UO-11 テレメトリ受信解読法


● (No.274) UO-11 テレメトリ受信解読法 (2001年 9月8日)
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衛星UO-11 のテレメトリ受信解読に関して、G3CWV / Clive Wallis 氏の 次の
ホームページに、データとともに 詳細にその方法が解説されています。 主に
V-帯ビーコン(145.825MHz) の話しが中心ですが、S-帯ビーコン(2401.500MHz)
にもほとんど該当する内容です。 (この翻訳の最後を参照して下さい。)

 http://www.users.zetnet.co.uk/clivew/oscar11.htm

その中の "UO11HW.ZIP"に、"HARDWARE DECODERS FOR OSCAR-11" と題する記事
"UO11HW.TXT" があります。 (1998年 4月6日,  G3CWV / Clive Wallis 著)

この翻訳と転載の許諾を著者より得ましたので、ここに紹介します。

G3CWV / Clive Wallis 著
JE9PEL/1 脇田美根夫 訳

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 OSCAR-11 受信のための ハードウェアデコーダー

[はじめに]  このテキストファイルは、私(著者)が1995年に OSCARニュースの "Haven't got a Callsign" のコラムに書いた、いくつかの短い記事に基づいています。 そこで述べたモデムは、当時 UK(イギリス) で入手できたもので、世界の他の 場所では入手できないでしょう。しかし、他の国では、他の適当な型のものが 入手できると思います。  "AM7910", "TCM3105" というモデムチップがありますが、もはや製造中止と なっていて、製品を入手することは困難です。いくつかの古い型の電話モデム (Telephone modem) は、これらのデバイス、特に AM7910 に適合しています。 幸いなことに、これらは通常、ソケットに収められています。  次の4つのテキストを参照して下さい。このファイルは、PAINTSHOP PRO か 他の適当なビューワで見ることができます。画面上に画像を合わせるために、 スケールを調整して下さい。たぶん、SVGA表示が必要です。また、簡単にプリ ンターで印刷することができます。 FIG1-3.TIF モデムのための簡単なインターフェース回路 7910.TIF AM7910 チップによるデコーダー 3105.TIF TCM3105チップによるデコーダー EMBAY.GIF EMBAYCOMモデム器のための簡単なインターフェース  OSCAR-11 のデコードを成功させるためには、ノイズ,グリッチ,スパイク の ない、良い信号が必要です。受信機は、通常の音声通信で用いる狭帯域 FM に セットし、もし調整メータがついていれば、搬送波偏差を ゼロ '0' に調整し て下さい。 AM や SSB モードにしないこと。(訳注:衛星UO-11 の "S"バンド 周波数 2401.500MHz では、PSK波のビーコンが送信されています。この翻訳の 最後に紹介する Clive Wallis 氏のメールを参照して下さい。)  コンピュータからのインターフェア(干渉)は、特にトラブルの原因になりま す。良い結果を得るためには 全てのコンピュータの電源を OFF にして、オー ディオ信号をカセットレコーダに録音することを勧めます。ほとんどのレコー ダは適しています。デコーダーは、音のゆがみ・揺れにかなり耐えます。  このウェブサイト(上記)に、いくつかのオーディオファイルを保存してあり ます。このファイルは、必要な信号音質を持っています。  OSCAR-11 をデコードするには、次のいくつかの方法があります。    1. 特殊用途のデコーダー    2. 電話モデム    3. モデムチップによる自家製(Home Brew)デコーダー    4. BAYCOM モデム    5. エミュレートモデム    6. TNC    7. BBC マイクロコンピュータ    8. AX.25 パケットデコーダー (OSCAR-11 には不適)  それぞれのタイプについて、次に述べます。 [警告]  このインターフェースに外部ハードウェアを接続することにより、コンピュ ータあるいは他の装置に影響を与える可能性が常時あります。どんな外部供給 電源デバイスも、メイン電源から充分に絶縁するように注意して下さい。装置 への損害の責任は負えません。各自の責任で行って下さい。もし、実験が理解 できないようでしたら、行わないこと。 [ 1. 特殊用途のデコーダー ]  OSCAR-11 デコーダーのための多くの回路は、年中 公開されてきました。恐 らく、ほとんどのポピュラーなものは、G3RUH / James Miller 氏が 設計して おり、これらの回路は二つの音調の間に関係した位相に作用している適合した フィルターとして知られています。理論上、ノイズから信号を検知することの できる最も良い方法です。回路はかなり複雑ですが、全て簡単に入手のできる 9個のチップから構成されています。  設計図は、1983年 5月に、'Wireless World' 誌において公開されました。 