もりぐち歴史館

  


  旧中西家住宅。近年守口市が整備し、公開されました。中西家は尾張徳川家の藩祖徳川義直の生母お亀の方の実家であり、太平記に記述が見られるダイナミックな歴史舞台です。
  守口宿・文禄堤の町屋を見学して、もりぐち歴史館を訪れるというコースが面白い。 建築を通して近世の輪郭がくっきり見えてくるでしょう。
   

                                                              
        


            見学ポイントは・・・・門だよ

  江戸時代に町衆は門を構えることができませんでした。そもそも道から後退して家を建てることができなかったのですから、門をつくることは不可能でした。守口宿の古い町屋ではどうでしょうか。
  守口宿では、さまざまな「格子」がかもし出す情緒(?)、美が目立ちます。この格子は、門の有無とも深くかかわっているのです。つまり、門がないかわりに格子が生まれたという関係です。

 守口宿の町屋を見てもりぐち歴史館を訪れると、いかめしい「門」にびっくりするでしょう。この門を 「長屋門」といいます。門を含むひとつの建物です。横に張り出しているのは「物見格子」で外のようすを観察する(物見)役割があります。屋敷内への侵入を防ぐためのもので、いかにも武家屋敷です。また、権威をよくあらわしています。


        



                
               中西家長屋門                  物見格子                  守口宿町屋


          第2の見学ポイントは・・・建物のつくりだよ


  もりぐち歴史館で入館料を払うと、建物の見取り図などが書かれたパンフレットをもらえます。 これは
大変大事な資料です。建物の入り口がいくつもあることに気がつきましたでしょうか。複雑な入り口は、近世の身分制を反映したもので、身分格式によって入り口を使い分けるシステムです。また、見取り図で主屋正面にある大玄関を見てみましょう。この玄関は「式台」付です。式台とはここでカゴに乗るための板床です。カゴを使用した来客の身分が大変高いことはいうまでもないでしょうが、この大玄関からは家の最高の間である「座敷」が最短距離にあることがわかるでしょう。
 



                          


            ちょっと散策
            もりぐち歴史館・・・京阪線大和田駅バス


近くのミュージアム こども飛行機博物館(大和田駅前)
史跡 伝茨田堤(まんだのつつみ) 大和田駅歩2分  茨田堤は淀川の氾濫対策として5世紀につくられたとい堤防で、日本書紀などに記述されています。