Monologue27 (2000.7.8〜2000.7.16)

「2000.7.16(日)」・プレステ2でお楽しみ

 ファイナルファンタジーナインを購入。CD-ROM4枚組なんですな。
音楽で4枚組なんてったら、バッハの平均率みたいに大作というか大曲のボリュームでありますが、このゲームもそういう意味では大作なんでしょうな。
ファイナルファンタジーは挫折の前歴があるので、今回は挫折しないようにせねば。

 椎名林檎のヴィデオクリップ「性的ヒーリング-其の壱-」「性的ヒーリング-其の弐-」のDVDが8月26日に発売されるらしく、これも今から楽しみであります。椎名林檎に関してはヴィジュアル的なところにも大変魅力を感ずるところがあり、モテナイ独身青年にとっては、良き新宿系マドンナ的存在になっているのであります。

「2000.7.15(土)」・キリンジ「君の胸に抱かれたい」

 兄弟デュオ、キリンジのニューシングル「君の胸に抱かれたい」が発売されました。
この曲は「野良の虹」「雨をみくびるな」のようなミディアムテンポのメロディアスな路線で、非常に親しみやすい曲。

 更に今回特筆は、カップリングの「サイレンの歌」の出来の良さ。
スローな曲で、印象としては地味でちょっと暗めなので、いわゆるA面的な曲では無いが、その凝ったメロディやアレンジは、後期ビートルズやキングクリムゾン等の1960年代サウンドを彷彿させる面も。楽曲的な充実度は「君の胸に抱かれたい」を凌ぐかも。
 前々シングル「アルカディア」においても、カップリングの「千年紀末に降る雪は」が楽曲の素晴らしさにおいて、A面にヒケをとらなかったし、ここでもキリンジのレヴェルの高さがわかります。

 キリンジについては2枚の既発アルバムも素晴らしかったし、今や一押しですな。

「2000.7.12(水)」・遂に出た

 いつビートルズが出るかと思っていたが、カップヌードルのCMの最新版になんとジョンとヨーコが出てきた。
ジョンが永瀬正敏に耳打ちすると永瀬正敏が、音声は出ないが「マジっ?!」と言っているシーンがあり、これはかなり笑えましたな。
このカップヌードルの20世紀伝説シリーズも、バックにワーグナーがかかっていたりして、まあとにかく面白いCMですな。

 私も思わず、共演してえ!と思ってしまう。
 さしずめビートルズの来日のシーンで、JALのはっぴを着て羽田に降り立ったビートルズのメンバーのお尻にくっついて映るなんてのがイイデスナ。

「2000.7.11(火)」・リセット

 普段縁の下の力持ちとなって良く働いてくれているものに対しては、それゆえに何か問題があっても気づいてやれない時がある。

「まさか君がここまで苦しんでいたとは・・・」
そんな時は休養させリフレッシュさせ、かまってやらなければいけない。

 昨日から我がパソコンでインターネットが全然使えなくなってしまった。
いくら接続しようとしても「DSNサーバーが応答しない」などと謎めいたエラーメッセージだけを残し、その先はウンともすんとも言わない。
良くプロヴァイダー側のサーバーの調子が悪くてつながらない時があるので、今回もそのパターンだろうと思い、時間をおいてから再接続してみたが、それでも一向につながらない。
今日は復旧無理すか、とあきらめ翌日に再接続することにした。

 一夜明けた今日、もう一回接続してみる。
しかし状態は一向に改善しない。
こんなに長い時間プロヴァイダー側がダウンしていたことは今までに無い。

 僕は試しにハンドヘルドパソコンでインターネットに接続してみた。
なんとこれが全然問題無く接続できたのである。

 これでプロヴァイダー側の問題では無いことはわかった。
プロヴァイダー側で無いとすると、自分のパソコンの設定の問題ということになる。
これは結構厄介な問題である。
なぜかというと、設定箇所は少ない上に、いじった記憶も無いからである。
要するに原因が全然推測できないのである。

 念のため設定を確認してみる。
もちろん異常は無い。
パソコンを何回か再起動したが改善しない。
ここで僕は途方にくれてしまった。

 その時僕の横から、黄緑色のか細い光を出しながら、ひっそり佇んでいる物体の気配を感じた。
そろそろと視線をその方に移していくと、そこには普段パソコンと電話回線をつないでくれている、DSU 内蔵のダイアルアップルーターの姿があった。
「もしかして、き、君が・・・」

 そういえばインターネットに接続すると、彼女の(いつの間にか彼女なったでオイ)液晶の表示が、苦しげに悶え停止する様を、何度と無く見ていた。
僕は日頃の忙しさにかまけて、彼女が赤信号を出していたのに気ずいてやれなかったのだ。
僕は夫としての自分の・・・いや失礼、所有者として機器の管理に手がいきとどいてやれなかった不義を反省した。