回路プリント基板は、AMSAT-UK から入手できます。 James は、もっと多くの 情報を提供できると思います。 彼の e-メールアドレスは、g3ruh@amsat.org です。  FM モードの特性から その信号は、大変良好な状態から使えない状態に急激 に変化します。従って、G3RUH デコーダーの利点には制限があります。 G3RUH デコーダーは、良い結果がわずかだけれども、他のデコーダーはほとんど良い 結果を与えることがわかりました。  そして、単一で安定した位相固定ループを用いた簡単なデコーダーに関して 公開された多くの設計図があります。 [ 2. 電話モデム ]  古い電話モデムを、大変低価格な変更で改造することができます。これらは アマチュア無線機の中古売買で、しばしば手に入れることができます。それは 1ポンドか 2ポンドと 大変低い価格になります。なぜなら、だれもそれ以上で 欲しがらないからです。 捜すべき型は、1970年代後半から 1980年代前半の日 付けの、'大変'にシンプルなものです。よく、'RX/TX ORIGINATE' と印のある 制御ボタンが付いています。  典型的なものは 'PRISM MODEM 1000' で、似たものに 'WATFORD MODEM 84' や 'TELEMOD 2' があります。 しかし、'Smart' や 'Intelligent' や 'Micro processor Controlled' と印のあるものは避けて下さい。 また、'BUZZ BOX' のような 300 baud の型も避けて下さい。残念なことに、これらのモデムのた めの取説書や回路図は、めったに手に入りません。  これらのモデムは、衛星で使われている音調が、電話通信で標準で使われて いる音調と似ているので、OSCAR-11 上でも動作するのです。 イギリスとヨー ロッパで標準で使われているのは、'V23' と呼ばれているものです。世界の他 の地域では、'BELL 202' が標準として使われています。 システムの違いによ って、logic 0 ('SPACE' と呼ばれることもある) と、logic 1 ('MARK') を表 すために異なる音調を使用します。衛星ユーザーに興味のある音調は次です。 SYSTEM LOGIC 0 LOGIC 1 V23 (Mode 2) 2100 1300 BELL 202 2200 1200 OSCAR-11 1200 2400 BBC CASSETTE 1200 2400 originally used for controlling OSCAR11 OSCAR-9 2400 1200 (no longer in orbit)  OSCAR-11 で使われている音調は、正確には V23 や BELL 202 の音調と等し くないけれども、電話モデムは動作しているように見えます。このことを証明 するために、ポピュラーな 'AM7910' と 'TCM3105' チップを用いて、二つの 簡単な復調器を作成しました。この二つの型は、V23 あるいは BELL 202 のど ちらを設定しても、OSCAR-11 を復調しました。  しかし、UO-11 にそれらを使っている時に、1 と 0 が逆である という問題 がありました。このことは、PC のシリアルポートに入力する前に 出力信号を 反対にしなければならないことを意味しています。 (これは、ソフトウェアに よってではできません!) このことをするには、内部的にも 外部的にしても 大変たくさんの方法があります。  PRISM 1000 モデムは、IC5 上に、出力信号を逆にすることのできる 未使用 の二つの RS232ドライバー回路を持っています。 図1(fig1-3.tif) は、必要 な簡単な改造を表しています。あるいは図2に示しているように、簡単な単一 トランジスタ・インバータを代わりに使ってもよいかもしれません。供給電源 は 通常12〜16ボルトを、RS232ドライバー回路から取らなければなりません。 他の方法として図3を見て下さい。 これは、ポピュラーな JVFAX や HAMCOMM プログラムに使われているインターフェースと同様です。(Oscar News 107 の 42ページ参照) しかし、入力信号は(本質的に)対の直流であることに注意して 下さい。図に示しているように、回路は RS232インターフェースから、または モデムから、あるいは 分離PSU から電源供給することができます。  PC への 2芯信号連結線は、全て必要な RXD と GND です。 受信機またはテ ープレコーダからのオーディオ信号は、電話入力に入ります。これらのモデム は大変繊細で、ピーク間に通常は 1ボルトで充分です。ターミナルプログラム は、OSCAR-11 のデータを捕捉し表示するために使われます。もし OSCAR-9 の 古いデータを持っているならば、出力の改造なしにモデムをテストできます。 [ 3. モデムチップによる自家製デコーダー ]  低価格のデコーダーのような古い電話モデムを使うことは、もし簡単な第一 世代デバイスを得ることができるならば、良いことです。残念なことに、自動 ダイヤル形式や、 'smart' 特性を持つような 第二世代モデムは適しません。 しかし、これらの第二世代デバイスは、しばしば大変役に立つチップを持って います。