● (No.925) 気象衛星 Meteor-M N2 新受信法 (2016年10月14日) -------------------------------------------------------- Meteor-M N2 の信号を受信する方法を、以前詳細に述べましたが、それから時間 も経ち、それを受信デコードする方法もはるかに進化しています。その受信法を JE1CVL局が改めて、日々記事にしています。その記事を自局 JE9PEL/1 がここに 日付順にまとめていきます。(了承済み) (C)Roskosmos Ⅰ. http://blog.goo.ne.jp/je1cvl/d/20161010 (10 Oct.2016) ◇【Meteor-M N2 受信から画像作成まで】 周波数は 137.900MHz FMモード。信号受信には RTL-SDR(USB)ドングルを使用。 その設定は省略。 ◇ 必要なソフトは三つ ① SDRSharp Ver1.0.0.1331 ないしは Ver.1361 このバージョンでないと、QPSK Demodulator v1.4* がプラグイン出来ない からです。この QPSK Demodulator で信号を画像化する元を作ります。 プラグイン方法は別途解説予定。(下記) しかし、ちょっとややこしくて説明が難しいです。 ② LRPT off Line Decoder (本当は on Line なのではないかと思うのですが何故かこの名) これは、単体で立ち上げても機能しません。 SDRSharp内に、この Decoder と連携するバッチファイルを組み込んで動作させます。 当BLOG、現在この バッチファイルの組み込み方忘れています。調べる必要があります。 PCのリカバリーで V.1331 が残っていたのが幸いでした。 この Decoder で処理したのは画像化の元ファイル(raw:生)ですので、 一旦、ファイルを保存します。受信が終わった時点でその操作をします。 ③ LRPT Image Processor これは取得した画像データを最終段階で画像処理するプログラムです。 rawファイルをこのプログラムから開きます。この Processor は、ラン タイムを別途ダウンロードしてインストールしておかないと動きません。 ◇ AMIGOSサイト Downroad M2 LRPT Decoder.exe(Ver.2015.7.1.33) 何回もダウンロードしたのですが、たぶんこれがそうです。 ◇ LRPT Image Processorサイト Downroad その下に Installation とあり、 サイトが紹介されていますが、そこから「runtime」セットをダウンロードし PC にインストールします。 この「runtime」を用意しないと、Processor が 立ち上がりません。 【Download】 ダウンロード経過ですが、「off Line」の表記が取れた M2_LRPT_ Decoder がありますが、最新は この「offline」を使わないバージョンのものと 思えます。現在不確実ですので、後刻確認予定。 【仮説】 話は突然飛びますが、SDRSharp の中に「LRPT off Line Decoder」と 連携するバッチファイルが組み込んであるということは、QPSK Demodulator に チェックを入れ、「Start」を押した時点で自動で「LRPT off Line Decoder」が 立ち上がるのではないかと思ったことがあったのです。現状そうなっていないの で、このことについては JH1OKL局とも議論しています。 ◇ 今良く見ると、前のバージョンは ZIP でダウンロード→設定ですが、新バー ジョンは いきなり「.exe」のアプリケーション(赤白青の市松アイコン)になっ ています。ということは自動で立ち上がる可能性ありです。でも待ってください、 いずれにしてもバッチファイルは .exe にバッチを掛ける訳なので、自動で他の ソフトウエアを立ち上げるようなことが SDRSharp に組み込める訳はありはしな いことかもしれません。この点確認が必要です。 【Meteor-M N2】09:23JST 両端が歪んだ画像になっています。Image processor に掛けると、補正されて「Remapped」画像になるはずなのですが…。掛ける前の 画像をペイントで開くと、Remapped画像と同じです。 ◇ 左下の画像は、JA0CAW局に rawファイルを送って、Remapped していただいた 画像です。右下の当Blog のは同じ Remapped画像なのに、明らかに両端の扁平が 直っていません。要調査。 【両端歪み解消】何のことはない、チェックが入っていないチェックボックスが 一つありました。LRPT Image Processor の最新バージョンには Setup があって、 生成する画像の種類が選べるようになっています。