<あそびの島10周年のメッセージ> 代表 松本 英一
あそびの島は昨年4月21日に創立10周年を迎えました。2002年を迎えた現在も10名前後のメンバーで細々と活動を継続しております。この間に私どもの活動を受け入れて頂き、また活動をご支援頂きました多くの皆様に感謝申し上げます。
以下にこの10年を振り返るとともに現在の課題や将来の展望を述べ、メッセージと致します。
創立当時はまず特別養護老人ホーム「さくら苑」で「おもちゃ美術館」の運営を始めました。この活動の目的は子供たちに老人ホームへ遊びに来てもらい、お年寄りと交流することです。毎月1〜2回の企画を実行し8年余活動しました。毎回パンフレットを作り、子供たちの家約50軒に配達してまわりました。子供たちを集める苦労を体験しました。
春と秋の行楽のシーズンは「県立四季の森公園」で屋外の活動を行い、「こどもの国」とは違った、公園での活動のおもしろさを体験しました。93年8月から96年2月まで「横浜市中川中学校コミュニティスクール」で活動しました。ここでは子供たちだけでなく父兄の参加も多く家庭的で楽しい活動ができました。
95年8月から「さくら苑」の近くに新設された「横浜市都岡地区センター」での活動を始めました。96年より年6回のイベント企画を始め現在に至っております。
一方「こどもの国」では、冬季の巣箱おろし、巣箱かけの活動を継続してきました。また、数年前から「遊びのボランティア」の活動に参加しております。
「こどもの国」で長い間活動した結果、施設ボランティアとしての問題や課題を多く体験しました。できれば施設での活動を敬遠したいと考えていました。そして、@ボランティア活動は自分達で創造するもの、施設ボランティアの枠を超えて、自分達が主役になれる活動を創造する、A活動から学ぶ、議論より実践から学ぶ、B自分が楽しいから参加する、自分が考え計画し実行出来た喜びを大切にする、という三つの活動理念をつくりました。しかし、現実は施設中心の活動展開になりました。
また、独立したことにより資金的な心配がありました。しかしこうして施設での活動を継続しており、皮肉にも資金的な問題はありません。
このグループの最大の課題は常にメンバーを補充しグループとしての活動を維持することです。この間にメンバーにも多くの変化がありました。主要メンバーが就職や転勤、結婚や病気等で活動を離れなければならなくなった時が最大の危機で、この間に何度もそうした危機がありました。
活動の拠点は前述しましたように、運営の都合および施設側の都合でかなり変化しました。最近はインターネットの普及でホームページが有効に機能し始め、通年多くの方々と掲示板やメールで会話ができるようになりました。今後は活動に参加した子供たちともインターネットを使って双方向の交流が出来ると、子供たちや父兄の反応が確実に得られて更に充実した企画が出来ると思います。またホームページを通してメンバーの募集もスムースに行えるようになりました。
今年4月から公立学校の完全週休2日制が実施され、子供たちの余暇時間は確実に増えていくと思います。今後より多くの拠点に遊びを出前出来るように体制を充実していきたいと思います。また、かつて「四季の森公園」で活動したように、子供たちが普段着で遊びに来る公園での屋外遊びを再開したいと思います。また、料理教室の人気は非常に高くぜひ回数を増やしていきたいと思います。手作り遊びの分野は現在かなり苦しい状況にあります。子供たちの持っている遊具が高度化して、かつての手作りおもちゃの魅力が小さくなってしまいました。しかし、折り紙を折れない子、はさみを使えない子、定規で直線を描けない子、カッターナイフを使えない子、糸を結べない子、等等子供たちの固有の能力は低下しております。この分野もなんとか挑戦していきたいと思います。
最後に、私たちは「こどもの国」で26年間活動し、91年に独立し、あそびの島としてやっと10年が過ぎました。このグループは日本におけるボランティア活動の草分けと言うことができます。36年前と現在と比較して、世の中の人々のボランティア活動に対する理解はかなり進んだと思います。しかし、ボランティア活動に対する関心にはあまり変化がないように思えますがどうでしょうか。今後10年、20年と過ぎていっても、実際にボランティア活動を行おうとする人は増加するでしょうか、私は現状ではあまり期待できないように思います。ただし団塊の世代の人々が定年を迎え、高齢化社会を変えていくのではないかとの予測もあり期待したいものです。
あそびの島もただ永く存在したということが重要ではなく、少人数で細くても内容は充実していると自覚できるような活動を今後も継続していきたいと考えております。
今後とも皆様のご理解ご支援をよろしくお願い申し上げます。