例えば AM7910 は、通常 'WORLD CHIP' と呼ばれるチップを持ってい て、これは 自家製復調器における基礎として使うことができます。  捜すべきモデムは 'DACOM DSL 2123' と 'TANDON 500' です。両方の型とも 300/300 と 1200/75 bauds で、今日では限定的に使用されています。DACOM製 品の多くは、特別な用途のために作られ、たとえ役に立たないとしてもそれを 作る献上的なものでした。幸いに AM7910 チップは、通常、ソケットにあり、 簡単に取り去ることができます。 TANDON モデムでさえ、良い水晶を持ってい ます。  図 "7910.tif" は、AX.25 パケットを含む '受信のみ' のアプリケーション に関する適当な回路図を示しています。モデムチップ IC1 は、MC1 から MC4 へ連結する BELL 202 に関して設定を行い、1.2K 抵抗を通して 0〜 +5ボルト に変化します。 16ピンは、チップを動作させるために、0ボルトにしなければ なりません。未使用入力はまた、適切にこのラインに連結されます。  IC2 への未使用入力(回路上には示されていない) は、0ボルトにしなければ なりません。モデムチップとして使われている大変簡単な入力回路は、とても 繊細で、数百ミリボルトで充分です。受信機かテープレコーダの 'ライン' 出 力に連結することに適しています。大きな信号は減衰し、もし必要ならば、ダ イオードで制限しなければなりません。5ピンと GND の間にある 10K抵抗は、 より大きな信号をブロックして防ぐことに役立つと思います。  二つの別々の出力インターフェースがあり、一つは RS232ポートに対するも ので、もう一つはプリンターポートに対するものです。プリンターポートのイ ンターフェースは、搬送波が受信された時に示すための特別な信号を持ってい ることに注意して下さい。 これは、BAYCOM と AX-25パケットを受信するため に使っている 'POOR MAN's PACKET' (訳注: PMP と呼ばれるプログラムで、 無銭家というような意味を含む) プログラムの両方で使えます。  OSCAR-11 のために、RS232インターフェースを切り替えることができます。 この場合は、簡単なターミナルエミュレータあるいはキャプチャープログラム を使います。ソフトウェアに関する詳細については、OSCARニュース 111 の32 ページを参照するか、あるいはこのウェブサイトから、CTERM をダウンロード して下さい。  回路は、160*100mm DIL のプロトタイプ(原型)基板から構成されています。 ソケットは回路を集積するために使われます。必要な電源は、110mA で +5V、 15mA で -5V です。これは RS232ポートに供給するには高すぎます。従って、 別の供給電源が必要です。  5ボルトの供給電源からの RS232インターフェースの動作は、標準の RS232 には足りていないけれども、充分であることがわかりました。しかし、あるコ ンピュータでは、長いケーブルを使っている時には、もう少し高い電圧レベル が必要かもしれません。この場合には、'fig1-3.tif' の図3にような 代わり の出力回路を使うとよいです。これは、+/- 10〜15ボルトの RS232内部または 外部電源から重畳(self power)できます。  ポピュラーな Texas TCM3105 チップはまた、AX-25 パケットと OSCAR-11信 号を復調することができます。 AM7910 と比較するとこのチップは、シンプル で安くて、しかも RS232インターフェースから電源供給できます。価格は 5ポ ンドから 9ポンドの間です。  図 '3105.tif' は、AM7910 回路の特性に似た 適切な回路を示しています。 チップは、BELL 202 の音調に準拠しています。 水晶は簡単に入手でき、古い カラーテレビから大変安く手に入れることができます。  同じく、二つの別々の出力インターフェースがあり、一つは RS232ポートに 対するもので、もう一つはプリンターポートに対するものです。つまりこれは BAYCOM と、AX-25 パケットを受信するために使っている POOR MAN's PACKET プログラムの両方で使えます。 スイッチを切り替えて、OSCAR-11 の信号を、 簡単なターミナル通信プログラムにより捕捉し表示させることができます。  インターフェースは、RS232インターフェースから電源供給されます。 もし POOR MAN's PACKET プログラムを使うならば、インターフェースはまだ予備の RS232ポートから電源供給できます。 しかし、もし RS232ポートと一緒にした くなかったら、別の供給電源を使うべきです。これは、9ボルトから 12ボルト の範囲に調整されていないと思います。消費電流は、およそ 5mA だけです。  予備の入力を 74HC04 チップにグランドすることは、大変重要なことです。 もし、そのままにしておくと、インバーターが高周波数で発振してしまうと思 います。それは チップが高電流を引き起こす原因となり、RS232ポートが動作 しなくなるでしょう。 [ 4. BAYCOM モデム を使う ]  もし、BAYCOM ハードウェア インターフェースを持っているならば、それを OSCAR-11 を復調するために使うことができます。 出力データを、シリアルポ ート上で CTS から RXD に切り替え、CTERM のような簡単なターミナルソフト またはキャプチャープログラムを使って下さい。 BAYCOM ハードウェアは通常 シリアルポート上で、出力信号から電源供給されています。従って、ターミナ ルプログラムで正しくポートの出力信号を設定するか、あるいは代わりに外部 供給電源を使わなければなりません。 [ 5. エミュレートモデム (EMBAYCOM) を使う ]  BAYCOM パケット無線システムを実行するために、簡単な HAMCOM型のインタ ーフェースによって、小さなプログラムが開発されました。それは、RT4UZ / Nick Fedoseev 氏によって書かれ、T5UDE / George Yastrebov 氏により 改造 されました。ソフトウェアは小さなプログラム EM1200M2.COM と、バッチファ イル EMBAY.BAT から構成されています。  EM1200M2.COM を立ち上げると、BAYCOM モデムをエミュレートするために、 シリアルポート2が設定されます。その時プログラムは EMBAY.BATを動作させ 通常の BAYCOM プログラムが、シリアルポート1を実行しながら開始します。 二つのポートと簡単なインターフェースにいくつか接続しています。  ポート2のエミュレートモデムに接続しているのは、次のとおりです。 DSR 受信オーディオ (2逓倍した後) DTR 復調データ出力 DCD データ入力 TXD オーディオ出力 (2逓倍波) RI 方向 (+ 送信, − 受信)  もし RI が、遮断しているか負の電圧になっていると、エミュレートモデム は受信モードになります。すなわち、 DSR と DTR は有効です。クリップした 2逓倍オーディオ信号を受信すると、ポート2の DSR に入ります。 DTR は、 復調出力で、ポート1の CTS と接続しています。  ポート2の DCD と TXD は、送信にのみ使われ、RI が 正の電圧になってい る時に有効になります。HAMCOMインターフェースの回路図と二つのポートに関 連したものは、ソフトウェアに添付しているドキュメントに含まれています。  興味あることは、OSCAR-11 をデコードするために エミュレートモデムを使 うことです。 EM1200M2.COM プログラムを立ち上げると、エミュレートモデム としてポート2が設定され、バッチファイル EMBAY.BATを実行します。これは メインソフトウェア BAYCOM を実行させます。次は、EMBAY.BAT の中身です。 @echo off l2 scc off  この 'off' は、Baycom が プログラム12 を中断することを中止する小さな ルーチン (off.com) であることに注意して下さい。 このファイルは、通信プ ログラム・ターミナルエミュレーター・キャプチャープログラム ような、BAY COM に代わる他のソフトウェアを使えるようにするために変更できるかもしれ ません。  デコードするための低価格に関して前述した記事から、モデムの出力データ の両極性は、BAYCOM の使用と OSCAR-11 の 蓄積/表示 (storage/display) に 関することと同じであることがわかりました。つまり、エミュレートモデムか らのデータの両極性は、OSCAR-11 に対しても正しいということです。  OSCAR-11 を復調するために、EMBAY.BAT の内容を CTERM, PROCOMM PLUS, TELIX のようなすばらしいターミナルプログラムと置き換えて下さい。BASIC で書かれたプログラムをも含みます。 この場合、ファイルを QBASIC / RUN_ TERMPROG に換えます。ここで TERMPROG.BAS は、QBASIC で書かれたターミナ ルプログラムの名前です。バッチファイルは、EM1200M2.COMプログラムに固定 されているのと同じように、EMBAY.BAT という名前で使用することに注意して 下さい。  OSCAR-11 のデータを表示し捕捉するための 標準の通信プログラムを使う時 に、ある問題が生じます。バイナリデータを受信するために、プログラムを8 データビット・ノーパリティに設定することが必要です。残念なことに、この 生のデータ(raw data) は、テキスト文字でなくて、しかも ラインフィードの and/or の改行(carriage returns) の欠如のために、画面表示が乱れてしまい ます。  ASCII テキストとデータを受信する時には、いつも第8ビットが設定され、 テキスト文字が送信されていない時でも (80 hex)バイト (訳注:16進法の80, つまり 128バイト)が連続して流れて表示されてしまいます。これは OSCAR-11 が聞ける時には、背景にある規則だった虫のようです。ステータスメッセージ を送信している時や、WOD (訳注:Whole Orbit Data) の送信の合間に、特に 目立ちます。  従って、プログラムを、7ビットの受信に設定する必要があります。これは 通常、画面表示の問題なのですが、データをディスク上に保存する時には、フ ァイルは多くのゼロ(null)で埋まってしまいます。