AO-16 と初対話!
●(EISEI.39) AO-16 と初対話!(1994年 6月12日) --------------------------------------------- 1994年 6月11日(Sat)、JAMSATの理事 JJ1WTK/坂本氏より私宛に次のような メールをいただきました。 ========================================================================== > 坂本 和志 QGA02014 94/06/11 02:06 > 題名:Congrats ur uplink > > 脇田さん > > いろいろご苦労の甲斐があったようですね。 > 今日のログをながめていたら、真っ昼間に脇田さんのアップリンクが > 通っているではありませんか。 > 私も、PBLISTに自分のコールサインがはじめて乗った瞬間の感激を > 思い出しました。 > > > [1a] PACSAT-1[de]>TIME-1[de]pid=$F0 len=64 > PHT: uptime is 608/19:42:50. Time is Fri Jun 10 00:44:55 1994 > > [1a] PACSAT-11[de]>PBLIST[de] pid=$F0 len=11 > PB: Empty. > [1a] PACSAT-1[de]>LSTAT[de] pid=$F0 len=38 > I P:0x1CFF o:0 l:902 f:1024, d:1 st:5 > [1a] PACSAT-11[de]>PBLIST[de] pid=$F0 len=11 > PB: JE9PEL ========================================================================== ==============================================================(返信)==== > 坂本さん、祝電(?)をどうもありがとうございました。 > > あの日、「D」キーを連射したり、ディレクトリファイルに「AorP」フラッグ > を立てたりして、何とかAO-16に私のコールを一度だけ取ってもらいました。 > 実はこの6月10日の前の7日に初送信に成功していたのですが、その時、本当 > に感動して、「ヤッターーー」という最高の気分でした。 > > この感動をしばらく味わったままにしておいて、この後、要求ファイルが完全に > ダウンロードできた後に、さらにヘーダーをはずして読む方法を解説する原稿と > 併せて紹介しようと考えていて、JJ1WTK/坂本さん や JH3BJN/中根さんにご連絡 > する前に坂本さんから祝電をいただいてしまって恐縮に思います。 > > きょう(6/11)もAO-16を追い駆けるべく、真夜中(深夜12時頃)に職場 > (兼シャック)にいたところ、巡回中の警備員にバッタリと出会い、事情を説明 > して、そこで何とか使用許可をもらいました。Hi Hi > (以下、略) ========================================================================== ところで、これに先立ち5月下旬に、実はアップリンク用に2メータのアンテナを 新しく設置いたしました。CQ'93/12月号の中で JA1NVB/飯島進氏 が紹介して いた ラムダアンテナのキュービカル・クワッド(ZQ-81H : Single)です。 この記事の中で詳しく解説されているように、衛星用に水平偏波に特注し、かつ、 スタックブーム用と、同軸ケーブルをアンテナの真後ろに引き出すために、ここで 紹介されている某社に、グラスファイバー製のポール2本(38mm, 12.5mm)を別に 発注をしました。 このアンテナでアップリンクしたものが、上記のメールの中にある結果です。なお 430帯のダウンリンクは今までどおりのオスカハンター(& プリアンプ)です。 本偏(35)〜(38)で見てきたように、衛星DO-17 や FO-20など、ごく少数の 衛星を除くほとんどのアマチュア衛星は、ブロードキャストプロトコルに対応した ソフトウェア「PB.EXE, PG.EXE」などが必要となります。このソフトはIBM互換 機上で動作するものですが、各局の努力により PC98 でも機能するようなソフトが いくつか作られています。 この PB.EXE により、まず衛星に収められているファイルのリスト(ディレクトリ) が自動的に自局に取り込まれます。次に、自局の希望するファイルを指定するため に、本偏(37)で述べたように、「V」キーを押して「Directory View Window」の中 で「A」や「P」ステイタスを選択しますが、「Main Menu Window」の中でも指定す ることができます。 AO-16の1回のオービットで日本から見えるのは せいぜい15分ほどですので、 その間に受信できなかったファイルの部分のみ、次回のオービットで再度、受信要 求が衛星に自動的に送られ、段階的にファイルが完全なもの「*.DL」になるよう、 PB.EXE は効率的に機能してくれます。 なお、「Directory View Window」の中で右向きの矢印キーを押すと、「Keywords」 (ファイルの内容の簡単なコメント)を見ることが出来ます。ディレクトリ要求も 「Main Menu Window」の中で「D」キーを押すことによって手動で要求することが 出来ます。 蛇足ですが、自由にファイルをアップしたりダウンしたりするのに、平日の昼間は F3混信によりかなり難儀します。上記メールのように、平日に自局のコールが通る のは運が良いと言え、平日の夜間や日曜のパスの時が楽なようです。 (9600bpsの 高速衛星のように、アクセス出来たその一瞬にデータのやり取りが済んでしまう、 というのもよいですね。) それでも、努力し工夫することにより、確実にアクセスしている局も多くいます。 坂本氏にもアドバイスをいただいたことなのですが、私の送信波形にも問題点が あるようなので、近い内にオシロスコープ等で修正してみる予定です。 では次に、一つのファイルをアップロードしてみます。 参考文献:多機能TNC徹底ガイド(別冊CQ ham radio '92/9月号)
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