岐15:10→15:50鳥獣保護センタ



<コメント>
癒し系の沢でも、東北の沢は、スケールが違って、手ごわかった。
遡行より、下降に思いのほか時間がかかってしまった。
都心近郊の沢のように、ハーケンべた打ちはありえましえーん!!
支点は潅木多用です。本当に、心臓に悪いなぁ。