(過去のごくたま:2000/08)

**2000. 8.31
今日は、ひさびさの雨かも。

会社へ行く途中、最寄駅までの通り道で、道路に算数の問題が書いてあるのを見つけた。
「辺ABと辺FCはへ平行です。AB=8cm、AC=6cm、(中略)のとき、斜線部の面積を求めなさい。」
ご丁寧に近くにチョークが置いてある。
今日は余裕をもって出てきたのでちょっと考えてみることにしたが、算数なんて久しぶりだったので、
よくわからなかった。
そのうち、ほかの駅へ向かう人たちも足を止めるようになったので、まわりに数人の人垣ができてきた。
「なんです?」
と聞かれたので、道路を指差した。
「お、誰だ、いったい」
「知りませんよ。ひまだったらやっていきませんか」
「冗談じゃねーよ。いそいでるんだ」
こうして、残る人と残らざる人が選別されていった。
しばらく考えているうちに、一人のおとうさんがいった。
「これやったことありますよ。えっとね、ここに補助線ひいて、こうなって。。。
答えは、5.4平方センチメートル」
と、チョークで誇らしげに答えを書いた。
まわりから、おぉっ、という賛嘆の声とともに拍手が起きた。
よかった。

次の日、「たいへんよくできました」が大きな花丸の中に囲まれていた。

**2000. 8.30
金魚が空を泳ぐほど、暑い。

とある天気のよい日曜日。
洗濯物を干そうと窓をあけたら、電線にスズメが三羽とまっていた。
けっこう仲よさそうにしてたので、ちょいかわいいなと思いつつ眺めていたら、
まんなかの一羽が急に、足で電線をつかんだまま、ぐるんぐるんと前回りをはじめた。
シドニーにでもいくつもりか?
これがほんとの、「ちゅんがえり」

信じられないようだが、うそのはなしだ。

**2000. 8.29
どたキャンされるほど、暑い。

会社からの帰りの電車の中。
秋葉原駅から乗ってきたおじさんは、走り込んできたらしく相当汗をかいていた。
当然のごとく、ハンカチを取り出し汗を拭き出した。
拭き終わったハンカチを、そのおじさんは網棚の下の横棒に広げて干した。しかも、ご丁寧に
洗濯バサミつきで。
おじさんの横の人たちは、白い目で睨みはしたが、知らん振りのまま。

こんど、だれもいないところでやってみよう。

**2000. 8.28
ゴチになりたいほど、暑い。

昨日、デパートに行った。
6階くらいまでのぼったら、下のほうからピアノの音が聞こえてきたので、ちょい身を乗り出して下を見てみた。
その途端、ぶかぶかの胸ポケットからライターが、落下地点の1階の誰かさんめがけて落ちていった。
あっ、と言ったきり見送ることしかできなかった。
落ちたと思われた瞬間、なんの音もしなかった。ということは、床にぶつかってはいない。
落下地点の誰かさんは、きょろきょろあたりを見まわし、ポケットあたりに手をやって落下物を取り出し、
こちらを見上げて手を振った。
「そこで待っててください。今とりに行きますから」と大声をあげて下に伝えた。
誰かさんは、両手で大きく丸をつくって返事をしてくれた。

なんかすごいっすね。

**2000. 8.25
ウルトラマンがM78星雲へ帰ってしまうほど、暑い。

会社までの通り道で、とある大きな会社の自社ビルの見える場所がある。
僕は、いつも、その左上にある大きなローマ字で書いた会社名に注目している。
つい最近、待ってましたとばかりに、その3番目の文字がちょい傾いていることを発見した。
僕は、1日1枚そのビルの写真をとり、何日分かためて現像し、時系列に重ねてパラパラめくってみた。
こうするとアニメみたいに見えるので一目瞭然である。
うん、やっぱり傾いている。
これを、ためしにその会社に説明つきで写真を送ってやったら、「ご忠告ありがとうございます。
さっそく、対処致します。でも、会社が経営的に傾いているわけではございませんので、念のため。」

