5-Valve Parallel-Twin Owners Club "10VALVES"
ツインに寄せる思い
西日本支部 X006:前田孝
- 中学生になった頃にCB750が誕生したと思うがあまり見ることはなかった。
- その時期には、近所のおにいさんが乗っていたXS−1のバーチカルツインから伸びるキラキラしたクロームメッキのエキパイに、心惹かれるものがあったように思う。道を走るツインの音に、すごいなー、乗りたいなーと思った事もある。実際に16歳で免許を取得した時、乗りたかったのはツインだった。高校生程度の貯金で、高価なツインに乗れるはずもなく、中古の単気筒がめいっぱいだったけれども、いつかは、エキパイのカーブがきれいなツインに乗るんだと思っていた。
- 大学になり、バイトをして買ったのが、CB250というボロボロの中古ツインであったけれど、六甲山に走りに行き、小さなコーナーの立ち上がりで、タカタカタカッと、いい音を出して、音と鼓動を求めて何度も、その道を走った。 友人の、750クラスの多気筒(CB750F,GT750)にも乗ったが、心はときめかなかった。2次曲線加速は、マッハ500で死にそうだった。そんな時他の友人がTX750を貸してくれた。なんというバイクだ。心と右手とが思うとおりになった。開けた瞬間に、ドッと出て、こいつは自分にぴったりだと思った。
- そして、しばらくして、国内からビックボアツインは、消えた...。
- 度重なる転勤の住宅事情で、丘の上の階段があるアパートに住んだ。大排気量では階段を上れないために、つまらないけど、小排気量off車に乗っていた。ある日、知らないうちに、Over750販売が解禁されていた。目を皿にして探すと、あのTX750のヤマハからTDMというのが出ている事を知った。
- あの時の、何かを求めて、TDMにしようかと何度も悩んだが、XSやTXのイメージではなかった。なによりも、階段が障害であった。やっと、自分の家を持ち、駐輪場も完備した時、何にしようかと思ったが、大型復帰の乗りやすいバイクとして、面白くないと思っていたCB750(RC42)を買った。操縦安定性はバイアスタイアの比ではなく、ディスクブレーキも昔の比では無いくらい良かった。こいつは、いい相棒だった。しかし、唯一の不満は、クランクマスのジャイロ効果で、軽快さが無い事だった。そこに、ニュースが飛び込んできた。ヤマハが、TDMエンジンでスポーツ車を作っている....。スクープの乗っている雑誌を、全冊買った。発売前のインプレッション記事を全部読んだ。........これだ!こんなやつが欲しかったんだ。記事を読みあさって、妻に、どーしても欲しいから、買い換える宣言!こんなことで、滋賀県1号車を手に入れるはめになってしまった。乗った。開けた。TXを思い出した....。どんなことがあっても、こいつは手元に置いておこうと思った。
- 他のが、欲しくなっても、こいつだけは、いつも手元に置いておこうと思う。
10VALVES Web Master : Hisatoshi OHKUBO