三面〜相模山〜天狗角力取山〜大井沢
山域 朝日
2000/7/20(木)〜22(土)
メンバー:Goroちゃん
注意:この記録についておきたトラブルについては、
全く責任を負えませんのでご了解下さい!!
ついに憧れの相模尾根に挑戦。休暇の日程、体力ともに、今年がチャンスだった。
久し振りの長時間の登りを、小屋泊りにてめざす。
後半、アクシデントの為、障子ケ岳をカットせざるを得なくなった。反省m(..)m
7/20(木) 晴れ
平四郎沢の一本吊り橋を渡る
三面小屋でくつろぐ
今日は、三面小屋泊りの為、余裕をもってアプローチ。新潟までの新幹線で、入山祝いにビールで乾杯。昼に村上駅に着く。駅前の食堂で腹ごしらえし、瀬波タクシーにて、奥三面先の林道終点まで入る。タクシー運転手も行ったことが無いらしく、工事のダンプ運転手に聞きながら進む。途中でメーターを倒してくれたので、¥8530で済んだ。林道終点には、車が2台、その上の広場にも3台程駐車してある。入山ノートを見ると、2パーティほど入山している模様。歩き出してすぐに、下山してくる単独行者に会い、三面山岳会の方が、登山道の草刈りをしてくれているとの情報を聞く。林道が終わると、樹林帯に入り、栃の大木やブナの大木のなかをすすむ。初めの一本吊り橋(平四郎沢の吊り橋)を渡る。実物はさすがにスゴイ。とにかく渡っているときは、もう命預けるしか無い状態だった。二本目の吊り橋があったところは、鉄のりっぱな橋に変わっていて、渡って直ぐのところの草むらの下から出ていた水がおいしかった。三面小屋は、林からでた広場に立っていて、地元の方が、こまめに大切に管理していただいている様子で、気持ちよいところだった。小屋の廻りでミズをとって汁の実にした。夜は、貸し切りになったので、小屋の入口の階段の上で、星を眺めて酒盛りとなった。時々、ホタルも広場を横切った。うまい酒となった。協力金¥500×2名分を投入。明け方、蚊取り線香が切れて、蚊の襲来で目覚める。
コースタイム:東京8:24−上越新幹線→10:46新潟→11:56村上12:30−タクシー→13:50林道終点13:55→14:41平四郎吊り橋手前14:51→15:50三面小屋(泊)
7/21(金) 晴れ とにかく暑い
三面小屋脇の一本吊り橋
沼倉山よりの大上戸山:まだ遠い
北寒江山手前のお花畑
北寒江山よりの相模山
今日は、今回のメインだ。がしかし、昨日お酒がおいしくて飲み過ぎたようで、二日酔い気味での起床となった。まず、対岸に一本吊り橋で渡る。昨日に続いての、二回目とは言え、こちらの方が高度といい、下の川の流量とはるかに上で、恐い。と言っても、緊張してもしょうがないので、吊り橋を信じて渡るしかなかった。渡りかえしてから、急登がはじまる。草刈り隊のおかげで、道は良い。まだ、早朝なのに暑い。すぐTシャツがびっしょりしてくる。道陸神峰小屋は情報通り、全く露もしのげない状態だった。道陸神峰で、行く手の展望が開けるが、大上戸山は遠いし、相模山は、はるかかなたで、雲の中である。鶴の一声の上で初めてヒメサユリを見る。大上戸山テント場で、給水。雪渓がたっぷり残っていて、水場までで下るのにストック等あった方が良い。ここに、三面山岳会のものと思われるテントが張ってある。やっと大上戸山に着いたが、まだまだ相模山は遠い。暑さも厳しく、熱射病にならない様に、ペースを上げず、黙々とすすむ。休憩の度に、タオルの汗を絞り、Tシャツの汗も絞り、水を補給する。稜線に忠実トレースしていく道なので、アキレス腱を思い切り伸ばしての登りが続く。遠山を下ったところで、三面山岳会の4名の草刈り隊が下ってくるのに会う。お礼を言って別れる。とにかく頭の下がる作業だ。やっと相模山通過。もう惰性で足をすすめているだけの状態。善六ノ池はまだ雪渓で、池の程をなしていない。北寒江山への今日最後の登りをつめて行くと、登山道の両側にヒメサユリの花が迎えてくれた。北寒江山15:15到着。約10時間を費やした。とにかく疲れたが、達成感は大きかった。狐穴小屋に行くと、小屋が新しくなっていたが、もっとビックリしたのは、ひとの多さで、私達は、管理人さんの部屋にお世話になったが、55名の宿泊者だった。通常、縦走者は泊まらないポイントと思っていたが、団体が入ったらしく、ここもメジャーな小屋との認識を新たにした。
コースタイム:三面小屋出発5:20→5:55
521m
上6:10→6:55道陸神峰手前7:10→7:38道陸神峰→8:05鶴の一声上8:30→9:15沼倉山9:36→10:15大上戸山テント場10:35→11:05大上戸山11:25→12:10遠山を下った鞍部12:30→13:05相模山手前13:25→14:00
1606m
ピーク14:25→15:15北寒江山15:30→15:46狐穴小屋(泊)
7月22日(土)晴れのち時々小雨
高松峰下部からの天狗角力取山(真中)と障子ケ岳(左奥)
二ツ石山からの以東岳からオツボ峰の稜線
今回の底がはがれた靴(翌朝撮影)
障子ケ岳敗退のアクシデント発生!!
