【前日】 11時に草加を出てトコトコ電車にゆられること4時間、河口湖駅に到着。外はあいにくの雨で、止む気配は全くなし。会場までは10分ほどだが、それまででも足元が相当に濡れてしまった。とりあえずエントリーを済まし、4時から始まる前夜イベントを見ることにする。ゲストは自転車の今中大介とタレントの原史奈。ファンらしき人が盛んに写真を撮っていたが、自分にはごく普通の女の子にしか見えなかった。年とった証拠か?でもしっかりデジカメには治めた。お楽しみ抽選会もあったが、自分の番号が呼ばれることはなかった。 今回は両親も参加ということで、家族3人で前泊することになっていた。着いた宿はいかにも合宿所といった感じの場所で、食事も大部屋で一斉に取る。部屋は3人には広すぎるぐらいで、本来は6人部屋といった感じである。すぐ近くにトタン屋根のベランダがあり、雨音がやたらうるさかった。翌日は5時に朝食なので、9時には寝る準備をする。 【当日朝】 目覚めても相変わらず雨は降り続いている。ただ天気予報はだいぶよい方向に変わっていたので、土砂降りの中のレースということにはならないだろうと踏んだ。宿から会場までは歩いて20分といったところなので、7時に出発して8時半のスタートに備えることにした。ところが予想外に準備にとまどり、出発は7時半。その後も荷物預けやらトイレやらで時間がかかり、ろくにアップもできないままスタートラインに並ぶことになる。相変わらず雨が降っていたので、ビニルの即席カッパを着て待つことにした。 【混乱のスタート〜10km】 河口湖のスタートは狭い、本来ならフル、1周(27km)、ファンラン(11km)の順に並ぶのが規則だが、そんなものお構いなしで自分のいるところにフル以外の参加者がいっぱい。「そこはお前らの場所じゃないぜ」って感じにもなったが、いかんせん一回スタート待機に入ったらもう動けない。そのあたりはもう仕方ない状況である。そんなこと思っている間にスタートの号砲。比較的前に位置取っていたので、1分ほどでスタートラインを通過した。 雨の中のレース、ところどころに水溜りが出来ていて、よけながら進む。ぜんぜんペースがつかめない。1km表示も2km表示も見逃して、速いのか遅いのか分からない不安な立ち上がりだった(プログラムを良く見たら距離表示は5kmからだった、見逃したわけじゃなく単に無かっただけ)。最初は小刻みなアップダウンがあるので、意識して自重気味にレースを進める。周りのランナーの方が概してペースが早く、どんどん抜かれる。ようやく5kmの看板が見えた。タイムは24分40秒、結果的にはほぼ予定通りの通過タイムとなった。そのころから雨がぴたりと止んで、時たま明るい日差しも指すようになった。せっかくの雨カッパだったが、8kmすぎのエイドで処分。湖畔を左に見ながら、あっという間に10km通過、この5kmは24分5秒だった。 【我慢の10〜25km】 10km過ぎて河口湖大橋をわたる、雨も上がってコンディションは絶好なのだが、体が思ったように動かない。まだ10kmなのにもう息が上がっていて、相当きつかった。「こんなんじゃ完走もままならんなあ」と思っているところで、今度は横っ腹が痛くなってきた。想定だったら10kmから23分にペースを上げるはずであったが、ここは先のことも考えてペースを落とすことにした。15kmまでの5kmは25分30秒ぐらい。ようやく痛みが取れてきたのはハーフを通過したときぐらい。痛みが治まるにつれて、体の重さも取れてきて、ようやく体調的には上向いてきた感じになった。ただもうすでにハーフを走ってきていて、徐々に足に乳酸がたまってきているのが分かった。ハーフの通過は1時間44分50秒。3月の荒川とほぼ同じペース、荒川ではここからひざが悲鳴を上げてレースが破綻したが、今回はひざが痛くなる気配は無かった。あとはどれだけペースダウンを抑えるかがカギとなった。25kmまではペースが落ちることなく進み、いよいよ湖畔も2週目に入る。 【ボディーブローの25〜35km】 このレースで唯一快調に走れたのがハーフ〜28kmぐらいまでの間である。キロ5分のペースを刻み続けていて「このままゴールできちゃったらすごいなあ」なんて思いながら、湖畔の景色を楽しむ余裕もあった。ただ2回目の河口湖大橋を渡るころにはいままでの疲労がボディーブローように効いてきて、ペースも徐々にダウン。ちょっとした坂にもへこたれてさらにペースダウン。それでも30kmまでの5kmは26分、35kmまでは27分と、ロスを最小限に抑えていた。しかし35kmのエイドで立ち止まった際に右足のハムちゃんが軽く悲鳴をあげる。「あと7kmだから」と必死にストレッチでなだめる。ここで1分ぐらい止まってしまったため、それ以降ペースを持ち直すことが出来なくなった。 【喜びと反省と、35km〜ゴール】 走りはキロ6分ぐらいまで落ちている、このあたりになると周りも力尽きて歩いてしまっている人が多い。自分も歩いてしまいたい誘惑を必死に抑えつつ走る。周回コースの良い点は1回通った道なので、ゴールまであとどれぐらいかというのが感覚で分かる点である。もちろん「あと○km」という看板もあるが、安心感はやはり通ってない道より数段大きい。なんだかんだで確実にゴールには近づいていて、「あと2km」の看板で改めて時計を見る。3時間28分、どうやらサブフォーは確実で45分も何とかなりそう。気分的には多少元気になったが、いかんせん足がついてこない。残り500mでゴールが見えるのだが、「まだあんなにあるの」というのが素直な気持ち。駐車場内に入って、ようやくようやくゴールできる実感が湧いた。最後は帽子を取って、軽くガッツポーズ。3時間40分55秒でのフィニッシュだった。 ゴールの瞬間は喜びに満ちていたが、それも一瞬で我に返り、前半の体調不良と終盤の失速という結果を悔やんでいた。これも20km以上の練習をしなかったのと、スタート前のゴタゴタでアップ+走るモチベーションが不十分ままスタートしてしまったことが原因であろう。でもまだフル2回目で、しかもようやく月200kmの練習が出来るようになった今の実力を考えると、このタイムはまず上出来といえるのではないだろうか。まだ自分は「走れる体」を身に着けているとは言い難い、故障なく月200〜300kmをこなせる強さをつけるのがこれからの課題だろう。 |
レース後、見事にその姿を現した富士山 (クリックすると拡大して見られます。) |