私の名前はシヌヴィオ。サンドリア出身のエルヴァーンだ。
 元は名門騎士の家に生まれたのだが、父上がナニでアレだったために、現在実家はお取り潰し、何故かヒュームの妹とタルタルの弟がいる。ヒュームの女性に手を出したのはまだ良いのだが(かの冒険家アイアンハート氏もエルヴァーン女性を口説いた挙げ句、ちゃっかり子供まで作っていたことだし)、
 タルタルの女性はちょっとやりすぎではないのか。父上。
 そのせいか、弟のでちでちは、大人になったらエルヴァーンになるのだと信じて疑っていない様子だ。
 でちでち、お前はもう立派に大人でそれ以上はどう頑張っても背は伸びない。
 見ていて私は胸が痛い……(いや、突っ込むところはそこじゃない)。
 騎士などと言っても所詮中身は……、私は父の背中を見て育ち、すっかり騎士業に嫌気がさしてしまった(全国の騎士の皆さんごめんなさい)。
 そして、私は今、農夫をやっている。





 表に出て冒険をするわけでもなく、モグハウスにこもって日がな一日植物の世話をしている。
 そんな私に、ある日嘘のような出会いがあった。
 彼女の名前は、観月(Mizuki)。ミスラの冒険者だ。
 レベル3だという彼女は、私のレザー装備がいいと褒めてくれた。これは妹の見立てたものだったのだが……。





 彼女は栽培に興味があるという。栽培なら私の専門分野だ。私なぞ、レザー装備を着ていても農作業しかやっていないのだから。さっそく植木鉢を分けてあげることにした。
「シヌヴィオさんは今、レベル7なんですね? 私のレベルがもう少し上がったら、一緒にパーティを組んでもらえませんか?」
 パーティ!?
「しかし……私は戦闘経験がほとんどないから……、ミズキさんに迷惑をかけるかもしれないな」
「大丈夫ですよ、私も似たようなものだし(にこ)」
 再び剣を持つ日がくるのか、この私にも(切っ掛けが女。血は争えないらしい)。



 レベルが上がり、レザー装備を着るようになったミズキさんと私は、約束通りフィールドへ出た。同じ戦士とはいえ、彼女は女性。
 私が護らなくては!(萌)(やはり父親似である

 そこへ、悪魔の使者がやってきた。
 白髪のミスラ。初期装備に剣と盾だけを帯びた、彼女はその日獣使いだった。
 彼女の名は町子(Machiko)。
 正真正銘の、ネカマ

町子「あれーシヌヴィオじゃん、何やってんの?」
シヌヴィオ「町子たんこそ何やってんのよ。黒上げてたんじゃないのかよ」
町子「仕事忙しくってさー、ソロでもレベル上げできる獣やろうかと思ってえ」
シヌヴィオ「見るたびにジョブ違うよな、君」
観月「あの……シヌヴィオさん、この人は?」
町子「あ? 私? 私、こいつのコレ!(小指立て&ニヤリ)」
シヌヴィオ「…………ッ!!!!????
町子「もー浮気はめーなのよ。ダーリンったら! 観月ちゃんだっけ? こいつすっごいスケベだから気を付けた方がいいよ、ほんと!」
観月「…………(沈黙)」
シヌヴィオ「お前なああああ! 言うにことかいて………」
町子「じゃあまたあとでね、ダーリン(はぁと)

 町子は言いたいだけ言うと去って行った……。
 あとには静かな。
 夜明けのルフェ湖のようにひたすら静かな沈黙だけが漂った………。

 観月さんが気を使って明るく話し掛けてくれる。
観月「あ、なんか、賑やかで楽しそうな人ですね?♪」
シヌヴィオ「あいつ……男なんですよ。中身」
観月「え?」
シヌヴィオ「いやだから、ネカマだから。なんかああやって人からかうの好きな奴で−−」
観月「……………(不信)。今日はもう、帰りましょうか」

 あああああ、墓穴!? 墓穴!?



 沈黙が痛い……。私達は黙って門を潜った。
 するとそこにはまだ、町子が!!!
町子「もー、ダーリン待ちくたびれちゃったあ。いつまで浮気してるのよお
シヌヴィオ「(こいつ………殺す!)町子たん、何わけわかんないこと言って…」
町子「私準備完了なのにー(おもむろに装備解除。)」
観月「………!?」
シヌヴィオ「お前公道で何脱いでんだ!!
町子「えー、シヌヴィオこういうの好きじゃん。いつもリクエストにお答えする健気な女なの、わ、た、し♪」
 凍り付く空気。
観月「あの……私、ここで失礼しますね。それじゃあ、また(走り去り)」
シヌヴィオ「ああああああ! み、観月さん!!!
 後ろで爆笑している町子。
 走り去る観月さん。




モーグリ:御主人様……どうしたクポ……。御主人様が植木鉢に種も捲かずにぼんやりしてるなんて、一体何があったクポ……。
シヌヴィオ:知っているかい、モーグリ。フレンドリストから削除されるとね、その日から彼女の名前は、私のフレンドリストでは常にオフラインになってしまうんだよ……ふふふ……明日からいつログインしても彼女の名前はオフラインなのさ……
ふ、ふふふふふ………
モーグリ:……僕もモグハウスで働いて長いクポ。御主人様みたいなパターンは何度も見たクポ。……元気、出すクポよ?


 私を慰めてくれるのは、モグハウスにいつも浮いている小動物だけらしい。






 翌日、私は観月さんの誤解を解こうと、ロンフォールへ彼女を探した。
 幸いなことにフレンドリストはオフラインではなかったのだ(涙)。彼女へテルを送る……すると、ややあって、変わりない返事が。
観月「こんばんは^^」
シヌヴィオ「今、ロンフォなんだ? そっち行ってもいいかな?」
観月「あ、えっと、今ちょっとPT中なのでごめんなさい、忙しくて……」

 やんわりと拒否。







 気がつかなかったが、彼女はすぐ側にいた。

 男連れだった。











 町子ぶっ殺す。









 ……この物語はフィクションであり……(笑)。
 えー、ある日ロンフォにいる観月たんにテルしたら、いつも話題に出る私のフレンドのネカマ町子たんと偶然会ったとおっしゃるので、合流したときの写真が途中からの写真です。このとき町子の奴は観月たんにどえらいセクハラをかまして、私のヘイトを上げ、彼女に苦笑されていた。町子曰く「本当に女の子だったんだ、ごめんね(汗)」←ミスラは全部ネカマとでも思っているのか。大馬鹿者!
 うちのメインキャラはでちでちですが、観月たんと最初にお友達になったのは、農夫やってるシヌヴィオでした。「シヌヴィオさんて、かっこいいですよね」とか言われて、奴はまじでいい気になってました(笑)。
 スタートダッシュの遅さか要領の悪さか、モタモタしている内に、本当に他の男に情熱的にかっさらわれた模様。……泣くな、シヌヴィオ。お前には町子たんが(死)。

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