釣れなくても渓流の美しさに満足−天川 川迫川

■感動の美しさ川迫川(こうせいがわ)渓谷


川迫渓谷
天川上流部の川迫川(こうせいがわ)渓谷の美しさは出色だ。 なめ滝状の段差が続く明るい色の岩の表面を澄み切った水が柔らかく流れていく。
北アルプスにある黒部川の荒々しい渓谷美とは対照的な明るく柔らかなイメージだ。
道路が川に沿って走っているので、車からも途切れ途切れに見えるが、本当の美しさは渓流をつたい歩きしたときに実感できる。

しかし渓流は多少なりとも危険をともなうので誰にでもお奨めできるわけではない。 底がフェルトになっている渓流シューズやわらじなど、ゴム以外の素材の水に濡れても滑りにくい装備が必要だし、ちょっとした岩登りまがいのテクニックも使ったりと、川の難易度にあわせた、それなりの知識や経験が必要だ。
だが渓流釣りの良いところは、だんだんと深みにはまっていく課程で、自然とそういった渓流技術が身に付き、気がついたら普通のハイキングでは見ることの少ない美しい景観をたんのうできることだろう。

天川、川迫川のフライフィッシングは釣りを楽しむと言うより、渓谷と水と緑の美しさを楽しむ旅かも知れない。 と言いつつ左目では自然を愛で、右目ではしっかりアマゴ(この土地ではアメノウオとよぶ)や岩魚(やはり別称があり、キリクチとよぶ)のライズや魚影、川虫のハッチ(羽化)を忙しく探し回っている。
でもこの川はたとえお魚が釣れなくても十分満足できるだけの自然の奥深さを持っている。 渓流を歩くという点だけに絞っても、難易度は初級渓流で、満足度は大台ヶ原周辺と並び、間違いなく近畿のトップクラスと言えるだろう。
といいつつ、これだけの自然豊かな渓流がC&R(キャッチ&リリース)=ノーキル区間になって、自生したアマゴや岩魚がたおやかに群れているのを見ることが出来たら、どんなに素晴らしいことだろうと、しばし妄想にふけってしまった。

    ※写真は川迫川渓谷に何カ所もある淵(プール)の一つ
 
■アマゴが撮れたら?もっと嬉しい

天川アメノウオ何か訳のワカランことをぐちゃぐちゃ書いてしまったが、別にお魚が釣れない悔し紛れにいっている訳ではない。
本当に川迫の美しさはそれだけで価値があるものだから。
しかし目的はやっぱりアマゴや岩魚。 しかしながら6月も終わりとなるとどこの河川でもそうだが、ほとんどのお魚が釣りきられて、魚影を確認することも少なくなってきている。

C&R(ノーキル)区間じゃないので、それはそれで仕方ないが問題が一つあった、実は天川のアマゴの写真が一枚も無いこと。
デジカメを持ってくるとお魚が釣れない、カメラを忘れるとお魚が釣れるの繰り返し。
なかばあきらめていたところ、6月24日に最後のアマゴ(アメノウオ)の放流があるとアナウンス。 これは唯一のチャンスかと2日後に出かけることにした、このさい放流直後の魚は美しさで見劣りするなどいってはおれん。 ( そんな大それたこと、実は一度も言ってはいないが )

川迫川いつもなら日が高くなってから出動し、現場着は9時か10時のちんたらフライ、しかしこの日は4時に起きだし奈良県天川村に着いたのが6時という根性の入れよう。
竿抜けを狙ってプールをすて瀬を狙ったのが当たったのか、ただの偶然か、入渓してわずか30分で瀬を割ってテレストリアルフライ(昆虫を模した疑似餌)に飛び出してきた。魚籠がわりのデジカメに収め終わって、思わずバンザイしてしまった。

ペケひとりならこれで本日の釣りは終了となる可能性!もあったのだが、今回は同行者が3日も釣りをしないと手がふるえると言うフライ中毒のyuta氏。
本人は意識してないだろうが根は強烈な負けず嫌いと見えて、そのあとの集中力の凄いこと、無事1匹ひきずり出した。 あとは渓谷美を愛でつつチンタラ釣行、見えているプールの魚は釣れないのジンクスどおり、手変え品変えやるが引き出すまでには至らなかった、途中おひるねを入れて8時までイブニングがんばったのだが。
次回は2度もばらした、お腹がまっ黄きの自生岩魚(キリクチ)をぜひ写真に収めよう。

     写真上 始めて撮った天川のあまご(アメノウオ) 放流ものだが元気で魚体も奇麗だった
     写真下 澄み切った水の色の美しさ! マイナスイオンがばんばん出て?何となく体も元気に

■天川漁協はさらに楽しい?

天川漁協事務所

普通漁協と言えば愛想のないのが通り相場、「どの辺が釣れますか」と言おうものなら木で鼻をくくったように「どこでも釣れるよ」と返されるのがオチ。 ところがこの漁協は結構正直にここは良くない、あそこは悪いとキッチリと答えてくれる。
もっともこちらも他の例に漏れず、連日お客さんの<全然釣れん、魚おらん>攻撃にさらされているので、いきなりどこで釣れるか?なんて聞いても、曖昧な答えしか期待できない。 しかしそこは魚心、水心で自分の釣りのスタイルやら経験やら何時も行く場所やら、何でもいいからしゃべってみたら、何と熱心にお話を聞いてくれ、丁寧に教えてくれる。

ペケはいつぞやか、釣りに行くつもりでちょっと最初に顔をだして、なんと一日中しゃべり込んでついに竿を出さなかった。
これははっきり言って迷惑なことだが、理事長はじめ事務員さんまでイヤな顔をせず話を聞いてくれるものだから、ついつい調子に乗っておしゃべりの度が過ぎる。 たまにこういう客が何人か現れると事務所中が大騒ぎになって収集がつかなくなる。
釣り人特有のホラ話を聞かされるのをハタから見ていると実に気の毒で、これからはほどほどにしたいと固く心に誓っているが、皆さん実に気持ちの良い人達で、釣れない?季節になるとついつい足が向いてしまう。 ごめんなさい。 (でも流域監視は実にきっちり厳しくやっておられますよ、仕事キッチリ!)

     ※写真、漁協事務所

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