Monologue2002-41 (2002.9.8〜2002.9.14)
 「2002.9.14(土)」曇・妙でんな

 東京の地下鉄路線図を見ていたら東西線に「妙典(みょうでん)」という見慣れぬ駅名があるのに気づいた。あれ?こんな駅あったっけ?。
 行徳の次は確か原木中山だったような・・・、オレの記憶違いかナ?。
 もうかれこれ7〜11年前頃の期間、仕事の関係でこの路線この近辺、結構良く利用していたのである。僕の記憶違いでなければ、行徳の次は原木中山のはずであった。
 もしかして、当時あまりのストレスで、妙典が存在していたのをスッカリ見落としていたとか・・・。んなこたねえか。
 しかし僕が持っている1997年版の首都圏の地図には「妙典」なる駅は無かった。こりゃ、妙でんなあ〜(妙典だけに、みょうでんな・・・ですか)。

 結局インターネットで調べたら、この「妙典」なる駅は、2000年1月に新設された駅だったようだ。今から2年前である。2年前なら僕の記憶に無いのも頷ける。

   *   *   *

 少し前の話になるが、とある休日、この妙典に行ってみた。
 僕らしくちょっと変わった行き方で都営新宿線の一之江というところで降りて、少し遠いがそこから妙典方面に向かって歩いてみることにした。

 一之江駅を出るとすぐ、新中川に掛かる瑞江大橋を渡り、更にしばらく行くと又橋がある。今度は旧江戸川に掛かる今井橋という橋である。
 今井橋を渡る手前には篠崎街道が横切っている。沿道にはちょっとした街道風情が漂っており、古い道だったことを物語っている。

 篠崎街道を横断し、いよいよ今井橋を渡ろうという時に、どうも先程から後ろをヒタヒタと誰かがつけて来る気配がしていた。こういうのは大変鬱陶しい。こんな人通りが無く車通りだけの多い殺風景な橋を歩いて渡ろうとするなぞ、僕のような物好きか、大方酔っぱらいのオヤジだろうと思って、兎に角先送りさせてやろうと思い、その場で立ち止まった。
 それでこちらを抜かして行ってくれるのを待ち、折りあらば酔っぱらいオヤジに一睨みくれてやろうかなどと思いつつ徐に後ろを振り返ってみたら、なんとアンタ、若い女性じゃありませんか。
 しかも買い物や、どこかデートへお出かけ、といった風体でも無く、どちらかと言えば「物好きの僕」側に近いような、散策・散歩系の出で立ち風な女性なのであった。
 そう、もしかしたら本当に同好の士であったかもしれないのである。確かにこんな所女性がいるなどとは露ほども思っていなかったとは言え、とんだ早トチリであった。危うく睨みつけてしまう所であった。ああ・・・これが将に我モテざるの由縁なり・・・・。

 今井橋を渡れば、千葉県市川市である。
 ここで東京近郊の地理に疎い方の為に少し補足して置く。
 これから僕が行こうとしているところ、話題にしている地域は、東京ディズニーランドから北方へ3〜4km程度行った所にある地域だということを一言申し上げて置こう。

   *   *   *

 さて、飄々と先を行ってしまった先程のオネエチャンの背中を残念そうに見送りつつ、僕は今井橋を渡り切った所を左に折れる道に入ることにした。
 事前に地図で確認した時に、この道の周辺には寺社仏閣のマークが多くあり、どうも古い道のようだ。
 地理的に言うと東京都との県境を流れて行く旧江戸川沿いに、北東へ船橋方面に向かっている。現段階では調べていないのでわからぬが、おそらく何かの街道なのだろう。

 しばらくこの道をまっすぐ行く。南東にしばらく行った所には地下鉄東西線も並行して走っており、南行徳の駅辺りになる。妙典は北東へ2つ先の駅だ。

 旧江戸川が近いせいか、海辺の街の風情がある。まるで海岸通を歩いているようだ。
 ここは都心から電車で幾らもかからない場所なのに、やはり東京都とは違うんだなという感慨を催す。
 空気も景色も違う、都会とは別の文化圏だということが、意識されて、急に実は結構遠くに来ているのだという実感が沸いてくる。

 この今歩いている川に近い道だけに限って言えば確かに僕にとっては初めての道なのである。
 しかし最初に述べたように、この行徳及び南行徳周辺には過去に何度も来たことがあった。

 当時この近辺には同僚や後輩・先輩の下宿があり残業、飲んで電車が無くなったりした時に良く泊めてもらったものだ。言ってみれば馴染み深い想い出の場所なのかもしれない。

 なぜか次第にこの古い道を離れ、足が自然と当時良くお世話になった地下鉄東西線駅周辺方向へ向いていってしまった。
 歩いてゆくにつれ、当時の混乱した会社生活、その一方勢いに任せて飲み歩いた日々、などの記憶が蘇ってくる。あの頃はどんなに夜遅くても飲みに行きたいとう衝動が確かにあった。誰かが行こうと言い出すのを待っていたりなんて時もあったり・・・。
 文字通り悲喜交々のその頃の想い出で、いつしか胸が一杯になり、切なくなってしまった。いつもは元気一杯の散策もたまーにこのようにシンミリしたものになってしまうことがある。