彼女の身体をまさぐると・・・いや失礼、点検すると線の接続が緩くなっている部分があったので、しっかりと挿入・・・いや失礼、装着してやった。

 「そうか・・・君だったのか・・・ゴメンヨ」
そう言いながら、僕は彼女の背中のボタンをはずし・・・いや失礼、背中側の、いつもつけっぱなしにしているスイッチを、慈しむが如く静かに撫でて愛撫し・・・、いや失礼、悶える彼女の火照りを冷ますが如くスイッチを切ってやった。

 その後、(実に半年ぶりになるが)彼女の身体を抱き・・・、いや失礼、スイッチを再び入れ直してやり(?これも紛らわしいか)、もう一度インターネットに接続してみた。
今度はエラーも無くインターネットに接続できた。

 我が家にはいつも通りの平和が戻ってきた・・・。

「2000.7.9(日)」・シェルター

 職業は?と聞かれた時に「旅人です」と答えたい。
もちろん実際には全然違うので、大抵は普通に答えるが、オネエチャンのいる飲み屋に行った時くらいは、なるべく「旅人」と答えるようにしている(なんじゃそりゃ)。

 モテナイ独身青年(僕のこと)に、旅を住処とするような生き方は今のところできない。
でも実際世の中には、僕の理想としているような生き方をしている人も存在することは確かである。
どうしたら「旅人」として生きていけるのか?とっても知りたい。
でも現実は厳しい。

 こんな今の僕の気持ちにピッタリな曲があったので、夏の初めの物憂げな夜にしばし耳を傾ける。
ポールサイモンの「ある人の人生(Some Folk's Lives Roll Easy)」(「時の流れに」収録)。
「夏の夜にそよぐ風のように良く晴れた日をめざしスイスイと人生をわたっていく者がいる。けれどほとんどはつまづき よろめきながら生きている・・・」(訳:小林宏明)。

 一部の者だけが順風満帆な人生を送ることができるけど大部分の人々は苦悩の人生を送る、といったような、なんかはかない人生の様を歌っている歌だけど、これがまたせつなく美しい。

この歌を聴いていると、多くの平凡な人々は現実生活を離れ旅を住処とすることはできないけれど、悲しみを歌うことはできるのかもしれない、という思いも沸く。

 ちょっとセンチメンタルになっている向きもなきにしもあらずであるが、この「時の流れに」というアルバム自体、そんなセンチメンタルな気分に実にピッタリはまってしまうので、旅人になれないモテナイ感傷的独身青年(僕のこと)には、程良い避難所(シェルター)のようになっている。

「2000.7.8(土)」・ノーマル日記

 気紛れ台風が早々去ってくれたおかげで東京地方は夕方には青空も見え快晴になる。

 新宿のメガストアというところでリヒャルト・ワーグナーの「ニーベルングの指輪」(カールベーム指揮)という輸入盤CDがスペシャルプライス8千円台で販売されていたので衝動買い。これはCD14枚セットである。他の盤だと優に1万は越えるので、これを迷わず購入。
 ついでにベートーヴェンのピアノソナタ全集(エリック・ハイドシェック)も購入。こちらもスペシャルプライス4千円台。全集というのは、やはりその作曲家の今までに見られなかった側面が見られて大変面白い。より一層その作曲家にお近づきになれて大変面白い。
 でも2セットで結果として1万越えてしまい経済的には結構大打撃・・・フニャー。
 失意の(?)僕に、レジのオネエチャンが「今はポイントスタンプ2倍セール中なの」という意味のことを優しく語りかけてくれ、ポイントカードに一杯スタンプを押してくれてカードにスタンプが一杯になる。これで次回は1枚分のCDが只で購入できるので、ちょっとウレシクなる。

 その後漂白の思ひにさそはれ、市ヶ谷から南北線経由で駒込に行き、そこから徒歩に切り替え都下散策開始。
南に向かい動坂から谷中の商店街を通り日暮里へ。更に足をのばし、根岸・入谷を抜け最終的に浅草へ。3〜4キロは歩いただろうか?
 BGMは先日来聞いているCoccoの「ラプンツェル」。僕にとってなぜかCoccoは東京に合うんですな、これが。但し7曲目・10曲目・12曲目のみを集中的に、7・10・12・7・10・12・・・と繰り返し聴く。
帰りは都バスで池袋まで出て、後はJRで新宿経由にて帰宅。

おっ!、今日は本当の日記みたいだ!スゲエ。それがどうしたって?。すんまそん。

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