今日は、下りだから幾分余裕がある。と考えて、トラバース道から二ツ石尾根に出たとたん、トレースする道がアップダウンを繰り返しながら行く手かなたに天狗角力取山と障子ケ岳につながっており、下りではなく、縦走だということがわかる。昨日の小屋の混雑はうその様に、この尾根に入って来ているパーティーは全くいない。左手に深い谷をはさんで、以東岳や、オツボ峰、エヅラ峰のバットレスを眺めながら下って行く。オバラメキ付近の下りで、倒木が斜面にあり、悪いところがあった。この辺から、ザレテいて、トラバース気味の下りが多く、常に、木や、笹を掴みながらすすむ。あまり、人は入っていないようだ。登りの単独行者3人とすれちがう。天候はあまり良くなく、おかげで、昨日の様な暑さは無い。主稜線は、8時過ぎには、雲の中に入ってしまった。ウツノシマ峰手前で、Goroちゃんが不注意から滑ってしまい、手に軽い怪我。昨晩、足を伸ばしてやすめなかったので、寝不足で、ボーっと歩いていたとの事。天狗角力取山に着いたが、小雨もちらつきガスッて来て、展望は全く無い。さあ、障子ケ岳へと歩き出したとたんに、今回最大の事件が発生。何と!!右の靴底がはがれたのだ。少し前から、ソールの隙間が気になっていたが、呆然としてしまう。この時点で、障子ケ岳は遠くなり、無事に最短で下るコースに変更。幸い、はがれたのは、カカトのほうだったので、予備の靴紐で、アイゼンの一本締めの方法で縛って下る。粟畑の山頂を通らないコースをすすんだが、すぐに大きい雪渓があらわれて、向こうの取付きが不明なので戻る。粟畑のピークを通過していく。障子ケ岳方面は、草刈りをしている様子。竜ケ岳付近、枝や幹の曲がったブナの大木の林が続く。上の水場付近、ミズバショウが咲いている。ヤマウドもあり、山菜取りが旬の様子。この辺から、通り雨が時々ある。下の水場で、たくさんの人に出会う。天狗角力取山までは、登山者や山菜取りの人が随分入っているようだ。バカ平はぬかるんでいて、長かった。ここで、左の靴底もはがれた。思ったより、時間がかかり、林道にでる。大井沢川の橋は流されていて、この先林道は入れない。暑さの中、林道歩き1時間で、大井沢の民宿「加登屋」さんに着く。夕食は、岩魚や山菜、蕎麦を堪能した。夜は、風が通って涼しかった。翌朝、月山口のバス停まで、送って貰う。
コースタイム:狐穴小屋出発5:10→6:00オバラメキ付近6:15→7:15二ツ石山7:34→8:20ウツノシマ峰手前鞍部8:43→9:34天狗角力取山9:45→10:45竜ケ岳上11:00→11:38上の水場11:48→12:36林道が見渡せる大木の下12:50→13:40林道13:50→14:40民宿「加登屋」(泊)
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<コメント>
思っていた以上に、ハードなコースで、相模尾根だけでなく、二ツ石尾根の道の悪さは予想外だった。靴底がはがれるというアクシデントも、何とか乗り切り、無事下山できた事に感謝しよう。朝日連峰の奥深さが印象に残り、忘れられない山行のひとつになった。