みちこ&敬 守口門真歴史ミステリー探訪D       
       
       樹木側問屋場・向かい本陣                     本陣周辺景観

              「みっちゃん、ここが問屋場(といやば)のあったところで"宿"の中心だよ」
              「道も広くなっているわね」
              「参勤交代の時なんか、人や荷物でごった返した所なんだ。ある程度広くないとね」 
              「公用の人たちの荷物を近在の村々の助郷(すけごう)役の人たちが次の宿駅まで運んだのよね」
              「そうなんだ。本陣もそこだし、守口宿のメインストリートとでもいえるよね」
                                                                  
              「ねえ、敬ちゃん、大名行列の殿様などが宿泊したり休憩した所を何で本陣というの・・・?」
              「・・・・」
              「おかしなネーミングよね」
              「なるほど、旅というイメージで考えると、しっくりしないよね。でもごく自然なネーミングなのさ」
              「へえ・・・」
              「みっちゃんも武家諸法度の名前ぐらい知ってるよね」
              「馬鹿にしないでよ・・・大名や武士を統制した法律でしょ」
              「その通りさ。参勤交代も武家諸法度に定められているんだけど、ひとつの軍役なんだ」
              「・・・・・」
              「いざ、鎌倉という言葉があるよね。その時は軍勢をひきつれて鎌倉に駆けつける。大名行列
               なんていうから本質が隠れてしまうけど、れっきとした軍隊の行軍なのさ。 だから、宿駅で布
               陣したとき、大将のいるところは当然"本陣"ということになる」
              「なるほど・・・ピッタリのネーミングなわけね。納得」
              「かぎ形のミステリーとも関連するけど、戦いを前提にした布陣というように考えたら、いろいろ
               見えてくるよ」
              「ほんとうね・・・」
              「ネーミングも街道の形もそうだけど、まだまだあるのさ」
              「えっ、まだあるの」
              「少し推理してみようよ」
              「ふむ、では"本陣のミステリー"と呼ぼうか」
              「でも、みっちゃん、本陣のネーミングに気がつくなんて、案外鋭いね、見直したよ」
             「馬鹿にしないでよ」