この10年間の活動の概要を表にまとめました、ご参考になればと思います。最新版(2004/1/12)
<あそびの島・活動記録> 2002/1/4
月 |
活 動 内 容 |
月 |
活 動 内 容 |
4 |
99/4/25さくら苑・だんごつくり ・ダンボールで遊ぶのだ(92) ・風とあそぼう/こいのぼりとモビールつくり(92) ・春が来た/花をかざろう(93) ・工作広場/こいのぼり、かぶと、ロープドール、風車(96) ・ハーブを植えよう |
10 |
01/10/21都岡・つなわたりおもちゃを作ろう 00/10/29都岡・模型飛行機工作 99/10/24都岡・ブーメランと紙ヒコーキを作って飛ばそう 99/10/31さくら苑・ハロウィーンパーティー ・すすきのみみずく作りと缶ぽっくり遊び ・ピクニックへ行こう/こども自然公園(93)(92) ・わが街探検/中川中学校コミュニテイ・スクール(94) ・秋のピクニック/こどもの国へ行こう(95) ・チャレンジゲーム大会/中川(95) ・杉並産業フェウ’95/昔の遊びと縁日(95) |
5
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・母の日/カーネーション作り ・こどもの国へ行こう(92) ・ピクニック/横浜の港へ行こう(93) ・ピクニック/相模原公園(94) ・子どもと親の美術館/ボストン美術館の至宝(95) ・アルミ缶でレリーフを作ろう(96) |
11 |
99/11/28こどもの国・巣箱はずし ・年賀状を作ろう ・クリスマス飾りをつくろう(94)(95) ・あまからだんごをつくってたべよう(95) |
6
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01/6/24都岡・風と遊ぼう/風力車工作 00/6/25都岡・風で遊ぼう/風力車工作 99/6/27都岡・風で遊ぼう/風力車工作 ・父の日/プレゼント/ハンカチ絞り染め ・牛乳パックとダンボール工作 ・七夕飾りつくりとお好み焼きパーティー(94) ・七夕かざりのモビールを作ろう(95) ・葉脈のしおりを作ろう(96) |
12 |
00/12/10都岡・クリスマスケーキづくり 00/12/23白根・クリスマスツリー工作 99/12/12都岡・小枝のクリスマスリースをつくろう ・ミニクリスマスツリーを作ろう ・クリスマスツリーとリースを作ろう/豊田(94) ・クリスマスの集い/ケーキづくりとゲームや歌(95)(96) 中川(94) |
7
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・七夕飾りとケーキづくり ・葉脈のしおりとお手玉作り ・フルーツポンチをつくろう/水遊び工作(95) |
1 |
01/1/28都岡・うどんを作ろう 00/1/23都岡・餃子つくり 99/1/24都岡・餃子を作ろう ・お正月の遊びをやろう ・アルミ缶でレリーフを作ろう(94) ・こどもの国へスケートに行こう(95)(94) ・スケートに行こう/神奈川スケートリンク(96) ・スケートに行こう/相模原銀河アリーナ(94) ・ダンボール箱でかまくらを作ろう(96) |
8 |
01/8/26都岡・夏休み工作教室/パタパタ船、水車 00/8/27都岡・パタパタ舟・牛乳パックの水車工作 99/8/22都岡・ベニヤ板でモビールを作ろう ・夏休み工作/紙粘土の絵・金魚ねぶた作り ・夏休み工作/まわりどうろう、プラネタリウム ・夏休み工作/私の箱庭、馬車のはなかご ・夏休み工作/ダンボールでパズル、車、おもちゃ ・夏休み工作/ベニヤ板切り抜き工作(94) ・夏休み工作/ダンボールや空き箱で額を作ろう(95) ・さくら苑夏祭り ・相模川であそぶのだ(94) |
2 |
00/2/6こどもの国・巣箱作りと巣箱かけ 99/2/28さくら苑・ペットボトルの中にひな人形つくり 99/2/11,14こどもの国・巣箱作り巣箱かけ ・節分/鬼の面のペーパークラフト ・おひな様つくりとひな祭りパーティー(95) ・おひな様を作ろう(96) |
9
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01/9/24都岡・ハンバーガーをつくろう 00/9/24都岡・ダンゴとフルーツポンチをつくろう 99/9/23都岡・茶巾絞りつくり ・敬老の日/リトルワールド・ミステリーツアー (91)(92)(93)(94)(95) |
3 |
00/3/11大和・科学アドベンチャー ・みんなの住んでいる街探検(92) ・四季の森公園にピクニック(92) ・親子で世界の名画鑑賞/バーンズ・コレクション展(94) ・子どもと親の美術館/オルセー美術館展(96) ・東京都児童会館へ行こう(95) |