SRLL用 TNC製作 モデム編


● (No.590) SRLL用 TNC製作 モデム編 (2008年7月18日)
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モデムFX614 配線図

モデムFX614 配線図(設計図) を紙とエンピツで書いてみました。
このとおり接続すれば、SRLL 送受信の両方に対応するはずです。
早急にハンダ付けし、完成した JA0CAW局に続きたいと思います。
まずは部品の調達です。
(注:この回路図、まだテスト中で未確認。もう少し簡略化可能)
http://www.yk.rim.or.jp/~tvn/memo/srll.html












CML Microcircuits 社による、FX614 純正回路図です↓
上記の FX614 回路図より、かなりスッキリしています。
JA6PL, JA0CAW各局は、これに近い形の回路図で実験に
成功した模様で その回路図が近々公開される予定です。

http://www.cmlmicro.com/products/datasheets/docs/fx614ds.pdf
http://www.info.nara-k.ac.jp/~asai/doc/taf_h14_hokoku.pdf






JA0CAW, JA6PL 各局による、FX614 回路図最終版です。





部品調達

本日(7/19)、「サトー電気」に部品の調達に行ってきました。(JR横浜線小机駅近く)
揃えたのは、抵抗・半固定抵抗・コンデンサー・ダイオード・トランジスタ、その他
錫メッキ線・バナナプラグ等、それから「IC用極細ハンダこて」です。これは針の先
みたいに細いです。これで、回路図・部品・道具、と全て揃いました。明日は一日中
仕事なので、モデム部分製作は明後日以降となります。広大な宇宙を飛ぶ人工衛星を
とらえるために、針の先で 7 * 10mm の極小のチップを加工する、というのは不思議
なことですね。





FX614 装着

一番の難関と思われる 7 * 10mm のモデムチップ FX614 を先に装着しました。
変換基板は「ピッチ変換アダプター 16P-SOD (Sunhayato), 
      16ピン1.27m/m SOPタイプ → 16ピン2.54m/m DIPタイプ」
写真はピンボケですが、それでも芋ハンダであることがバレてしまいますね。
ちょうど親亀の背中に子亀を乗せて...という感じです。最初に、変換基板を
マザーボードに、いつものように 16ピンをハンダ付けします。次に、子亀が
動かないように、邪道ですがセロテープで親亀に仮固定してからハンダ付け
を行いました。IC専用ハンダこての先端は直径 0.5mm, ハンダは 0.3mmです。
1ミリ以下の世界です。16ピンを数分でハンダ付けできました。最後にテスタ
で 16ピン全ての導通を確認しました。 疲れたので、本日はこれでお終い。




完了

本日(7/21) 午前中、遅ればせながら FX614 の装着を全て完了しました。
表と裏をご覧になるとお分かりになるように、送信・受信の両方に対応
しています。蛇の目基板を回路図・配線図と睨めっこしながらのハンダ
付けなので、印刷された基板よりも数倍の時間を要しました。裏の写真
では、配線がゴチャゴチャになっています。これで送受信ができるハズ
ですが...  サンプルサウンドでのデコードは一休みしてからにします。








SRLL decoded!!!




> SRLL TNC Ver.2
> 2008,JQ1YCZ
> JQ1YCZ>JQ1YTC:CONG You're a Member of SRLL Receivers!
> JQ1YCZ>JQ1YTC:CONG You're a Member of SRLL Receivers!
> JQ1YCZ>JQ1YTC:CONG You're a Member of SRLL Receivers!
> JQ1YCZ>JQ1YTC:CONG You're a Member of SRLL Receivers!
> JQ1YCZ>JQ1YTC:CONG You're a Member of SRLL Receivers!
> JQ1YCZ>JQ1YTC:CONG You're a Member of SRLL Receivers!


念願の SRLL信号 をデコードすることがやっとできました!
AKI-H8/3048F + FX614 です。 送受信に対応させています。
ここまでご教示いただいた、JA0CAW, JH1BCL, JA6PL 各局
に感謝致します。ありがとうございました。

《JA0CAW局にお聞きしてわかったこと》

 FX614
 ・1-2番ピンの間に導通あり
  3-4番ピンの間に導通あり
 ・1番ピン(+), GRD(-)の間は 1.8V
 ・9番ピン(+), GRD(-)の間は 1.4V
 ・3番ピン M0 は、0V
 ・4番ピン M1 は、5V
 ・RXIN の電圧値の調整は不要

 AKI-H8
 ・電源供給は、安定化電源 13.8V でOK
 ・CN1-35, 36 には、自動的に 5V が供給される。
 ・蛇の目(ユーザーエリア)外側の 1列は GND
 ・HF 3.58MHzを、無線機のコネクター(芯線)から
  わに口クリップ等でつなげて、反対側を水晶に
  近づけるとビート音が聞こえることで、水晶が
  発振していることがわかる。(USB/LSB/CW)
 ・高周波の 433.1425MHz でも同様。水晶に近づ
  けると音が ビッー と変化し、離すと消える。
 ・LED1 は、同期信号で点灯
  LED2 は、デコードで点灯


 
SRLL 初受信デコード成功!

本日(7/23)夜21:42 からのパスで、初めて衛星 CUTE-1.7+APDII からの SRLL信号
を、完成したばかりの 自作SRLL用TNC を用いて受信し、デコードすることに成功
しました。感無量であります。皆様のお陰です。 実は、21:35 頃に、TNC の電源
を ON にしようとしたら、LED が点灯しないのです。焦りました。原因は 安定化
電源へのバナナプラグの付け根のハンダが外れていたのです。急遽修理し、AOSに
なんとか間に合いました。次の写真は、My_シャックの全景です。配線が入り乱れ
ていますが、1本1本は全部つながっているのです。右下には AKI_基板が見えます。

 FX614 SRLL 受信全データ  23,26Jul2008
 FX614 SRLL 受信全データ  02Sep2008


 



水晶(クリスタル)

モデム FX614, TCM3105 に必要な水晶(クリスタル)の入手先の一つ
地元、横浜市保土ヶ谷区にある RS社 を紹介します。ホームページ
の初期画面の左上にある赤い検索項目に品名を入れ、検索します。

「クリスタル」→ 周波数制御 → 水晶 → 周波数 を指定

電話で確認したところ、個人購入はインターネットでのみオーダー
が出来るということです。たとえば、「クリスタル」で検索すると

 3.579545 MHz
 No. 391-8190
 1個 180円

 4.433619 MHz
 No. 391-8257
 1個 180円

とあります。価格は高めですが 1個から注文可能ということです。


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