旅立ち

遮るものがなく、光も風もすっと素通りしていく。
そんな風景が旅の始まりでした。
幼い木々がこれから空へ伸びてゆくことを主張するような

空気に満ちていたころです。

凛とした、でも日射しが優しい霜の朝。
家窓から−時の旅人 1981〜
近くの鉄塔や手前の地下へのモニュメントは消え、高層マンションや市民ホールが出現。窓の高さまで育った木々の向こうは都市のイメージ。2007年秋。
高い建物はずっと遠くまで見あたらず、田舎町の風情。子どもたちの声がにぎやかな、1983年の春の日。