雨が降っています
あの日の思い出をかき消すように
白い靴と黒い髪
「うっわー、やっぱし降ってきちゃったねぇ」
中庭にある大きな木の下でジェームスが声をあげた。
その隣には、ハァハァと息を切らしているスネイプの姿があった。
ジェームスもスネイプも、全身をぐっしょりと濡らしている。
特にスネイプは少しだけ蒼白い顔をしていて、唇の色も寒さで少し薄くなっている。
ジェームスは小さく微笑みながら、くるりとスネイプのほうを向いた。
「あんなに絶好のお散歩日和だったにのねぇ」
「・・・まあな」
「あー、もうローブもすっかり濡れちゃったよ。」
そう言うとジェームスはローブの裾を軽くつまんだ。
ジェームスの髪からはポタポタと水滴が垂れていく。
スネイプは小さく溜息をつくと、髪の毛を束ね、ギュッと絞り、髪の毛に含んである水を搾り出した。
微量ではあるが、水滴が垂れていく。スネイプは髪の毛を軽く手で梳くと、今度はローブに手をかける。
その様子を見ていたジェームスは、次の瞬間我が目を疑った。
スネイプはローブの裾を膝上にまで上げ、まるでタオルを絞るかのようにローブを絞った。
そのおかげでスネイプのスラリと細くて白い脚が露になってしまっている。
おまけに髪の毛からも、まだ絞りきれてない水滴が、スネイプの首筋から伝っている。
寒さで肌が透き通るように白くなっている。今のジェームスの目には、スネイプはもの凄く色っぽく映っていた。
「セブルス・・・・」
「は?何だ?」
「襲っちゃってもいい?」
「・・・・は?」
スネイプはぽかんと口を開けてその場に立ち尽くした。
その隙を見逃さずジェームスは、スネイプの肩を掴み、自分の方に引き寄せた。
「んっ!」
スネイプが声をあげる。ジェームスはスネイプに口付けた。少しずつ口付けが深くなっていく。
息がなかなかできなくて苦しくなったのか、スネイプは小さく口を開けた。
それを見逃さず、ジェームスは舌を滑り込ませた。スネイプの舌を絡めとリ、更に口付けを激しいものにする。
先ほどよりも、雨は強く降りつづけている
「ん・・・ふ・・はぁ・・・」
散々スネイプの口内を味わったジェームスは、ゆっくり口を放した。
スネイプは顔を赤らめ涙目でジェームスを睨みつけた。
ジェームスはスネイプの額に、自分の額にこつんと合わせた。
「今日は随分色っぽいねー、セブルスちゃん」
「ふん・・・黙れ・・・」
「あはは、かっわいーvvv」
「・・・・」
ジェームスはスネイプの頬にちゅっと口付けた。次の瞬間スネイプは小さく笑った。
「あー、雨あがっちゃってるねぇ」
「あ・・・本当だ・・・」
「じゃあこの続きは夜にねvvv」
「絶対に嫌だ・・・」
雨があがりました
綺麗な空が少しずつ見えてきています
貴方とキスと笑顔とこの空で
私は笑顔になれるのです
終わり