KISS から CMD に戻す方法


● (No.533) KISS から CMD に戻す方法 (2007年5月27日)
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普段、WiSP32 を使って KISS モード対応の衛星を追っていますが、WiSP を終了
すれば、自動的に TNC は KISS モードから抜けます。しかし、WiSP そのものを
設定するのは難儀だという方に、簡単に TNC を KISS モードから CMD モードに
戻す方法がありますので、説明します。

結論から言うと、「C0 FF C0」 のコマンドを TNC に送ればよいのです。これは
テキストデータではなく、バイナリデータです。 具体的には次のようにします。


 1. バイナリエディタ 「Stirling.exe」 を立ち上げる。
  http://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se079072.html

 2. ファイル → 新規作成 をする。

 3.「C0 FF C0」 と入力し、ファイル → 名前付け保存 をする。
  (C0 の 0 は、ゼロ です.)
  名前は適当に、「kiss_off.txt」 などと付ける。
  (作成されたバイナリファイルは、わずか 3 バイトの小さな
   ファイルで、テキストとしては「タタ」のように見えます.)
  http://www.ne.jp/asahi/hamradio/je9pel/kiss_off.txt

 4. ターミナルソフト 「Exterm.exe」 を立ち上げる。
  http://www010.upp.so-net.ne.jp/ja3thl/
  http://www.ne.jp/asahi/hamradio/je9pel/extermlz.exe

 5. ファイル → アップロード とし、「kiss_off.txt」 を
  KISS モード状態の TNC に送信する。


以上で、TNC は KISS モードから CMD モードに戻ります。


《補足》KISS とは...

デジタル衛星の「GO-32」や「AO-51」の PBBS にアクセスするには、基本的には
「G3RUH」仕様のモデムを内蔵した TNC を使用し、それを「KISS」モードにする
必要があります。定番プログラムの「WiSP」は、「MSPE」の起動と同時に自動的
に「KISS」モードに入り「MSPE」の終了と同時に「KISS」モードから抜ける仕様
になっています。現在では「UISS」ソフトを使用して、UI-digipeat を行う方法
も確立しています。

インターネットを中心とした、世界中のコンピュータネットワークを結ぶ一連の
プロトコル群が、「TCP/IP」(インターネットプログラム)であることはご承知の
とおりです。その「TCP/IP」を無線通信に使用する特殊モードが「KISS」モード
です。(KISS, Keep It Simple Stupid)

「KA9Qインターネットパッケージ」によって、アマチュア無線のパケット通信に
おいて世界中にネットワークが構築され、日本でも転送型のネットワークにおい
て主に構築されました。この特殊モードである「KISS」モードを、Microsat衛星
UoSAT衛星などのデジタル衛星に採用しているのです。




[参考] KA9Q局HP, http://www.ka9q.net/papers/kiss.html


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