わかってるってば。

**2000. 8.24
頭の毛が逆立つほど、暑い。

この前、知り合いのマンションに行った。
入り口の階段を上りきったところで、いきなり頭の上から背中全体に何かがのしかかってきた。
たぶん、布団だと思うが、しばらくして落とした本人が下りてきた。
僕は、なんのためか、めくられるまで寝たふりをしてしまった。
奥さんと目があった途端、知り合いの奥さんだとわかってしまった。
暗黙のうちに、お互い知り合いには言わないでおこうという雰囲気になってしまった。

**2000. 8.23
穴があったら入りたいほど、暑い。

今日、地下鉄のホームの円柱のとなりに、大きなとんかちが置いてあるのを見た。
はじめは、なぜ、と思ったが、なんとなく想像がついたのでとんかちを持って円柱の下
をたたいてみた。
案の定、たたいた部分は気持ちよくすっ飛んでいった。
その後1個か2個たたいたら、見えなかった上の方にだるまの姿が現れてきた。
よし、最後まで、と思いそのままたたきつづけたが、失敗してだるまが落ちてしまった。
落ちただるまの背中には、「後の方のため、元に戻しておいてください」と書いてあった。

(注)どこの駅かは教えないっ。

**2000. 8.22
ちきちきっ。

さる暑い日の日曜日。
ふと空を見上げたら、なにか小さいものが2つ3つそよ風に吹かれて、 僕の前数メートルのところに落ちた。
近づいてみてみると、寿命の尽きたセミだった。
これも蝉時雨っていうのか?

ちょい、俳句を読みたい気分。

**2000. 8.21
くすくす笑うほど、暑い。

ちょっと前、電車に乗っていたら車内広告の裏にマジックで
こんな広告が書かれていた。
「○○駅前すぐ
高丸豆腐店のバリバリ豆腐
国産有機栽培大豆100%
1日限定100個
あ、もうすぐなくなる」
全国的な広告に混じって、異彩を放つものである。
とくに、「あ、もうすぐなくなる」が見る者の購買欲をそそる。

**2000. 8.18
ちょっと路線変更。
ちょい、涼しいですね。

地下鉄に乗り、客先へ向かう途中。
向かい側の席の女子高生らしき子が僕の方を見ている。
えっ、まじ? と思ってしまったが、その視線はほんのちょい僕をはずれた。
で、おもむろに髪の毛に手をやる。
髪止めをはずし、付け直す。
なんだぁ、そうなのかぁ。
僕の後ろの窓を鏡替わりにしていたのね。

期待しないほうがいい、という教訓。

**2000. 8.17
にょきっ、とするほど暑い。

僕の会社は、駅から近い。歩いても数十メートルだ。
雨の日なんかはとっても便利なのだ。
雨の日、駅を出ると他の人たちは傘を広げ始める。
駅から出て行く人と駅へ向かう人で、お互い傘がぶつからないように
傘を高く掲げる。
しかも、大勢の人が行き来するので傘の列は途切れることがない。
なので、僕はその下を傘もささずに、しかも濡れずに後をついて行ける。

みなさんも一度おためしを。

**2000. 8.16
歯が浮くほど、暑い。

君は、オーロラを見たことがあるか。
オーロラは、ときどき空のカーテンにたとえられる。
実は、そのカーテンを引くひもがあるというのだ。
さまざまな文献(神話や古文書)を漁り、そのひもを追い求めた人は数知れず。
きっと、それは永遠に続くだろう。
僕のところに来ない限りは...

**2000. 8.15
ひげが濃くなるほど、暑い。

キンメダイと金メダルは似ている。 なので、一位の選手には、キンメダイを一匹ヒモつけて首からぶら下げてもらうって
のはどうでしょう。
でも、ギンメダイやドウメダイはいないので、ちょっと採用されないかも...

**2000. 8.14
トイレが近くなるほど、暑い。

この前、窓を開けっ放しにしたまま寝てしまった。
でも、朝起きたら閉まっていた。
ひょっとして、寝ぼけて閉めてしまったのかとしばらく思っていたが、
たまたま、「あ゚ ぎ や゛」と発音してしまったら、空けていた窓が自動的に
閉まったのである。
そう、僕は寝ているとき、偶然にも「あ゚ ぎ や゛」と発音してしまったのだ、きっと。
すなわち、これが僕の部屋の隠しコマンドなのだ。
ためしに、友達数人のアパートの部屋でもやってみたら、閉まってしまった。
こうなると、もう全国的なものかもしれない。
すべての部屋には隠しコマンドがついている。
しかも、「あ゚ ぎ や゛」と発音できなければ無理なのだ。
全国でもこれを発音できるのは、僕だけかも...
なので、他にもあるかどうか、今確認中。

みなさんもできる?

