衛星 MIR を目視できた!!!


● (No.105) 衛星 MIR を目視できた!!! (1997年 12月5日)
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  衛星 MIR を目視できた!!!         (by JE9PEL/1 脇田)
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 昨日、『Jupiter etc.』と題する記事を投稿しましたが、本日もそれを
 検証しようと、惑星(火星、木星、金星 etc.) の軌跡を軌道計算ソフト
 「WinTrak v3.50」を用いて確認しました。ちょうど日没後の日本時間
 17時過ぎに、ロシアの人工衛星『MIR』もこのあたりを飛行することが
 計算の結果、予測できました。

 本日(12/5 JST 17:10)、日没後の真っ暗な南西の空を見上げていると、
 火星の横を、火星と同じくらいの大きさと明るさを持つ星のような物が
 かすかに動いているではありませんか!!! その物体が木星くらいの明る
 さに輝度を上げながら連続的に上昇していきます。明らかに流れ星でも
 なく飛行機でもない物体、ロシアの人工衛星『MIR』です!!! 

 長年、デジタル衛星通信に親しんできましたが、宇宙を飛ぶ人工衛星を
 この目で見たのは生まれて初めてです。感動して自分の肌がジワーとし
 てきてしまいました。人工衛星は発光体ではありませんので、星と同じ
 ように、地上高380Kmの衛星『MIR』は、日没後17時頃の太陽の光を反射
 しながら移動しているのです。

 TCAの時は、金星ほどの明るさを保ちながら、なめらかに移動していま
 した。この衛星『MIR』のAOS時の他の惑星の位置関係は、だいたい下の
 とおりです。昨日に比べ、月に対して相対的に少し移動していました。


               [JST 17:10, Dec.5, 1997  QTH Yokohama]

          Saturn(土星)
            *
                                       Moon(月)
                                         )
                                     Jupiter(木星)
                                       *
                                     Uranus(天王星)
                                        *
                                            Neptune(海王星)
                                                *
                                  Venus(金星) *
                                    Satelitte(MIR) o
                                          Mars(火星) * 
               地平線                      Mercury(水星) *
  [East]-----------------------[South]-----------------------[West]
                                                  Sun(太陽) @
                                                Pluto(冥王星) *


 なお、この時の衛星『MIR』の軌道は、「WinTrak v3.50」によると正確
 には下のとおりでした。また、「WinTrak」で初期設定を済ませたあと
 「Time Modes - Delta Time」を選択し、「Graphic Modes - Star Back_
 ground」を選択すると、たくさんの星を背景にあたかも自分が宇宙の中
 にいるような感覚で人工衛星の追尾を行なうことができます。

                       AOS    TCA    LOS
                JST  17:09  17:14  17:19 (10分間)
                Az.    220    135     50 (南西〜北東)
                El.      0     60      0 (Max 60)


 PS. 寒空の中、自宅のベランダで娘(6才)と一緒に、星と『MIR』を
     感動しながら眺めていました。すぐ後で娘は、画用紙に色鉛筆で
     「ロシアの ろけっと ミール」と題を書いて、夜空に浮かぶ星の
     絵を描いていました。人工衛星を自分の目で見て、その絵を描く
     保育園児は、世界広しと言えどもあまりいないでしょう。


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