「1999.10.16(土)」・孤独な人々。
最近ビートルズの「イエローサブマリン〜ソングトラック」というリミックスCDが発売され、私も早速入手しました。「サージェントペパーズロンリーハーツクラブバンド」のボーカルがスピーカーの真ん中から聞こえるようになっていたり、ファンには嬉しいCDです。 さて今日はビートルズの音楽とはちょっと離れた話ですが、この「イエロー・・・」にも収録されている「エリナーリグビー」という曲にまつわる、私の最近の出来ごとを一つ(河童星人街で呼び止められシリーズ?)。 この「エリナーリグビー」という曲、それまでのビートルズのラブソング等とは趣を異にして、詩の内容は、孤独というか、どちらかといえば悲惨な人々のことが歌われている、実に寂しい歌であります。
先日仕事からの帰宅途中、多摩川の是政橋という橋の歩行者専用の橋を自転車で渡っている時でした。
その男性との距離が更に近付くと、視線があってしまい、「あ、くるな」という感じがして、正直ちょっとまずい、と思ってしまいましたが、まあやり過ごしてしまおうと思い、その男性の横をすり抜けようとした瞬間、案の定、呼び止められてしまいました。 私は仕方なく自転車を止め、彼の発言内容に耳を傾けました。質問内容はこんな内容でした。
男性は、ちょっとがっかりしたような素振りを見せつつ、去り際に、更に『当方の進行方向は間違い、多少落胆を覚えた。しかしながら、これから向かわんとする川崎には、程なく到着できるはず、それも小一時間程で到着できるはずであるが、貴君はいかが考えるか?』という意味のことを聞いてきました。 ここ是政から川崎までは20〜30キロあり、何しろ隣の県だし、到底徒歩で簡単に到着できるような場所ではありません。当時男性はもちろん徒歩で、もし徒歩で川崎に行くと考えているなら、日が変わってしまうし、もしかしたら電車で行くつもりなのか、それなら南武線の駅が割と近くにあるので、そちらの方向を指示したほうが良いのかなと考えた私は『貴君はもしや、電車を使用しようとお考えか?』という内容の質問をしました。 しかし男性からかえってきた答えは『当方の交通手段はあくまでも徒歩である』という内容のものでした。男性は川崎への距離感が全く無いようで、そこから2〜30分も歩けば到着できると考えているようでした。 更に男性は自分の考えの正しいことを私に確認してきましたので、私は多少驚愕しつつ、『貴君のこれから行なおうとしている行動はかなり無謀である。川崎は貴君の考えている程近隣にある地域ではない。もし仮に貴君が徒歩でそこまで行こうと欲しているのならば、その全行程は夜を徹したものになるであろう』 という意味のことを言いましたが、男性はもうすでに私から離れたところにいて、更に落胆したような姿で私の発言をきくともなく、去っていくところでした。
「本当に川崎まで行くのだろうか?マジで歩いたら絶対明日になっちゃうし、途中でお腹もすくだろうし、ちょっと厳しいよな」私は思いました。 川崎の堀ノ内といえば、有名な風俗街です。しかし、電車にも乗れないようなあの男性が堀ノ内で遊ぶ金があるのか?一体堀ノ内で何をしようとしているのか? そして、私は敬愛するビートルズのある曲のフレーズを思い出しました。
そういえば、あの男性はどこから川崎に向かおうとしていたんだろう?
きっとその男性は、見た目で判断してはいけませんが、おそらく孤独な放浪生活を送っていると思われます。
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「1999.10.15(金)」・ISDN。
ISDNに切替ました。
私はメインのMacに加えハンドヘルドパソコン(カシオペアA-60)もあるので、将来性等考慮し、DSU
内蔵のダイアルアップルーターの接続方法に決めました。これなら、現在の回線をISDNに切り替えるだけで、新規に購入する機器はこのルーターのみ。モデムがルータ−に変わっただけです。
さて肝心の速度ですが、実は今の28Kモデムを56Kにバージョンアップしようとして、実際それに換えてつないでみたところ、どういうわけか、28Kに比べ格段に遅くなってしまい(未だに原因不明ですが)、結局元の28Kモデムに戻した経緯があり、接続にはやや不安がありました。 結果、ISDNに切換えて、つないでみたところ、速い!体感速度がやはり2倍くらいは速くなっているようでした。これで電話料金等が月1000円程度の違いなら、切り換えて正解だな、と思いました。
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「1999.9.9(木)」・白季千加子。
東京に来て10数年以上たちました。
社会人になって精神的にも余裕が出てきて、大人になるにつれ次第に郷愁というものを意識的に考えるようになった時、ふと、「そういえば「港町あたり」っていう良い曲あったよな」と思い出し、当時のカセットをひっぱりだし聞いてみたところ、実に懐かしく、いいしれぬ感動を覚えました。私の故郷も実は港町で、この歌のイメージにはのせやすいものがあります。 その時は、もうすでにCDが主流になっていて、昔の名盤も次々と復刻してきていたので、当然私は、この白季氏の作品も市販されているものと思い、CDショップを捜しまわったのですが、なんと全然無い!白季のしの字も無い!どうやら業界的にはマイナーなアーチストの扱いを受けているような感じなのでした。 これはどうしたものかと思ったのですが、たまたまこのようにホームページを出せるようになったので、ダメモトで白季氏の情報を寄せていただけるよう掲載したところ、なんと現時点で3人の方から貴重な情報をいただくことができました。ありがとうございます。(こっち参照) 幻のアーチストとして、私の中で伝説化しつつあった白季千加子氏が、急速に身近になって参りました。
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