(つまり、80 hex を 7bits に切り詰めます.) これらのゼロはまた、ファイルを続けて編集する時には、 問題を起こす原因になるかもしれません。  標準的な通信プログラムは、これらの問題の多く、あるいは全てを克服する ようになっているかもしれません。他の解決法は、献上的な OSCAR-11 のキャ プチャープログラムを使用することです。次の特性が望ましいです。    正しいテキスト文字のみを表示する    自動的に画面の回りを包み込む    ASCII 表示、または 16進数コードを選択する    バイナリー、または ASCII データを捕捉する    捕捉をトグる (toggle.訳注:キーで ON/OFF する)  私(著者)は、何年間も自分の BBCコンピュータで、(UOSAT と呼ぶ)このよう なプログラムを使ってきました。そして、今や PCバージョンに開発しました。 それは、CTERM と言うもので、このウェブサイトからダウンロードすることが できます。また CTERM パッケージには、EMBAYCOM ソフトウェアを含みます。  ( EM1200M2 を得る )  残念なことに、設定によって動作をしなくなるような悪くなることが多くあ ります。悪くなる時は、いつも何も起きないのです! 次のヒント等が役に立 つでしょう。  まず、連結部分を注意深く確認します。二つのシリアルポートを使っている ので、なお複雑になっています。図は、簡単な HAMCOM インターフェースがど のようにポート1とポート2の両方に連結しているかを示しています。また、 EM1200M2.COM のコードは、エミュレートモデムとしてポート2を使っていて 変更はできません。ターミナルプログラムは、ポート3や4を使うこともでき ますが、ポート1を使うことを推奨します  ソフトウェアは、'COMMAND.COM' がルートディレクトリにあることを要求し ます。もし、4DOS や COMMAND.COM のような、他の DOSシェルを使うならば、 またそこになければなりません。さもないと、プログラムはエラーを返し、終 わってしまいます。ターミナルプログラムが、ポート1で 1200baud に設定さ れていることを確認して下さい。  ソフトウェアを '実行' していてる時に、電源が 741 op-amp を供給してい ることを確認して下さい。7ピンの電圧は正で、4ピンの電圧は負であるべき です。この二つのレベルは、7ボルト以上ですが、等しい必要はありません。 インターフェースは、この電圧の大きさがないと動作しません。  HAMCOMインターフェースにオーディオ信号を入力し、より大きく2逓倍化し た信号がインターフェースの出力に現れることを確認して下さい。復調信号は エミュレートモデム、つまりポート2の DTR に現れるでしょう。 このテスト は、オシロスコープとオーディオ信号ジェネレータで行うのが最も良いです。  しかし、高インピーダンスのヘッドフォンや、受信機またはテープレコーダ のオーディオ信号では少し問題があります。オーディオ信号ジェネレータは、 1200Hz でポート2の DTR は正になり、2200Hz では負になります。 この周波 数のほぼ中間に、(正負の)変換点があります。  もし OSCAR-11 の信号をインターフェースに入力すると、これらがターミナ ルプログラムによって画面上に表示されるでしょう。 [ 6. TNC を使う ]  TNC は通常、AX-25 パケット無線に対して使われています。 OSCAR-11 の信 号は AX-25 ではないので、この衛星を復調することは普通は適していません。 しかし、ある TNC は拡張した特性を持っていて、OSCAR-11 を含む他のモード に対して使うことができます。  ( PK232 TNC )  このユニットは、電話モデムと同様に BELL 202 の音調を復調するモデムを 持っています。また、ASCII データを処理する装置もあります。残念なことに 電話モデムと同様に、信号を使う前に逆にする必要があります。  改造方法が W6SHP/ Howard Sodja 氏によって書かれ、OSCARニュース 1990 8月号と AMSATジャーナル9月号に公開されました。 多くの PK232 の所有者に は受け入れられないかもしれませんが、PCB の道筋を切断し、フロントパネル にスイッチを付加する改造をします。  最新の PK232 のいくつかは、OSCAR-11 のモードが追加され、改造の必要は ないと思います。これらの改造ユニットは、広く入手可能かどうかはわかりま せん。  ( DSP-12 TNC )  DSP-12 は モデムの多くの異なる型の装置を持っている製品です。OSCAR-11 は、モデムメニューに含まれていますが、DSP-12 は このモデムに関する装置 を全ては備えていません。 K4UJA / David Kent は、DSP-12 が、CTERMソフト で動作するようにしましたが、私(著者)は彼から次の注意事項を受けました。 それは、他のユーザーにも、きっと興味のあることだと思います。  DSP-12 は優れたユニットで、いくつもの応用に成功しています。基本的に、 メニューから実行可能モデムを選択してソフトを使う マルチモードTNCです。 