その下に correct geometry のチェック項目があり直訳では「正しい幾何学」ですが、ここにチェックを入れ ることにより、Meteor-M N2 が撮影した画像の両端の歪みが補正されるのです。 歪んだまま使うことはまずないので、補正する方をデフォルトにしておいて欲し いと思いました。 【Meteor-M N2】19:04JST ◇両端歪み解決 夜間赤外線画像 【Meteor-M N2】20:42JST 夜間赤外線画像 両端にゆがみはありません。 Ⅱ. http://blog.goo.ne.jp/je1cvl/d/20161011 (11 Oct.2016) ◇【Meteor-M N2 受信から画像作成まで②】 『実例』本日 09:03JST のパス ◇【受信環境】 おさらいですが、基本的に次の三つのツールが PC にインストールしてあれば、 受信可能です。 1. QPSK demodulator v1.4* がプラグインされている SDRSharp Ver.1331 ないしは Ver.1361 2. LRPT off Line Decoder 3. LRPT Image Processor ◇【Meteor-M N2 の信号復調】 Meteor-M N2 衛星の信号を復調するには、専用の Demodulator を SDRSharp に プラグインして復調します。 ①「QPSK Demodulator v1.4*」 当Blog、今、単体が行方不明になっていますが、入手見込みあり。 (JE9PEL/1 所有、乞.申請。 Add in Plugins.xml) <add key="QPSK" value="SDRSharp.QPSK.QPSKPlugin,SDRSharp.QPSK" /> ②「Meteor Demodulator*」 AMIGOSサイトで紹介されていて、ロシア人が開発したプラグインですが、 使わない方がいいと JH1OKL局は言っています。プラグインを試みたが動か なかったとのことです。(「*」は SDRSharp への後付けプラグインを表す。) ◇【Meteor-M N2 復調余話】 『キャリアーロック』Meteor-M N2 は衛星ですから、送られてくる信号にはドッ プラーがあるはずです。 ところが、SDRSharp の画面に表示されている周波数が 中心周波数の「137.900MHz」のままで変化せず、ドップラー追尾をしていないの です。それでも、信号はキチンと受信出来ています。ロシアのプラグインの解説 を読むと、「キャリアロック」という言葉が出ています。恐らく、周波数が動い ても、QPSK Demodulator に「Locked」と赤字が出た時点で ドップラーを含めた 周波数を捕捉しているのだと思います。簡単には理解出来ませんが、QPSKの位相 のずれを周波数変化と見て、「位相のずれ」をずれた方に直しながら受信するシス テムなのかも知れません。 Ⅲ. http://blog.goo.ne.jp/je1cvl/d/20161012 (12 Oct.2016) 【Meteor-M N2】08:43JST『Carrier Locked』 Carrier周波数がドップラーに応じて変化しています。137.900 + 3.5kHz くらい から始まりました。 この周波数帯の Dopller としては、これくらいでしょう。 そして最大仰角時に Dopller量は「0」になるはずです。CALSAT32では 08:51JST に最大仰角になると表記されています。しかし「分」表記では 60秒 の幅があり ます。08:51'44秒の時、Dopller量が「0」になりました。51分台ですから表記は 合っています。この『キャリアーロックド』の仕組み、良く分かりませんが考え て見ると凄いです。 ◇ 画像は丁度を見計らって「プリントスクリーン」したのですが、25Hz 下がっ た表記になりました。「1Hz」オーダーで変化しています。 ◇ 台風20号、Meteor-M N2の画像では近く感じますが、ひまわりの画像では遠く 見えます。 【Himawari-8 real-time Web】 それでは、同じ「ひまわり」でもほぼ同じ時刻のこちらの画像ではどうでしょう。 ◇ Meteor-M N2を追うことによって、いろいろ「考察」が出来ます。只追うだけ でなく、日々その辺をねらいとしているのであります。(以上. by JE1CVL) 《参考》 『Meteor-M N2 および SDR# Plugin』 by JE9PEL/1 http://www.asahi-net.or.jp/~ei7m-wkt/numbr846.htm 『Meteor-M N2 受信の現状と画像作成手順』 by JE1CVL https://blog.goo.ne.jp/je1cvl/d/20190118
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