封建時代の化石ミステリー

  みちこ&敬 守口門真歴史ミステリー探索 ファイルA


 「敬ちゃん、あれ、“うだつ”じゃない?」
 「ピンポーン」
 「“うだつ”って、なんかかっこいいよね」
 「そうかなぁ・・・・ぼくは単純に喜べないよ・・・」
 「ふーん」
 「まっ えらそうなんだから、あたしが単純だっていうこと・・・・?」
 「そんな意味じゃないんだよ。“うだつ”って複雑な存在だなって思ってさ・・・・・」
 「ふーん」
 「“うだつ”って、防火目的につくられたというけど、社会的成功のシンボル゛だろ、“うだつが上がらない”というと、出世できないとか金持ちになれないとかの意味で使われているよね」
 「うん、“うだつが上がらない”って、パッとしないことだよね」
 
 「話が変わるけど、明智先生がね、文禄堤に“封建時代の化石”があるっておっしゃっていたんだ。ぼくは“うだつ”に目をつけているんだけど・・・」
 「封建時代の化石・・・・全然わかんない」
 「封建時代の化石だから、封建時代のシンボルみたいなもんだろ・・・たぶん」
 「で、敬ちゃんはどうして“うだつ”に目をつけたの」
 「ぼくの考えていることはあるさ。でも、みっちゃんも考えてよ」
 「ふむ、では“封建時代の化石ミステリー”と呼ぼうか」
 「ハハッ、探偵さん、頑張ってくれよ」