UO-11 のテレメトリに対しては、separate modem (R) があります。  どのモデムを選択した時も、設定を示すためにコマンド(DIsplay) によって 操作することができます。しばしば、(選択した)モデムの設定の一部あるいは 全部を配列し、保存することができます。 UO-11 モデムは、設定/パラメータ の定義をしません。もちろん DSP-12 ユニットは、全てのモデムに対する共通 に定義した設定をすることができます。  それは、メインの Generalized Communications Elective (GCE) メニュー から設定します。Windows95 の 233MHz Pentium コンピュータを使用している 私の場合、DSP-12 は 'Comm port 2, 19,200 baud, 8N1' にしていて、これら の設定は変更されずに維持されます。  私は、UO-11 の一連の(全て別のディレクトリにある)プログラムを立ち上げ る時、DOS画面の windowsバージョンを開けて、そのウィンドウから Hibaud2 とも呼ばれる Cterm2 において、DSP-12 GCEメニューにおいて "Q" と、UO-11 モデムにおいて "R" を入力します。 すると、DSP-12 と UO-11 モデムのメッ セージが開くので、フィルターに関する F6キー を押すと、準備完了です。  デコードを止める時は、DSP-12 GCE メニューにおいて "Q" を押し、そして 1200baud地上パケットにおいて "P" を押します。すると、DSP-12 はリセット し、ウィンドウが閉じます。プログラムディレクトリにとどまったまま、ファ イル temp.dat をリネームしたり U2AWOD等を呼び出したりする時には、Cterm から抜けるために、ALT X キーを押します。                         Tnx David [ 7. BBC マイクロコンピュータを使う ]  もし BBC マイクロを持っているなら、カセットインターフェースが OSCAR -11 と 100%互換なので、OSCAR-11 の信号をデコードするには最も簡単です。 信号はカセットに録音され、インターフェースに再生されます。BBC は、標準 の特性として、カセットレコーダによって与えられます! つまりオーディオ 信号は、カセットインターフェースに直接、入力されます。  私(著者)は、AMSAT-UK の 小さい BBCライブラリを実行しています。これは データを捕捉するかデコードするかを選択できる機能を持っています。詳細に ついては、私に e-メールを下さい。 [ 8. AX-25 パケットをデコードする (OSCAR-11 に対してではない) ]  第2, 3章で述べた、高価な TNC を必要とせずに DOVE や MIR からの AX-25 パケットをデコードできる廉価なインターフェースを持つ数々の優れたプログ ラムに感謝します。どのプログラムも、コンピュータポートへの連結はむしろ 普通ではない使い方です。  このプログラムのうちの一つが、DL8MBT によって書かれた BAYCOM です。 シリアル入力は、RS232インターフェースの RXD の代わりに CTS に 入力され すぐにプログラムはパケットを表示します。信号を逆にすることは、OSCAR-11 におけるのと同じように、BAYCOM に対して行われます。BAYCOM プログラムは もし CTS と RXD の両方のラインが、デコーダ出力に連結されているなら動作 しないので、CTS と RXD の間の入力を '切り替える' ことが基本です。  二つ目のプログラムは、N8KEI によって書かれた POOR MAN'S PACKET (PMP) です。 これは、BAYCOM よりも もう少し複雑なインターフェースで、(搬送波 検波 CD という)余分な信号が必要です。プログラムは 入力インターフェース として、パラレルプリンターポートを使用します。簡単なインターフェースは LM393 チップを使った TTL に、RS232レベルを変換するように製作することか もしれません。 RS232 ポートか、あるいは 分離PSU から電源を供給します。  回路の詳細については、OSCARニュース 111, 1995年2月号, 36ページを参照 して下さい。 第3章で述べた自家製モデムは、プリンターポートにおけるイン ターフェースを含みます。BAYCOM と PMP プログラムは、アマチュア無線ソフ トウェア関連から入手できると思います。 ------------------------  最後に、この記事について何か批評や提言があれば感謝します。もし、他の 人への助言になるような何か間違いがあれば、知らせて下さい。