**2000. 8.11
20万年後の地球ほど、暑い。

この前、ブーメラン傘が発売された。
どんな傘かというと、傘の忘れ物対策として、万一忘れたとしても
持ち主の元へ自動的に戻ってくるのである。
おかげで、雨の日の駅のホームはさまざまな傘が行き交うという有様。
これで、傘を買う回数が減るな。

**2000. 8.10
お化けが出るほど、暑い。

仕事で、打ち合わせ用の資料をプリンタで出力したら、ビキニ姿の若い女の子
の写真が出てきた。
ほかの人も、浅野忠信の写真がでたり、Kinkiの写真がでたりした。
人の好みがわかるプリンタ。
でも、どうやったら、仕事の資料が印刷されるのだろう。
仕事を好きになる以外ないのか?

**2000. 8.09
めだまが飛び出すほど、暑い。

昔、森の中で熊さんに出会ってしまった。
どうしていいかわからないので、逃げてきた。
その後、八っつぁんにもであった。
「熊さんは、あっちです」
と言って逃げてきた。

**2000. 8.07
電車に羽がはえるほど、暑い。

昨日、幽霊をみた。
ちょっと暑苦しくて目がさめたところに、若い女の人の幽霊が立っていた。
おべんと持って。
「おべんと作っておいたわよ。」
と僕に手渡して、そのまま、ふっ、と消えてしまった。
幽霊を奥さんにした記憶はないのに。
さては、僕に惚れていた女の子が死んじゃったものなのか?
でも、おべんとはうまかった。
また、出てください。

**2000. 8.04
腹がきつくなるほど、暑い。

この前、駅のトイレに行こうとしたときに、浅野忠信に呼びとめられた。
「プリンタは?」って聞かれたので、
「○プソン」
と答えてしまった。
彼は、次の相手を探して、あたりをうかがっていた。

**2000. 8.03
吉野家の牛丼より、暑い。

今日、神楽坂で上から下へ転がってる人を見た。
ここぞと思い、いっしょになって坂を下っていったが間に合わなかった。
ようやく追いついたと思ったら、下までいった後だった。
思わず、マイクを出してインタビューすると、
「日課です」
と答えていただいた。
まじ?

**2000. 8.02
天にも上るほど、暑い。

子供の頃、「はじめにんげんゴン」とかいう番組があって、
それに出ていたマンモスの骨付き肉が、とってもうまそうに見えた。
いまでもそうかも。
まだ、シベリアのツンドラに埋まっているかな。
時間があったら、発掘に行きたい。
うそ。

**2000. 8.01
武者震いするほど、暑い。

百足は、百一足に戦いを挑んだ。
勝ったら、足を一本もらうこともOKだ。
あとは、勝つしかない。
お互い50本づつの足を握り合った。
いわば、50本足の腕相撲みたいなものだ。
26本の足が勝った時点で勝負は決まる。
始まった。
これは、力の配分が難しい。
なにせ、50本の足の面倒を一度に見なければいけないからである。
あ、一本負けた。あ、二本目も...
そうやって、ずるずる百足は負けていった。
でも、20本負けたときに奇跡が起きた。
どうしても、足が一本ほしい。
もう、家族やほかの仲間にばかにされるのはいやだ。
そう思うと、急に百一足に大攻勢をかけた。
25対25。
あと一本まで追い込んだ。
「うりっやっーーー」
勝負はついた。
百足の勝利である。
「ほらやるよ」
といって百一足は、足を一本ちぎってよこした。
百足はそれを、足りない箇所にぴちっとはめた。
「OK」
「実をいうと、おれも馬鹿にされていたんだよ」
と百一足は語り出した。
「だから、勝負しなくても足一本すなおにおまえにやりゃよかったんだ」

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