《パラグアイ旅行》
 
 「パラグアイ」という国名を聞いても、ほとんどの日本人はピンとこないだろ
 う。日本から見て地球の裏側にあたるため、情報量が少ないこともあろうが、歴
 史的にも経済的にもほとんど目立つことのない国で、南米の中ではウルグアイと
 並んで世界的認知度がきわめて低いのだ。僕だって、パラグアイがW杯ドイツ大
 会に出場するということ以外の知識は皆無だった。・・・・・・・・・・・・・
  そこで、パラグアイのプロフィールについて、ざっと調べてみた。・・・・・

  パラグアイは南米のほぼ中央に位置する内陸国である。気温は東京よりも少し
 暑く(季節は逆)、降水量はやや少ない。面積は日本よりも少し大きく、そのほ
 とんどが平地か丘陵地で構成されている。 1000m以上の山はなく、山国の日本よ
 りも人の住める土地が広いにもかかわらず、人口はわずか560万人である。/////
  主な輸出品は大豆をはじめとした農産物だ。今は大豆の国際価格が高値で推移
 しているので、パラグアイ経済も上向きなのではないかと思われる。//////////
  経済が好調とはいえ、内陸国は輸送手段が限定されるため、経済的発展には限
 界があろう。アジアを見ても、モンゴル、カンボジア、ネパールといった内陸国
 は経済的に取り残されており、パラグアイも例外ではない。要するに貧しいのだ。
 こうした内陸国を旅行するたびに「四方を海に囲まれた日本は幸せだなあ」と改
 めて感じさせられる。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  観光面から見たパラグアイはスカである。ほとんど見るべきものはなく、『地
 球の歩き方』でもたったの28ページしか紹介されていない。有名なイグアスの滝
 も国境から20kmも離れていて、観光客はアルゼンチンとブラジルに奪われている
 始末だ。従って、南米旅行者の多くはパラグアイを避けるか通過するかたちでル
 ートを組んでいるようだ。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  僕はマイナーな国が割と好きなので、イグアスの滝を見るついでに立ち寄って
 みようと思い立った。
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【イグアスの滝】
 
 イグアスの滝はアフリカの『ビクトリア瀑布』、北米の『ナイアガラ瀑布』と
並ぶ世界3大瀑布の1つとされている。・・・・・・・・・・・・・・・・・
  ゲートになるブエノスアイレスまでは成田から飛行機で30時間かかり(乗り換
 え時間を含む)、そこから夜行バスで18時間。更に市内バスと観光トロッコを乗
 り継いでようやく滝に到着するのだ。さすがにこの移動は長かった(ブラジルを
 起点とすれば、もう少し距離は短くなるが、ブラジルにはビザが必要なので避け
 た)。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  しかし、その疲れをぶっ飛ばすほど滝は迫力があった。我々日本人にとっての
 滝のイメージといえば山岳地帯の渓流落下であるが、イグアス川は大平原をゆっ
 たりと流れて、たっぷり水を溜め込んでからの落下なので水量が違う。日本が小
 さな島国であることを思い知らさる大自然のスペクタクルだった。
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  不満がないわけではなかった。川幅が広すぎて、ヘリ遊覧をしない限り全体が
 見渡せないのである。滝も無数に分散してしまい、『悪魔ののど笛』以外は並の
 滝の集合体だ。それでも周囲の自然と絡めた風景は美しく、この世の絶景の1つ
 であることは間違いなかろう。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・