 こうなるとその場に佇んでいるのが辛くなってきて散策は一時中断である。
 最寄りが行徳駅だったので、結局電車で妙典に向かうことにした。この日は天気が良かったので救われた。お天道様に感謝である。

   *   *   *

 妙典は予想通り新しくまだ奇麗で、いかにも東西線の東部の駅の典型的様相を呈していた。
 駅付近も同様で、すでにサティなどが建っている。
 帰り際に駅のガード下にできていた東秀という中華料理のチェーン店で夕飯。空いていた。何もかもがまだノンビリしていた。
 ちなみに若い女性客が先に一人いて、服装の感じから、もしかしたらさっきの女性かと思ったら、当然の如く人違いであった。そこまでシナリオは書いちゃあいね。

 この日は妙典に行くのが目的だったのであるが、図らずも昔の厳しい時代の想い出にタイムスリップしていてしまった。
 只それは僕にとっては微妙な、切なく痛く、でも懐かしい感じであった。
 そしてこの日の青空が、たぶん時間と共に、この痛みを風化してくれる、あと少しのところまで来たのだということを告げているような気がした。

 「2002.9.13(金)」曇後雨・ウンザリ

 物置と化している押し入れから久しぶりに物を取り出そうとした。
 しかし押し入れに行くまでにスピーカーやビデオの山等を越えて行かねばならない。
 その途上ほんのちょっとした気の緩みから、とあるビデオの一山を崩してしまった。
 いけね、と振り向いた次の刹那身体のバランスを崩し、回りのビデオの山やついでに衣装掛けも全部倒壊。
 一瞬にして、部屋は大掃除さ!、状態になってしまった。
 その間、ものの10秒程度だったろうか。あっと言う間の出来事であった。
 チラけるのは簡単。片づけは時間が掛かる。
 破壊は簡単。創造は時間が掛かる。
 独身は簡単。結婚は時間がかかる。・・・ん?。そういう問題じゃないだろって?。結婚できないことを上手く理屈つけて誤魔化すなって?。毎度の事ながら鋭い御指摘で。んじゃ、ごめんなすって(おいっ、どこ行く!)。

 「2002.9.11(水)」晴・機種変更まで僅か

 あとちょっとで40だ・・・。
 あ、いやいや、そんなことはどうでもいい。あとちょっとで我が携帯も使用十ヶ月になる。十ヶ月を越えると機種変更も大分安くなるそうだ 。すぐに変更だな。
 我がツーカーの新製品は何でもやたら音色が多く出せるやつでカラオケ的な事ができるらしい。ま音楽好きの僕にはちょうど良いオモチャになるかもしらん。

 藤本美貴ちゃんは、ナッチ(安倍なつみ)の面影があるなあ。そう言えばモー娘。のメンバーはお互い結構似てて時々見間違えてしまうことがあるくらいである。なんでかな?。前世姉妹?。
 そう、ナンデで?思い出した。ナンデダロー、ナンデダロー、ナナナ、ナンデダロー♪。男性デュオ”コブクロ”がテレビに出てると、おふくろを連想してしまうの、ナンデダロー♪。
 今日は些か強引でしたな。では又。

 「2002.9.10(火)」曇・北斎のTシャツ

 今夏好んで着用していたのがゴールデンウイークに奈良に行った時に東大寺の土産物屋で買った、白地に葛飾北斎の「神奈川沖波裏」の図柄がプリントされたTシャツであった。
 しかし頻繁に着用するので早い内に傷んでしまいそうである。1着しか買ってこなかったので無くなるのは寂しい。都内に売ってればいいけど、あるかなあ・・・?
 無ければ又奈良まで買いに行かねばならぬのだろうか?。
 でも、それもいいか。
 僕は東京多摩地区に居住しており、仕事で都心に出ると思うと、途端に顔が歪んでしまうが、Tシャツ買いに奈良まで行く、とイメージしても全然苦にならない。むしろ時間さえあれば、すぐにでも行きたいくらいである。
 この違いは何で起きるのだ?。
 なんでだろ?。・・・何でだろ?。・・・な・・・なナ・・・♪
 ナンデダローオ、ナンデダロー、ナ・ナ・ナ、ナンデダロー、電話を切る時”ん、じゃね、はいはい、はい、はーい”とか”はい、わかりました。じゃ、おやすみなさ〜い”と語尾が伸びてしまうのナンデダロー。

 「2002.9.9(月)」雨・レンガ100周年

 東京JR山手線大塚駅の高架を支えるレンガ橋部分は1903年からあるそうだ。
 すなわち来年100周年記念である。何か記念行事でもあるのかな?。無いよな・・・。
 無ければ僕が行って、「よしよし」と”100周年記念撫で撫で”をしてあげたい、かように思う次第である。以上。・・・、あっ!、WOWWOWのナイナイライブ見逃しちゃったっ!、クソーっ!。

 「2002.9.8(日)」晴・全裸オーケストラ

 今やAVメーカーとして確固たる地位を築いたソフトオンデマンド(S・O・D)社。
 そんなS・O・Dの新作「全裸オーケストラ」を見たのであるが、最後結構感動してしまった。カラミは無い。演奏したのがチャイコフスキーの「くるみ割り人形」からの選曲だったのも、実にマッチしており良かった。
 エロビデオも21世紀に入り確実に新しい時代に入っているのだ、などと感じた今日此の頃であった。

back to ●Monologue Index
back to●others
back to the top