いったん公開 したら、それをしばしば見たくはありせんが... Clive Wallis G3CWV e-mail g3cwv@amsat.org 06-April-1998 [翻訳者] -------------------------------------------- Name : JE9PEL/1 脇田美根夫 Mail : je9pel@jamsat.or.jp URL : http://www.asahi-net.or.jp/~ei7m-wkt/ QTH : Yokohama, Japan Date : 2001年 9月8日(Sat), 13時00分 完訳 -------------------------------------------- [参考メール] (No.1) Date: Sun, 02 Sep 2001 10:57:45 +0900 From: Mineo Wakita [je9pel@jamsat.or.jp] To: g3cwv@amsat.org Subject: UO11HW.TXT Hello Clive Wallis, I read your "UO11HW.TXT" in the following your HP: http://www.users.zetnet.co.uk/clivew/oscar11.htm Does this explanation for "HARDWARE DECODERS FOR OSCAR-11" is applicable to decode UO-11 "S" band beacon ? I would like to translate this "UO11HW.TXT" from English into Japanese. May I post the translation to my Japanese HP ? (No.2) Date: Sun, 2 Sep 2001 09:34:49 +0100 From: Clive Wallis [clivew@zetnet.co.uk] To: Mineo Wakita [je9pel@jamsat.or.jp] Subject: Re: UO11HW.TXT Hi Mineo, Many thanks for your e-mail. Nice to hear from you. > I read your "UO11HW.TXT" in the following your HP: > > http://www.users.zetnet.co.uk/clivew/oscar11.htm > > Does this explanation for "HARDWARE DECODERS FOR OSCAR-11" is > applicable to decode UO-11 "S" band beacon ? The modulation on the S beacon is the same as the 145.825 beacon, and in theory UO11HW.TXT is applicable. However the modulation level is very VERY LOW, and the signals are normally very weak. IMHO it is unlikely that many stations would be able to decode it. The modulation may even be unintentional, perhaps due to stray coupling via the power supply. The status telemetry shows it as being PSK, not AFSK. Many years ago IIRC the modulation was switched off, to make it easy to hear the beacon. > I would like to translate this "UO11HW.TXT" from English into > Japanese. May I post the translation to my Japanese HP ? Yes, please feel free to translate this or any of the other text files. -- 73 Clive G3CWV Hitchin, North Hertfordshire, UK. (No.2 の内容) Q.(from JE9PEL Mineo Wakita to G3CWV Clive Wallis)   次のあなたのホームページで、"UO11HW.TXT" を拝見しました。       http://www.users.zetnet.co.uk/clivew/oscar11.htm      この "HARDWARE DECODERS FOR OSCAR-11" における解説は、UO-11   の "S"バンドビーコンをデコードする時にも当てはまりますか? A."S"ビーコンの変調は 145.825 ビーコンと同様で、UO11HW.TXT の   理論が当てはまります。 しかし、変調レベルは '極めて低い' の   で、通常は大変微弱です。 IMHO(訳不明)は、ほとんどの局はそれ   をデコードすることはできないだろうと言っています。   変調は、電源の供給を経由しながらの空電(stray)のために恐らく   偶然の結果でしょう。 衛星状態のテレメトリは、AFSK ではなく、   PSK としてそれを示します。   IIRC(訳不明)は何年も前に、ビーコンを容易に聞けるように 変調   を off にしました。


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