アンテナ設置奮戦記


● (EISEI.6) アンテナ設置奮戦記 (1993年 7月31日)
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 (アンテナ設置奮戦記.....某RBBS登録原稿('93 3/29) 加筆)

 一昨日(3/26)、ルーフタワーに念願の衛星用ローテーターとアンテナを取り付け
 ました。天気は薄曇りでまずまずでしたが、風もなく絶好の設置工事日和でした。
 設置場所は職場の5F屋上です。すぐ近くには円海山レピーターの大きなアンテナ
 群があり、少し遠くを眺めると 大船観音の白い観音像が小さく見え、天気の良い
 時には遠くに雪を被った富士山や丹沢山塊が西に眺められます。環境は抜群です。

  助っ人を含めて4人で朝10時に作業開始。

 まずは3mの高さのルーフタワーを寝かせたまま、長さ4m 太さ50mmのマスト
 (まるで水道管)を最上部から突っ込み、仮り止めした後、方位角ローテーターを
 取り付けました。一度、起こしてステー線を2段 計8本張りました。ここまでの
 作業時間が3時間。20m二巻、30m一巻のステーをいかに効率的に分けて切る
 か、強度を強くする場所はと考えながら作業していて随分と時間が掛かりました。

 アンテナの組み立ての作業は簡単に終わりましたが、大きくて重たいなー。
 直交する2本の八木アンテナを用いて円偏波とした 430MHz帯、144MHz帯の二組の
 です。長さ各々4mもあります。 巨大だ! 同軸ケーブルは各々20mです。
 タワーを見上げて、
           「これ、どうやって取り付けるの?」

  当然、仰角90度になる場合があるわけで、後ろ半分の2m分がステー線に引っ掛
 かるではないか!ということは足元から 3m+2m=5m の所にアンテナと仰角
 ローテーターを取り付けなくてはならないのです。この計画性のなさ!
 また、全部ステーをはずしてタワーを斜めにしながら、2本の巨大アンテナを方位
 角仰角を目見当をつけながら取り付けました。なにしろこちらは4人。これが一番
 大変な作業でしたね。タワーとアンテナの重量を両肩で支えながらひたすら忍ぶ。

 最後、何とか「セイのー」の掛け声で起こしましたよ。ちょっと離れて見たら大体
 真北には向いているが、最初から仰角約15度。これはご愛嬌ということで・・。
 ステーをまた付け直しました。しかし、アンテナというよりまるで鉄塔ですね。

 本当は動作確認をここでするのですが、遅くなったのでここで終了。
 昼飯も食わずに、作業完了が夕方の5時半。このあと港南台駅近くのレストランで
 和風ハンバーグ定食、特製天丼セットなどで打ち上げをしました。

 翌日(3/27)、改めてボルト締めを確認し、ステー線のバックル部分を強固な針金
 で固定しました。さて、いよいよ回転実験です。シャックに戻り、足回りを整理し
 方位角150度、仰角45度にセット!  コントローラの重々しい音!  期待と不安!
 屋上に行って見てみると、大空を仰いでいるぞ! やった! 感動の一瞬!!
        ・
        ・(途中、略)
        ・
 地上の RBBS での送受信実験は、このシステムで一応できていますが、衛星通信
 について何かお気付きのことがありましたら、ご助言をよろしくお願い致します。

                                '93 3/29


 (補足)

    この後しばらくの間、本編 EISEI.1 にも述べましたように 相次ぐ不測
    の事態により、なかなか受信実験に取り組むことができませんでしたが、
    その壁を乗り越えやっと送受信がほぼ完璧にできるようになりました。

    まず一番の改良点は、分離型のケンプロ方位角ローテーターをコンピュ
    ータで自動制御するためのユニット CS-232 は、回転型表示のコントロ
    ーラには対応していなくて、扇型表示のコントローラにのみ対応してい
    るということを、電圧異常による故障のあと知りました。

    二つ目の改良点は、宇宙はるか数千kmから3万kmと離れている衛星から
    の微弱な電波を受信するために、プリアンプを設置したことです。
    衛星 FO-20 のデジタル音がなかなか連続的に聞こえず、5ケ月も悩んで
    いましたが、これを設置して一挙に問題は解決しました。

    三つ目の改良点は、ドップラー効果で随時変化する周波数を自動的に
    追尾するためのAFC機能を働かすために、無線機とTNCを結ぶ
    ケーブルを自作したことです。これを、次回紹介します。


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