冬だから楽しい,樹木観察。

対象年齢:小学生未満からOK!
       小さい子には,おとながヒントをあげてください。


 冬に木の観察?
 これが,けっこうおもしろいんです。
 冬じゃなければできない,木の観察をしてみましょう。


【用意するもの】
 ありません。寒い日には,あったかい服装で行きましょう。


【やってみよう】
 冬に樹木の観察をするのなら,葉っぱを落とした落葉樹がおすすめ。
 ほかの季節には見つけにくいものが発見できるかもね。

木の観察は,まず,樹形から

 ではまず,木を遠くから見てみましょう。

 公園のポプラの木。まっすぐ上に伸びた枝。


 イチョウの並木。あまり横に広がらない。


 ケヤキ。高さもかなりありますが,横にもかなり枝が伸びています。


 サクラ。横に大きく枝を広げます。

 ……木によって,さまざまな形をしているのが,木の全体の形を見ると,よくわかります。慣れてくれば,遠くから見ただけで,何の木だか,わかるようになるかな?

樹皮もいろいろ,個性的

 つぎに,木に近づいて,木の肌……樹皮を見てみましょう。


 サクラ。特徴のある模様です。


 コナラ。縦に深い亀裂が入ります。


 ケヤキ。少しずつ樹皮が剥がれながら,成長します。

 木は生長するとき,どんどん幹も太くなります。そのとき,古くなった樹皮がどうやって剥がれてゆくのか,木によって少しずつ違います。その違いが,樹皮の形の違いにも関係しているようですね。

 樹皮の特徴を記録するには,スケッチや写真もいいんですが,直接,樹皮の模様を写し取ってしまうのも面白いと思います。
 詳しくはこちら


天然のジグソーパズルで遊んでみる?

 さて,ケヤキの樹皮を使って,ちょっと遊んでみましょう。
 ケヤキは,皮がポロポロ剥がれながら,幹が太ってゆきます。


 だから,ケヤキの木の根元には,樹皮のかけらがたくさん落ちています。
 ……と言うことは……


 こんな,樹皮の剥がれて落ちたあとの,どこかに,ぴったりはまる場所があるはずです。


 この樹皮がくっついていた場所を探してみましょう。



 ここにはまりました!
 これは低い場所にあったから,すぐに見つかったけど,うーんと高い場所から落ちた樹皮もあるので,なかなかピッタリはまる場所が見つかりません。大きなケヤキの木を使えば,ケヤキ1本で5人ぐらい,同時に遊べます。


おまけ

 葉っぱが落ちた木は,夏の間,葉っぱに隠れていたものが見えてきます。鳥の巣が見つかったり,チョウやガのさなぎ(まゆ),ミノムシ,ヤドリギなど,いろいろ見つかるかも。


イラガの「まゆ」をみつけたよ。

【もう少し観察してみよう】
 冬の樹木の観察。特に落葉樹は,葉っぱや花が無くても,春〜秋とは違った楽しみがあります。
 葉っぱのある時期に見つけにくいものを探す「宝探し」ができたり,木の全体の形や樹皮などが観察しやすかったりするのも,冬。季節ごとにいろんな観察の楽しみを見つけるのも,自然観察の楽しみの1つだと思います。

 さて,冬の樹木には,もうひとつ,大切な仕事があります。
 それは春の準備。
 いちばんわかりやすいのは,「冬芽」でしょう。
 冬芽の観察だけでも,いろいろ楽しめます。
 「冬芽図鑑」を参考に,観察してみては?

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