一年間のサイト来訪者の皆さん、ご支援をどうもありがとう。
今日をもちまして、当サイトの更新を休止いたします。
以降は”江戸前の海十六万坪を守る会”の公式サイトの更新に励む所存です。
理由は、いくつかあるのですが、ほとんど個人的な問題です。個人サイトとして報道を続けるには、独自の取材が必要なのですが、運動に専念できるほどの時間がとれない現実をご理解して下さい。所詮は夜の時間を利用したデスクトップ活動ですので、その限界と言ったところです。
同時に、この運動に関わる皆さまにも、やっとWeb報道の重要さがご理解いただけた事とも思い、そういった意味での一つの役割は終えたものと考えております。
会の公式サイトでは、私個人の意見の発信はひかえねばなりませんし、また他の運動団体に関しての報道は、会の立場からの報道として判断しなければなりません。
そういった事から個人サイトを続けて、言いたい事はコッチに書こうとの意図でしたが、さすがに2つのサイト運営は無理があり、更新も遅れがち、何故2つもサイトがあるのかも、わからないとの御指摘も多くなってきました。
他の報道メディアと違い、Webサイトでの発信は基本にアクセス数があります。誰も見ないサイトは存在価値はありません。こういった問題のサイトとしては、ある程度のアクセスをいただく為にはかなりの更新頻度を要求されますから、「疲れた」というのが本音でもあります。
しかしきっと、またいろいろ言いたくなるときが来ると信じ、発信停止も閉鎖もせずに更新休止というかたちにて1年の区切りとしておきます。とりあえずは公式サイトからのリンクもそのままに残し、公式サイトの更新情報だけをUpし続ける予定です。
運動の総括をする立場にはありませんが、以下一年間の雑感を書いておきます。
まず、運動を立ち上げるのが2年は遅かったというのが実感です。
今年9月の強行工事着工によって、今年の反対運動は事実上の敗北を見た事実。
運動の具体的成果は、工事着工を5ケ月ほど遅らせただけで、事業計画の図面どおりの埋立工事が進んでいること。
現時点までの事実を素直に認めることと、運動から撤退することは違います。
今現在の時点でなら、工事中止に至ればまだ十六万坪の自然は守れる状態にありますので、もっと早急な運動の展開が必要なのですが、反対運動の動きはあまりに緩慢です。
つまり、運動を広げるにはもっと長い時間が必要だということです。個人がこの運動に関われる時間は限られたものですし、専業できる環境を持ちえる方もいない現実では、たかだか1年間程度の運動で成果は得られなくて当然かもしれません。
もし、2年前ぐらいから運動を展開していたならと、あまり意味のないことを考えてしまいます。
基本的にこのような公共事業は止められないとする意見も多く、それは都民、国民全体にしみ込んでいます。600万人が公共事業関連の仕事に従事し、その家族や派生する需要を受ける方まで含めれば、1.000万人以上の方が利益を享受しているのが我が国です。そこには、自然保護とか地球環境とかの概念が入り込むことは非常に困難です。
個人としては自然を愛し、環境問題にも興味ある方も、明日の生活の糧とそれをハカリにかけることは普通はしません。
この経済構造自体が自然保護の観点なしに考えても我が国の最も大きな病巣であること、そしてやがては日本経済の破綻に繋がることには、行政サイドならずとも気づいてはいるのでしょうが、もはや誰にも止めることは難しく、厭世観が蔓延し、将来に何の希望も持てない世紀末の世相となっている昨今だと思っています。
国は敗れるかもしれません。それなら山河だけは残しておかないと、この国はなくなります。四季の美しいこの国の基本はやはり山河であり海です。それを破壊し続け、人間の大切な構成要素を破棄した結果が、今の日本の現実だとすれば、自然破壊を止め、再生に力尽せば、と、唯一の光明を目指した上の十六万坪の運動でもあるのです。